2022/04/06 7:27 JST投稿
【米国】
米ドル円(USDJPY) 123.54-123.64 (円)
ユーロ円(EURJPY) 134.72-134.83 (円)
ユーロ米ドル(EURUSD) 1.0904-1.0907 (米ドル)
ポンド円(GBPJPY) 161.49-161.68 (円)
ポンド米ドル(GBPUSD) 1.3073-1.3080 (米ドル)
4月5日のニューヨーク外国為替市場の主なトピックスは、米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事の発言だ。ミネアポリス連邦準備銀行での講演で、インフレ圧力を軽減することが最優先と言及した。さらに、利上げを着実に進める一方でバランスシートの縮小を来月にも開始する意向を表明した。金融緩和に慎重なハト派のブレイナード理事から、タカ派的な発言が出たことで積極的な金融引き締め観測が強まった。ジョージ米カンザスティ連銀総裁やデイリー米サンフランシスコ連銀総裁も利上げの必要性に言及している。
朝方に発表された3月 ISM非製造業景況指数(総合、結果:58.3、予想:58.4、前回:56.5)は、雇用と新規受注の改善から4ヵ月ぶりに上昇。この結果とブレイナード理事の発言から長期金利が2019年5月以来の高水準の2.562%まで上昇している。
ウクライナの首都近郊で多くの民間人の遺体が見つかり、世界的なロシアへの非難が高まる中、国連の安全保障理事会の会合が開催された。ウクライナのゼレンスキー大統領がオンラインで演説し、ロシアの戦争犯罪と国連システムの改革を訴えた。
米ドル・円(USDJPY)は、ブレイナード理事などのタカ派的な発言やISM非製造業景況指数の良好な結果から全般米ドル買いが強まり、この日の高値123.67円まで値を上げた。その後は、ほぼ横ばいで推移し終値は123.60円だった。
ユーロ・米ドル(EURUSD)は、ウクライナ情勢の長期化による景気への懸念から値を下げた。金融引き締めの加速化が意識された米ドル買いも強まり、3月14日以来の安値1.0900ドルとなった。1.0905ドルで終えている。
ユーロ・円(EURJPY)は、米ドル・円とユーロ・米ドルの影響を同じタイミングで受け、方向性が出にくい状況だった。終値は134.79円となっている。
NYダウ平均 USD 34,641.18 -280.70 (-0.80%)
NASDAQ総合 USD 14,204.168 -328.386 (-2.25%)
S&P500 USD 4,525.12 -57.52(-1.25%)
4月5日の米株式市場のダウ工業株30種平均は、3日ぶりに前日の終値を下回った。ブレイナードFRB理事が金融引き締めへの積極的な姿勢を示し長期金利が上昇すると、高PER(株価収益率)のハイテク株が売られた。急速な金融政策正常化から、景気悪化への懸念も強まり、投資家心理が悪化。11時過ぎに前日の終値を下回った以降は、ずっと前日の終値を下回る取引が続き、徐々に値を下げ終えた。
米国債10年 2.555(+0.150%)
NY原油(WTI) 1バレル=USD 101.96 -1.32(-1.28%)(5月渡し)
NY金(COMEX) 1オンス=USD 1,927.5 -6.5(-0.34%)(6月渡し)
【日本】日銀黒田総裁の発言から円買いに
4月5日の東京外国為替市場は、午前中に行われた衆院・財務金融委員会での日銀、黒田総裁の発言が注目を集めた。最近の為替変動は「やや急ではないかと思っている」と述べ、円安けん制と受け止められ円が買われた。
さらに、岡本三成財務副大臣は為替介入についてのコメントは控えたが、「為替相場の安定は非常に重要で急速な変動は望ましくない」と発言。この発言から、円安への比重が高いことが受け取れた。
また、オーストラリア準備銀行(中央銀行)は政策決定会合で、政策金利のオフィシャル・キャッシュレートの誘導目標を過去最低の0.10%に据え置いた。その一方で、2021年11月の会合以降の声明で毎回使われていた「忍耐強い」という表現が今回消え、積極的に利上げに向かうタカ派的な方向に舵を切ったとみなされている。この影響から豪ドル・米ドルは値を上げ0.7613ドル、豪ドル・円は93.86円となった。
米ドル・円は、日銀・黒田総裁の発言から円買いが強まり、この日の安値122.38円に値を下げた。その後、122円半ばで推移し、欧州勢参加後は小幅に値を上げ17時時点では122.89円で終えた。
ユーロ・米ドルは、日本時間ではあまり動きがなかったが、欧州勢参加後に米ドル・円の上昇につられ、この日の高値1.0989ドルまで値を上げた。17時時点では1.0980ドルだった。
ユーロ・円は、午前中に円買いが強まると徐々に値を下げ、この日の高値135.13円まで値を上げた。その後はウクライナ情勢の長期化懸念から値を下げ、17時時点では134.95円となった。
日経平均株価 27,787.98円 +51.51(+0.19%)
安値27,662.28円 - 高値 27,965.94円
東証出来高 1,155,44万株
東証売買代金 2兆6678.88億円
4月5日の日経平均株価は連日で前日の終値を小幅に上回った。米国株式市場でハイテク株が買われた流れを受け、半導体株が買われ開始直後に230円程、前日の終値を上回った。日銀の黒田総裁の発言が円安へのけん制と受け止められると円高になり、保険や銀行などの金融株の売りが優勢となった。さらに、ウクライナ情勢を巡りロシア制裁が強まるとの思惑から値を下げ、前日の終値を下回って取引された。しかし、安値が意識されると買いが入り、小幅に上昇して終えた。
無担保コール翌日物金利 -0.005%
国債先物・22年6月限 149.76(NC)
10年長期金利 0.205%(-0.005)