米物価統計を受けてリスクオン、円売り・ユーロ買いが進行

【米国】

為替(2023年7月3日  6時00分)
米ドル円          USD/JPY  144.31  (円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.0911  (米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   157.46  (円)
ポンド円          GBP/JPY   183.16  (円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.2693  (米ドル)
 
6月30日のニューヨーク外国為替市場では、リスクオンに伴って円売り・ユーロ買いが優勢となった。政府・日銀による為替介入への警戒が広がるなか、この日は米国のインフレ鈍化を意識したリスクテイクが進行した。この日発表された5月の米個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月比3.8%と前月から伸びが鈍化し、市場ではFRB(米連邦準備理事会)による利上げ長期化の観測が後退。米ドルの売り要因となった。
 
債券市場では、金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りが10年債(長期金利)の利回りを上回る現象(逆イールド)が継続しており、2年債が4.89%、10年債が3.84%となっている。
 
米ドル円は144.73円で取引を開始。その後は徐々に水準を切り下げる展開となった。取引時間の後半にかけて一段安となり、一時は144.21円まで下落。そのまま144.31円で取引を終えた。
 
ユーロドルは1.0854ドルで始まると、一時は1.0932ドルまで大幅に水準を切り上げた。終盤にかけてはやや押し戻されたものの、1.0911ドルで引けた。ポンドは、対米ドルで1.2693ドル近辺での取引となっている。
 
ユーロ円は157.08円で取引を開始。ユーロドルと同じように大幅高となり、一時は157.88円まで上昇した。引けにかけてはやや下落し、157.46円で取引を終えた。
 
株式
NYダウ平均     USD  34,407.6   +285.18 (+0.84%)
NASDAQ総合  USD  13,787.92   +196.59 (+1.45%)
S&P500           USD    4,450.38    +53.94 (+1.23%)
 
米株式市場のダウ工業株30種平均は続伸となった。米PCE物価指数の伸び率鈍化を受けて、市場では金利低下が株式相場の追い風になるとの見方が広がった。個別では半導体大手マイクロンテクノロジーやスポーツ用品大手ナイキなどが下落した一方、半導体大手エヌビディアや電子機器大手アップルなどが上昇した。
 
債券・商品先物
米国債10年                  3.8416%  (-0.003)
NY原油(WTI)   USD/バレル    70.64  (+1.11%)
NY金(COMEX)  USD/オンス  1,929.4  (+0.59%)
 
 

【日本】 政府要人の円安牽制発言を受けて円が買われる

 
為替(17時)
6月30日の東京外国為替市場では、やや円買いが優勢の展開となった。この日は、松野官房長官は「為替、最近は急速で一方的な動きがみられる」と述べたほか、鈴木財務相も「為替、急速で一方的な動きもみられる」と足元の為替動向について言及。これら日本の政府要人による円安牽制発言を受けて、米ドル円は調整する場面があった。
 
米ドル円は144.76円で取引を開始。一時は145.07円まで上昇したものの、その後は上値の重い展開となった。一時は144.44円まで下落し、144.85円で取引を終えた。
 
ユーロドルは1.0865ドルで始まると、一時は1.0876ドルまで上昇。しかし、夕方にかけてはやや水準を切り下げ、1.0857ドルまで下落して引けた。
 
ユーロ円は157.28円で取引を開始。米ドル円と似た値動きとなり、一時は157.59円まで上昇したものの、その後は軟調に推移した。一時は156.88円まで下落したが、引けにかけてはやや持ち直し、157.25円で取引を終えた。
 
債券
10年長期金利  0.3946% (+0.016)
 

【注目の市場イベント】
7月3日:ISM製造業景気指数
7月6日:ISM非製造業景気指数
7月7日:米失業率、非農業部門雇用者数(NFP)(前月比)
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