USD FOMC公表後に買いが強まるも、パウエル議長のハト派寄りの発言から一転売りに

2021/07/29

【日本】国内のコロナウイルス感染拡大や中国当局規制によるリスクオフのJPY買いが先行  

■主なマーケットデータ(728日)

  • 為替(17時)

728日の東京外国為替市場のUSDJPYは、月末前の国内の実需の買いが入り10時頃に109.91付近に上昇。国内のコロナウイルス感染拡大や中国当局の規制強化を受け、リスクオフのUSD売り・JPY買いに転じ、14時頃にこの日の安値109.74を付けた。その後、米連邦公開市場委員会(FOMC)の発表を控え、様子見の姿勢が強まった。しかし、米長期金利先物が上昇するとUSDが買われ、17時にこの日の高値109.97を付けた。

 

東京都では1日のコロナウイルス新規感染者数が3,177人となり、2日連続で過去最多を更新した。日本国内の新規感染者数は全国では9,576人。1日の発表としては初めて9,000人を超え、過去最多となっている。

 

また、このところ中国当局の規制強化を懸念した中国株売却が為替や債券市場に広く波及し、警戒を強めている。本日付けのロイターは、中国人民元は3カ月ぶりの安値を記録。中国10年債先物が0.35%安。米国上場の中国株指数「ゴールデン・ドラゴン・チャイナ指数」が6%下落し、23日以降20%下げ、5,000億ドル相当の時価総額を失った。国際金融協会(IIF)の発表によると、中国株式市場から26日に20億ドル、27日に6億ドルの資金が流出したと報じている。

 

EURUSDFOMCの発表を控え様子見ムードが漂い、狭いレンジ(1.1803-1.1828)での取引。欧州勢参加後は実需のUSD買いが入り、この日の安値1.1803を付けた。17時時点では1.1807付近。

 

EURJPYは、EURUSDの下落につられ、この日の安値129.63を付けたが底値は固く徐々に買戻しが入った。17時時点では129.84付近。

 

  • 日本株式

 日経平均株価     27,581.66円  -388.56-1.39%

  安値 27,466.99- 高値 27,809.86

 東証出来高 10,3788万株

 東証売買代金 22055.24億円

 

728日の日経平均株価は大幅に反落。コロナウイルスの感染拡大や、中国当局による規制強化を受けた中国やアメリカでの株式相場の下落を受けリスクオンの姿勢が強まった。終始マイナス圏での推移となり、1423分にこの日の安値をつけ下げ幅は500円を超えた。その後は割安感が強く意識され、買戻しが入り底値は固かった。

 

  • 短期金融市場

 無担保コール翌日物金利  -0.041%

 

  • 債券

 国債先物・219月限  152.35+0.06

 10年長期金利  0.010%-0.005

 

【米国】

■主なマーケットデータ(728日)

  • 為替(729600分)

 USDJPY 109.92-109.92

 EURJPY 130.15-130.21

 EURUSD 1.1843-1.1846

 GBPJPY  152.69-152.88

 GBPUSD 1.3897-1.3906

 

728日のニューヨーク外国為替市場では、USDJPYは昨日と同水準。米連邦準備理事会(FRB)は、米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場予想通り政策金利の据え置きを決定。この結果を受け、この日の高値110.28を付けた。しかし、パウエル議長のハト派寄りの発言をすると、長期金利が1.22%台に低下しUSD売りに転じ、この日の安値109.84を付けた。終値は109.91付近。

 

FOMCは声明で、経済評価をわずかに引上げ「ワクチン接種の進展により、経済活動と雇用の指標は引き続き上向いている」と指摘。その一方で「パンデミックによって最も悪影響を受けたセクターは改善を示したが、完全には回復していない」との見解を示した。また、テーパリング(金融緩和の縮小)の議論が進んでいることが好感された。しかし、パウエル議長が会見で、「労働市場の状況は引き続き改善したが、なお時間がかかる」「テーパリング時期はデータ次第」「利上げ検討には程遠い」とハト派的な発言をしている。

 

EURUSDは、USDJPY の動きにつられた。FOMCでテーパリング開始の議論が進んでいることを受けUSD買いが進み、この日の安値1.1773を付けた。その後、長期金利が低下し、パウエル議長のハト派寄りの発言からUSD売りが優勢となり、この日の安値1.1850を付けた。終値は1.1845付近。

 

EURJPYは、欧州株や日経平均先物が上昇しリスクオフの姿勢が和らぐとの観測からEUR買い・JPY売りが優勢だった。FOMC公表直後は129.82に下落したが、EURUSDにつられこの日の高値130.24を付けた。終値は130.19付近。

 

  • 株式

 NYダウ平均  USD 34,930.52  -127.59 -0.36%

 NASDAQ総合 USD 14,762.584 +102.008+0.69%

 S&P500   USD 4,400.64  -0.82-0.01%) 

 

728日の米株式市場のダウ工業株30種平均は続落。世界的なコロナウイルスの感染再拡大から先行きの景気回復懸念が強まり、景気敏感株が中心に売られた。開始すぐの930分にこの日の高値を付け上げ幅を60円弱上げていたが、その後は利益確定売りが入りマイナス圏に沈んだ。好調な決算の企業の株が買われたもののマイナス圏から浮上することなく終えた。ナスダック総合株価指数は、長期金利が低下したものの好調な決算の企業が多く、関連株含めて買いが入り上昇した。FOMCの発表内容が予想通りだったことから、株式市場への影響は軽微。

 

  • 債券

 米国債10年 1.231-0.010

 

  • 商品

 NY原油(WTI) 1バレル=USD 72.39 +0.74+1.03%)(9月渡し)

 NY金(COMEX) 1オンス=USD 1,799.70  -0.10-0.01%)(8月渡し)

 

 

728日 マーケットアナリティクス】JPYが他の通貨よりも先んじている

10年債利回りの急落を受けJPYは大幅に上昇し、USDJPYは下落した。

 

トレーダーは米連邦公開市場委員会(FOMC)に備えており、JPYは夜間に強い伸びを示した。USDJPYの値動きは大幅に弱まり、米連邦準備制度理事会(FRB)の会合を前にサポートを探している。その後、下落はやや緩和されフィボナッチ・リトレースメント(戻りを予測するための有用な指標)で23.6のレベルを超えて再び上昇した。

 

堅調な消費者信頼感データが出た場合は、日中の安値を跳ね返す可能性がある。しかし、FRBの会合や市場心理よりも、実質利回りの結果を気にしている値動きとなっているため、依然としてベア(弱気)なトレンドになりやすい状況だ。

 

追記:729日、日本時間600USDJPYは、109.920-109.924で取引されている

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