株は市場を反映、原油先物・金先物は続落

2020/12/01

【日本】
■主要ニュース
・日本取引所グループと東証に業務改善命令 東証トップ引責辞任へ
 11月30日、金融庁は日本取引所グループ(JPX)と傘下の東京証券取引所(TSE)に金融商品取引法に基づき業務改善命令を出した。東京証券取引所が10月1日にシステム障害により終日取引を停止したことによるもの。同日付で独立調査委員会は報告書を公表し、委員長の久保利英明弁護士は発生原因となった機器の問題について「主として富士通の側に原因があった。テストをしっかり実施していれば防ぐことができたかもしれず、東証にも一定程度の責任があったと考えられる」と評価した。この問題を受け、東証の宮原社長は引責辞任した。
 
 日本政府は香港の民主化運動の影響を受け、7月に公表した骨太の方針で、国際金融都市の確立を目指すとし、菅総理も10月5日の内閣記者会で、国際金融都市構想の実現を目指すため海外人材誘致の方針を打ち出していたが、この取引停止が及ぼした影響はかなり大きく、厳しい状況だ。日本は言語の問題や海外の市場の人材の賃金と比べるとかなり見劣りすることもあり、この構想が実現する壁は高いと思われる。
 
【海外】
■マーケット概況
11月30日の米国株式市場はダウ工業株30種平均は反落。トランプ政権が中国最大の半導体メーカーSMICと中国最大の海上油田生産企の中国海洋石油総公司をブラックリストに追加したとの一部報道を受けた米中関係の悪化懸念を受けた。ワクチン開発を巡る好材料を受け経済活動の正常化が進むとの期待もあったが、さらに月末を意識した利益確定売りが優勢となった。前週末比271ドル73セント減(-0.91%)の2万9638ドル64セントで終了。
 
米バイオテクノロジー企業のモデルナが発表した臨床試験乃結果を受けモデルナ株は急伸し、一時18%高の150ドルを付けた。年初からは7倍余りになり、時価総額は580億ドル(約6兆円)を超えた。196人を対象とする一次解析で有効性は94.1%と、16日に公表した暫定結果(94.5%)とほぼ同水準だった。臨床試験で重症化が確認された30人はいずれもプラセボ(偽薬)を接種した被験者で、重症化の予防には100%の有効性が示唆されたと発表。モデルナは30日に米国で緊急使用許可(EUA)、欧州で条件付き製造販売承認(CMA)を申請する予定。米食品医薬品局(FDA)の諮問委員会は17日にデータを精査する見込み。
 
ナスダック総合株価指数は前週末比7.11ポイント減(-0.062%)の1万2198.74と反落。テスラが中国でModel Y販売の認可が出たことを受け過去最高の株価を記録したが、月末の確定売りもあり最終的には567.60ドル、18.16減(-3.10%)となった。
 
米大統領に就任予定のバイデン前副大統領の広報チームの幹部が全て女性と発表。アメリカ発の起用。バイデン氏は「全員が女性からなる、初めてのホワイトハウス広報幹部チームの発表を誇りに思う。これら資格と経験のある広報担当者らが、多様な視点と、この国をよりよい状態に再建することへの共通の決意を、職務にもたらす」と述べている。
 
■注目の個別銘柄
・サイバーマンデーの売り上げが130億ドルに達する見込み
 アドビアナリティクスによると、サイバーマンデーの売上高は108億ドルから127億ドルに達し、過去最高で前年比15%から35%の伸びになる見込み。シップマトリックスは、これまでのところ米国の3つの主要な小包運送業者はほぼピークで11月1日から11月14日までの配達率は、フェデックスで96.5%、UPSで97.3%、米国郵政公社で96.6%。11月15日から11月21日までは、フェデックスで96.6%、UPSで96.9%、米国郵政公社で95.4%に達している。アマゾンのようにオンラインショッピング体制を構築しているところはさらに売り上げを伸ばし、対応の遅れがある会社にとって試練が続く状況だ。
 
S&PIHSマークイットを440億ドルで買収 今年最大の案件に
 米格付け会社のS&Pグローバルが、英調査会社IHSマークイットを440億ドルで買収し、市場データを提供する2大企業が統合することが明らかになった。今年最大の買収案件。買収は株式交換を通じ、来年後半の手続き完了を目指す。
 
・ズーム 大幅な増収増益 予想上回る
 ズーム・ビデオ・コミュニケーションズは8-10月期の決算を発表。売上高7億7,719万ドル(前年比4.7倍)、純利益1億9,864万ドル(前年比89.8倍)、調整後1株利益99セントと予想を上回った。
 
■為替、金利、先物等
NY原油先物は、協調減産延長に不透明感により下落
 WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)期近の1月物は前週末比0.19ドル(0.4%)安の1バレル45.34ドルで取引を終えた。主要産油国による協調減産の延長に不透明感が強まり、来年にかけての需給悪化を警戒する売りに。
 
 OPECプラスについて、ロイターは29日、「石油輸出国機構(OPEC)加盟国ととロシアなど非加盟国から成るOPECプラスは、非公式会合で2021年以降の協調減産の延長で合意できなかった」と伝えた。ブルームバーグ通信では、アラブ首長国連邦(UAE)など一部の国が現行の減産維持に反対したと伝えている。OPECプラスは年内は日量770万バレルの協調減産で合意。新型コロナウイルスのまん延による需要停滞を受け、年明け以降も継続するかどうかの協議が続く。
 
・ニューヨーク金先物相場は続落
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の2月物は前週末比7.2ドル(0.4%)安の1トロイオンス1780.9ドルで終了。新型コロナワクチンの早期実用化の期待が高まり、安全資産の金の売りにつながった。

・ビットコイン211カ月ぶり最高値を更新
 暗号資産(仮想通貨)ビットコインは30日のニューヨーク時間帯の取引で、2年11カ月ぶりに最高値を更新した。下落した3月以降からは4倍の価格となった。
 
 トレーディングプラットフォームのeトロで米国担当マネジングディレクターを務めるガイ・ヒルシュ氏は、「ビットコインの黄金期がやって来た」と述べ、最近の上昇は機関投資家の関与が理由の一つだと指摘。「この上昇はまだかなり先がありそうだ」と予想している。
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