エネルギー価格の上昇が幅広く波及

2022/03/24 7:37 JST投稿
 
 

【米国】

  • 為替(3月24日6時00分)

 米ドル円(USDJPY)    121.14-121.17 (円)
 ユーロ円(EURJPY)    133.24-133.37 (円)
 ユーロ米ドル(EURUSD) 1.1001-1.1006 (米ドル)
 ポンド円(GBPJPY)    159.93-160.02 (円)
 ポンド米ドル(GBPUSD) 1.3202-1.3208 (米ドル)
 
※ロシア・ルーブル (RUB)の記述がありますが、現在、一時的に新規注文を受付しておりませんのでご注意ください。
 
3月23日のニューヨーク外国為替市場の主なトピックスは、ウクライナ情勢ではロシアとウクライナの停戦交渉が続いているが、双方の溝が大きく厳しい状況となっている。その一方で、ロシアのプーチン大統領が非友好国に対し、ルーブル建てでの天然ガスの支払いを要求した。これを受け、EU内のエネルギー不足がさらに高まると懸念され欧州のガス卸売価格の一部が最大で30%上昇した。この影響からルーブル(RUB)が買われ、対ドルで3月2日以来の高値94.98ルーブルを付けた。しかし、2月24日以降では約20%下落している。対ユーロでも3.5%の110.50ルーブルまで値を上げた。原油先物価格もウクライナ情勢の長期化が懸念され、5%超と大幅に上昇している。
 
また、朝方に2月 新築住宅販売件数(年率換算件数、結果:77.2万件、予想81.0万件、予想:80.1万件)が長期金利の上昇による住宅ローン金利の上昇から予想以上に減少している。
 
米ドル・円(USDJPY)は、120円前半から半ばの推移となった。朝方に発表された弱い2月 新築住宅販売件数の結果や原油先物価格の上昇、ウクライナ情勢長期化の懸念が強まった。株安も影響が大きく、米ドルが売られ、この日の安値120.60円となった。その後は、日米金利差が意識されると上昇に転じ121.15円まで持ち直し終えた。
 
ユーロ・米ドル(EURUSD)は、1.0ドル後半から1.1ドル前半で推移した。ECBが金融正常化に向け慎重な姿勢を示しており、米国との違いが鮮明となっている。ウクライナ情勢に加えた影響が大きくなり、ユーロが上昇しにくい状況だ。エネルギー価格の上昇やドラギ伊首相のウクライナ情勢に関する発言も影響が大きく、この日の安値1.0964ドルまでユーロが売られた。その後、米2月 新築住宅販売件数の弱い結果から1.0972ドルまで値を戻し、徐々に値を上げ終値は1.1004ドルだった。
 
なお、イタリアのドラギ首相は議会で中国に言及し、ウクライナに侵攻したロシアに肩入れせず、和平に向けた取り組みを支援するよう求めた。さらに、「外交努力はロシア側も真剣に求めている場合にのみ成功する」と発言した。
 
ユーロ・円(EURJPY)は、132円前半から133円後半に値を上げた。ユーロ・米ドルの動きにつられ、一時、この日の安値132.33円に下落したが、持ち直し終値は133.32円となった。
 

  • 株式

 NYダウ平均  USD 34,358.50 -448.96 (-1.28%)
 NASDAQ総合  USD 13,922.604  -186.213 (-1.31%)
 S&P500      USD  4,456.24  -55.37(-1.22%) 
 
3月23日の米株式市場のダウ工業株30種平均は、前日の終値を下回った。原油先物が大幅に上昇した影響から、高すぎるインフレが懸念され消費関連株が売られた。原油先物はウクライナ情勢長期化への懸念によるもので、ガソリン価格上昇により生活を圧迫するとの懸念が高まっている。長期金利の低下から金融株が売られ、さらに早期の政策金利引き上げ予想からハイテク関連にも売りが出て、幅広い銘柄にも売りが拡がり3指数揃って値を下げた。
 

  • 債券

 米国債10年 2.295(-0.090%)
 

  • 商品

 NY原油(WTI) 1バレル=USD 114.93 +5.66(+5.18%)(5月渡し)
 NY金(COMEX) 1オンス=USD 1,937.3  +15.8(+0.81%)(4月渡し)
 
 

【日本】米ドル・円 円安進み121円台に

  • 為替(17時)

3月23日の東京外国為替市場は、円安が続いている。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の積極的に金融政策を推し進めるタカ派的な発言を受け、引き続き時間外の米長期金利が上昇した。この影響から、欧米と日本の金利差が意識され米ドル買いが優勢となってる。
 
米ドル・円は121円前半で推移した。株高や時間外の米長期金利が上昇し、日本が金融緩和を継続させるハト派的な姿勢から欧米との金利差が意識された。その影響から米ドル買いが優勢となり、2016年2月以来の高値121.41円まで買われた。その後は、小幅に値を下げ17時時点では121.06円だった。
 
ユーロ・米ドルは1.1ドル前半のほぼ横ばいで推移した。米ドル買いが強まっている上、ウクライナ情勢の長期化への懸念もあり、値動きが出づらかった。17時時点では1.1017ドルとなった。
 
ユーロ・円は、133円前半から後半に値を上げた。朝方から小幅に値を上げ、この日の高値133.89円まで上昇した。その後は、ウクライナ情勢への懸念から、徐々に値を下げ17時時点では133.37円で取引された。
 

  • 日本株式

 日経平均株価     28,040.16円  +816.05(+3.00%)
  安値27,604.37円  -  高値 28,056.20円
 東証出来高 1,414,73万株
 東証売買代金 3兆4288.32億円
 
3月23日の日経平均株価は7日連続で前日の終値を大幅に上回った。米国市場で主要3指数が揃って上昇した流れを受け、幅広い銘柄が買われた。また、長期金利上昇を受け金融株も買われている。さらに、米ドル・円が121円台前半の円安になったことで機械や車などの輸出関連株も買われた。1月18日(28,257円)以来およそ2カ月ぶりに2万8000円台を回復し、外国為替で東証1部の88%の銘柄で値を上げた。
 

  • 短期金融市場

 無担保コール翌日物金利  -0.006%
 

  • 債券

 国債先物・22年6月限  149.76(-0.11)
 10年長期金利  0.220%(+0.005)

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