FOMC控え全般様子見が強まる

【米国】

為替(5月4日6時00分)
 米ドル円(USDJPY) 130.12-130.15 (円)
 ユーロ円(EURJPY) 136.84-136.99 (円)
 ユーロ米ドル(EURUSD) 1.0518-1.0524 (米ドル)
 ポンド円(GBPJPY) 162.57-162.65 (円)
 ポンド米ドル(GBPUSD) 1.2495-1.2497 (米ドル)

5月3日のニューヨーク外国為替市場の主なトピックスは、明日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控え、様子見の姿勢が強まった。FOMCでは高インフレ抑制に向け、通常0.25%の利上げから0.50%の大幅な利上げに踏み切り、金融緩和の引き締め(QT)の開始を決定するとみられている。

また、朝方に発表された3月 製造業新規受注(前月比、結果:2.2%、予想:1.1%、前回:-0.5%)は、大幅に予想を上回った。半導体供給問題が改善され自動車・部品が良好だった影響が大きかった。しかし、足元では中国の都市封鎖などによる供給網問題があり、一時的な上昇となる可能性が大きい。

なお、5月4、5日の英中銀金融政策委員会(MPC)を控え、ポンドで保有資産の調整を目的とした売りが優勢だった。一時、ポンド・米ドルは、この日の安値1.2471ドルとなり、ユーロ・ポンドが、この日の高値0.8431ポンド、ポンド・円もこの日の安値162.36円を付けている。

米ドル・円(USDJPY)は、長期金利が朝方に2.915%に低下し米ドル売りが優勢となり、この日の安値129.70円に値を下げた。その後、3月 製造業新規受注の良好な結果発表を契機に徐々に値を上げ、長期金利が持ち直し130円前半に値を上げた。その後は、FOMCを控え様子見の姿勢が強まり横ばいで推移し、終値は130.14円となった。

ユーロ・米ドル(EURUSD)は、米長期金利の低下から米ドルが売られ、前日の高値1.0568ドルを超え1.0578ドルまで値を上げた。その後は、良好な経済指標から米ドル買いが優勢となり徐々に値を下げ1.0511ドルとなっだ。その後、欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事が 「高インフレの長期化への懸念からECBが7月に利上げを実施する可能性がある」と述べると、小幅に値を戻し終値は1.0521ドルだった。

ユーロ・円(EURJPY)は、朝方にユーロ買いが優勢となり、この日の高値137.37円に値を上げたが、徐々に値を下げ136.94円で終えた。

株式
 NYダウ平均 USD 33,128.79 +67.29 (+0.20%)
 NASDAQ総合  USD 12,563.757 +27.740 (+0.22%)
 S&P500     USD  4,175.48 +20.10(+0.48%)

5月3日の米株式市場のダウ工業株30種平均は、先週末に大幅に売られた反動から買戻しが優勢だった。長期金利が2.971%に上昇すると投資家心理が冷え込み、前日の終値を下回る場面もあった。しかし、徐々に値を戻し3指数揃って前日の終値を上回り終えた。

債券
 米国債10年 2.969%(-0.012)

商品
 NY原油(WTI) 1バレル=USD 102.41 -2.76(-2.62%)(6月渡し)
 NY金(COMEX) 1オンス=USD 1,870.6 +7.0(+0.38%)(6月渡し)
 

【日本】祝日による取引薄ながら豪利上げで豪ドルは堅調

為替(17時)
5月3日の東京外国為替市場の主なトピックスは、日本が祝日で個人中心の取引の中、米国のFOMC公表を前に、様子見の姿勢が強まった。また、オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は2010年11月以来の利上げを実施。政策金利のオフィシャルキャッシュレートを25ベーシスポイント(bp)引き上げ0.35%とし、追加の利上げも示唆し豪ドルが買われている。

豪ドル・米ドルはRBAが予想の0.25%を大幅に上回る利上げを行なった。ロウRBA総裁は「40bpの利上げを含む選択肢も検討した」とも述べており、発表直後に0.7148米ドルに上昇した。その後、0.7080米ドルに下落するも、17時時点では0.7152米ドルに値を上げた。豪ドル・円も発表直後に92.95円まで上昇し、17時時点では93.40円で取引されている。

米ドル・円は、個人中心の取引で値幅が狭かった。朝方は利益確定の売りが優勢だったが、時間外の長期金利が上昇すると、この日の高値130.29円まで値を上げた。その後は小幅に下落し17時時点で130.19円となった。

ユーロ・米ドルは、大きな動きは出ず小幅な取引にとどまった。欧州勢参加後に米長期金利の上昇から0.5211ドルから1.498ドルまで値を下げたが、買戻しが入り17時時点では1.0519ドルだった。

ユーロ・円は、日中は個人投資家の取引が中心となり小幅ながら値動きのある展開だった。欧州勢参加後にこの日の高値137.11円まで値を上げ、17時時点では136.97円で取引された。

*憲法記念日の祝日のため債券は休場

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アナリストプロフィール

Noriko Sasaki

投資運用歴25年。日系銀行、シティバンク、日興シティ信託銀行の勤務や、ITベンチャー企業でのIR・広報などを経て、金融に強みを持つライターとして活躍。
これまでのキャリアで培った金融の知識と、企業経営の視点、ニュースを複合的に織り交ぜたマーケット分析を得意とする。


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