【日本】日経平均3日続落 新型コロナ感染拡大を警戒
■主なマーケットデータ(12月8日)
*株式
日経平均株価 26,467.08円 -80.36(-0.30%)
安値 26,327.08円 - 高値26,523.30円
東証出来高 10億2991万株
東証売買代金 2兆0444億円
TOPIX 東証株価指数 1,758.81円 -1.94(-0.11%)
*為替
ドル/円(17時) 104.06-08円
ユーロ/円(17時) 126.06-10円
*短期金融市場
無担保コール翌日物金利(速報ベース) - 0.028%
*債券
国債先物・20年12月限 152.10(+0.13)
10年長期金利 0.015%(-0.005)
■マーケット概況
8日の日経平均株価は3日続落。新型コロナウイルスの感染再拡大や、米国の追加経済対策の進展がないことから嫌気し景気関連株が中心に売られた。ワクチン普及に関連したニュースや、午後に政府の臨時閣議で追加経済対策を決定することが支えとなり下げ渋った。
夕方判明した追加経済対策の事業規模は73.6兆円で、最大は温暖化ガス排出「実質ゼロ」や官民のデジタル化といった中長期の成長戦略に51.7兆円と全体の約7割を投じると表明。
アンジェスが午前11時30分ごろに開発中の新型コロナウイルスワクチンの臨床試験(治験)を開始したことを発表すると、後場急上昇した。今回、1回目の治験の60人から500人に増加。対象者は健康な成人で、関西と関東の合計8施設で実施。2021年3月頃までに治験を完了する見込み。
【米国】
■主なマーケットデータ(12月8日)
*株式
NYダウ平均 USD30,173.88 +104.09 (+0.35%)
NASDAQ総合 USD12,582.77 +62.83 (+0.50%)最高値更新
S&P500 USD3,702.25 +10.29 (+0.28%) 最高値更新
*為替
ドル/円 (9日7時10分) 104.14-19円
*債券
米国債10年 0.917% (-0.008%)
*商品
NY原油(WTI) 1バレル= USD45.60 -0.16(-0.35%)(1月渡し)
NY金(COMEX) 1オンス=USD1,874.90 +8.90(+0.48%)(2月渡し)
■マーケット概況
8日の米株式市場は3指数続落からスタートしたが、新型コロナウイルスワクチン普及による経済活動から相場への期待強く、下値では押し目買いが入り続伸。英国ではきょうからワクチン接種が開始された。先進国で初めて。
市場は米経済対策と感染拡大の行方に左右されている。米与野党は包括的歳出法案と新型ウイルス支援の追加経済対策の両方で協議は難航しており、11日夜としていた期限を延長する方向で調整。超党派から9080億ドル規模の追加経済対策が出ているが、州・地方自治体向け支援などでまだ妥協点を見出せていない。また、1.4兆ドル規模の包括的歳出法案についても対立している。現在の暫定予算が11日で期限切れとなるが、1週間のつなぎ予算を採決する見通し。
エネルギー株が上昇しているほか、ボーイングは反落しているものの産業株も堅調。一方、IT・ハイテク株は全般に軟調な展開が見られた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4日続伸。マイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、アップルといった主力株が買われた。テスラは増資発表が嫌気し売りが先行していたが上昇して終えた。
■注目のニュース
・ファイザーのワクチン、1回の投与でも効果
米食品医薬品局(FDA)は8日、緊急使用許可の申請を受けた米製薬大手ファイザーと独ビオンテックの新型コロナウイルスワクチンについて、1回の投与でも一定の予防効果が見られたことを示した。FDAは10日の諮問委員会を経て承認する見込み。
・トランプ政権と米共和党指導部が経済対策案について協議へ
米議会の共和党指導部はムニューシン財務長官、メドウズ大統領首席補佐官ときょう、経済対策案について協議する予定とブルームバーグが伝えた。超党派案への支持を表明していない共和党のマコネル上院院内総務のほか、マッカーシー下院院内総務もムニューシン、メドウズ両氏と会談する予定。
・英 GAFA規制強化進む
英国の競争当局である競争・市場庁(CMA)は8日、デジタル市場の新たな規制案を公表した。プラットフォーマーと呼ばれる巨大IT(情報技術)企業を念頭に、公正な競争環境を害したと判断されれば最大で世界売上高の10%にあたる制裁金を科す。M&A(合併・買収)の審査も強化する。
指定先は英国での年間売上高が10億ポンド(約1390億円)超で、世界売上高が250億ポンドを超すデジタルサービス企業を想定。検索エンジンやSNS(交流サイト)、アプリストア、クラウドサービスなどの業態が対象の見込み。