2022/01/03 7:22 JST投稿
【今週の見通し】(1月3日-1月7日)
先々週から欧米の機関投資家が休暇に入り、取引量が少ない日が続き個人投資家中心の取引となり、値動きは激しいものの値幅は非常に狭い範囲での取引が続いている。その一方で、欧米を中心に世界的にコロナウイルスの新規感染者が過去最多となっているが、米国の利上げの方がニュースとして影響が大きく、その影響がない時にはコロナウイルス関連のニュースに左右されることが続くだろう。
今年、米国は3回の利上げを行なう予定となっており金利が上昇することから、引き続き米ドルは堅調に推移するだろう。その反面、金融政策がはっきりしない日本はかなり厳しい状態に置かれ金融市場もさえない状況となっており円は安くなる見込みだ。
今週は、5日に米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公表され、徐々に米ドルが上昇しそうだ。米ドル・円は114円前半から116円前半で推移し、ユーロ・米ドルは1.12ドル後半から1.14後半で推移するだろう。
【米国】
米ドル円(USDJPY) 115.09-115.09 (円)
ユーロ円(EURJPY) 130.01-131.02 (円)
ユーロ米ドル(EURUSD) 1.1383-1.1383 (米ドル)
ポンド円(GBPJPY) 155.75-155.77 (円)
ポンド米ドル(GBPUSD) 1.3532-1.3534 (米ドル)
12月31日のニューヨーク外国為替市場は年末で債券市場が時短取引となった上、参加者が少なく積極的な取引は控えられた。
ユーロ・米ドル(EURUSD)は、1.13ドル前半から後半まで上昇した。金の価格に直結するロンドン市場16時の年末のロンドンフィキシングに向けた米ドル売りが入り、この日の高値1.1386ドルまで値を上げ、1.1370ドルで終えた。
米ドル・円(USDJPY)は、115円前半で取引された。ロンドンフィキシングに向けた米ドル売りで一時安くなったが、すぐに持ち直しほぼ横ばいで推移し終値は115.08円となった。
ユーロ・円(EURJPY)は130円前半から131円前半まで値を上げた。朝方から円売りが優勢となり徐々に値を上げ11月10日以来の高値131.04円までユーロが買われた後は、小幅に値を下げ終値は130.90円だった。
NYダウ平均 USD 36,338.30 -59.78 (-0.16%)
NASDAQ総合 USD 15,644.971 -96.593 (-0.61%)
S&P500 USD 4,766.18 -12.55(-0.26%)
12月31日の米株式市場のダウ工業株30種平均は、2日連続で前日の終値を下回った。機関投資家不在のため個人投資家中心の取引で、取引金額が少ないながら値動きのある最終日だった。年間上昇率は19%で、3年連続で増加した。利益を得るための売りが優勢で、午後に前日の終値を上回ったが終了直前に急激に売りが増え前日の終値を下回り終えた。
米国債10年 1.512(-0.20%)
NY原油(WTI) 1バレル=USD 75.21 -1.78(-2.31%)(2月渡し)
NY金(COMEX) 1オンス=USD 1,828.60 +14.50(+0.80%)(2月渡し)
【日本】3日まで休場のため参加者は少なく
12月31日の東京外国為替市場は、日本は祝日に入り土日を挟んで3日まで休場のため、参加者が限られ個人投資家中心の取引となり通常より値動きが出やすい日だった。大きな動きはなく、金額の推移は限定的だった。
米ドル・円は、115円前半で取引された。値動きはあるものの非常に小幅な動きでとなっているが、前日の高値115.21が意識され値が上がりづらくなり17時は115.15円だった。
ユーロ・米ドルは、1.13ドル前半でほぼ横ばいで推移し、17時時点では1.1305ドルだった。ユーロ・円もほぼ横ばいで、130円前半での取引となり17時時点では130.18円となった。
*正月休みのため株式、債券等は12月31日と1月3日は休場
アナリストプロフィール
Noriko Sasaki
投資運用歴25年。日系銀行、シティバンク、日興シティ信託銀行の勤務や、ITベンチャー企業でのIR・広報などを経て、金融に強みを持つライターとして活躍。これまでのキャリアで培った金融の知識と、企業経営の視点、ニュースを複合的に織り交ぜたマーケット分析を得意とする。