株価は反発、ナスダックとS&Pは最高値を更新

2020/12/02

【中国】
■主要ニュース
・米中貿易戦争の余波による輸出管理法施行  
 中国は12月1日、輸出管理を強化するための輸出管理法を施行した。米国への規制をさらに強化したもので、これにより米国と中国の貿易戦争が更なる激化する可能性を含んでいる。対象品目は明かされていないが、レアアースも含まれる見込み。日本はレアアースの輸入の6割を中国に依存しており。供給の制約が課される懸念も。レアアースは様々な電子部品に用いられており、影響は少なくない。米地質調査所(USGS)によると世界の生産量は2019年の推計で21万トンあり、主な産出国は中国が13万2千トンと全体の6割を占める。ついで、米国の2万6千トン、ミャンマーの2万2千トンとなっている。


【米国】
■マーケット概況
12月1日の米国株式市場はダウ工業株30種平均は反発。今年最後の月初は師走に向け好調なスタートを切った。年末まで株式市場は活況が続くとみられる。
 
11月の月間上げ幅は3,137ドルと過去最高を記録。値上げ率は11.8%と1987年1月以来約34年ぶりの高水準。米大統領選でバイデン前副大統領の勝利が確実となったことで、先行きの不透明感が解消されたことや、新型コロナワクチンウイルスのワクチン開発が早期実用化する見込みから株価が急上昇。感染の再拡大が懸念されるも、市場では景気回復期待感が先行している。
 
このところ、ワクチン開発のニュースが主要トピックスとなり、本日もファイザーと独ビオンテックがワクチンを、EU当局に認可を申請し年内にも認可される見通しとなったニュースが市場を支えた。その一方で、アメリカの新型コロナウイルスの感染者数は1,360万人、死亡者数が26.9万人に達し、本格的な冬を迎え十分な換気ができない状況の中でアメリカ人にとって特別な意味を持つ感謝祭に人々が集った影響により感染が拡大。先行の不透明感は続いており足元は依然厳しい状況。終値は29,823ドル92セント、前日比185ドル28セント増(+0.63%)。
 
S&P500とナスダックもそれぞれ1.1%以上の上昇を記録し、終値では史上最高値を更新。S&P500の上昇を牽引したのは、ハイテクを中心とした通信サービスと金融。新型コロナウイルス感染症拡大の初期段階でトレーダーが最も影響を受けた銘柄が戻ってきておりエネルギー、金融、工業の各セクターで10.8%上昇と牽引。ウォルト・ディズニーやボーイングが高い。長期金利の上昇を受け、ゴールドマン・サックスなど金融株も買われている。決算を発表したズームは反落。主に市場を牽引したのはアップルで終値は122.72ドル、前日比3.67ドル増(+3.08%)。
 
S&P500は3,662.45、前日比40ドル82セント増(+1.13%)、ナスダックは12,355ドル11セント、前日比156ドル37セント増(+1.28%)で終了。
 
ムニューシン米財務長官とパウエル連邦準備理事会(FRB)議長が上院銀行委員会の公聴会で証言を行い、新型コロナウイルス感染拡大の影響で厳しい局面にある中小企業に一層の支援実施を議会に呼び掛けた。パウエル議長は「景気見通しは異例に不透明。国内外の感染拡大が向こう数カ月は状況を困難にする」と言及したが、投資家の共通認識となっており軽微。

■注目の個別銘柄・ニュース
アマゾン 感謝祭週末の世界売上高48億ドル突破
 1日、アマゾンは年末商戦の幕開け感謝祭、ブラックフライデーからサイバーマンデーの4日間で、出品するサードパーティー業者の世界売上高が48億ドルを突破したと発表。前年から60%超の拡大。同期間中の米売上高など、内訳や詳細は明らかにしていないが米国における1日のオンライン売上高としては過去最大規模となっている。
 
 全米小売業協会(NRF)とプロスパーインサイツアンドアナリティクスによると、今年のブラックフライデーの実店舗での買い物客は前年より37%減少した一方で、ネットショッピングの利用者は8%増加し1億人を突破。感謝祭当日の実店舗での買い物客は55%減少。
 
OECD 世界経済は来年終わりまでにコロナ感染拡大前の水準に
 OECD(経済協力開発機構)は1日最新見通しを発表。中国の成長や新型コロナウイルスのワクチン普及が見込まれ、来年の終わりまでに感染拡大前の水準に戻るという見通しを示した。その一方で、日本を含む多くの国は回復に時間がかかることから今後も経済対策を続ける必要があるとも示した。
 
 世界全体の経済成長率は実質4.2%減の落ち込みとなる一方、来年はプラス4.2%となり、来年の終わりまでに感染拡大前の水準に戻る見込み。これは中国の来年の成長率がプラス8%となり回復をけん引することやワクチンの普及が進むと見込まれるため。ただ、感染拡大前の水準に戻るのは中国や韓国など一部に限定され、日本を含む多くの国では回復に時間がかかる見通し。
 
 日本については今年の成長率は5.3%減。来年は東京オリンピック・パラリンピックの効果を含めるとプラス2.3%にとどまると予測。力強く持続的な回復に向けて働き方を柔軟にしたり、デジタル化を進めたりするべきだと指摘している。
 
■為替、金利、先物等
・10年債権利回りは大きく上昇
 
ワクチン開発のニュースを受け上昇。利回りは0.934%、前日比+0.092%。
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