ECB総裁のややハト派的見解でユーロがやや弱含む

【米国】 

為替(2023年2月3日  6時00分)
 米ドル円 USD/JPY 128.69 (円)
 ユーロ円 EUR/JPY 140.43 (円)
 ユーロ米ドル EUR/USD 1.0911 (米ドル)
 ポンド円 GBP/JPY 157.31 (円)
 ポンド米ドル GBP/USD 1.2229 (米ドル)

2月2日のニューヨーク外国為替市場では、ECB(欧州中央銀行)総裁の発言を受けたユーロの弱含みが目立った。米国経済の関連では、この日発表された米10-12月期単位労働コスト速報値(前期比、前回2.4%、結果1.1%)は予想以上に伸びが縮小し、一時ドル売り材料とされた。その後、ECBは市場予想通り主要政策金利を0.50ポイント引き上げることを決定。ラガルドECB総裁は会見で、インフレへの警戒を示しつつも経済活動が著しく減速している点に言及し、市場ではややハト派的と捉えてユーロを売る展開となった。

債券市場では、金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りが10年債(長期金利)の利回りを上回る現象(逆イールド)が継続しており、2年債が4.10%、10年債が3.40%となっている。

米ドル・円(USD/JPY)は、128.41円で始まった後、米10-12月期単位労働コスト速報値の結果を受けて一時急上昇し、高値128.92円を付けた。その後は急速に値を戻し、128.09円まで下落。再びドル買いが進行し、終値128.69円で引けた。

ユーロ・米ドル(EUR/USD)は、1.0984ドルで始まり、ECB総裁の会見を控えて上下する展開となった。一時は安値1.0886ドルまで下落し、その後も総裁のハト派的な発言を受けてユーロ売りがやや優勢となった。

ユーロ・円(EUR/JPY)は、一時安値140.09円まで下落したのち徐々に値を戻す展開となった。対円ではややユーロ買いが優勢となり、140.43近辺で引けた。

株式
 NYダウ平均 USD 34,053.94      -39.02 (-0.11%)
 NASDAQ総合 USD 12,200.82      +384.50 (+3.25%)
 S&P500 USD 4,179.76       +60.55 (+1.47%)

2月2日の米株式市場のダウ工業株30種平均は反落して取引を終えた。市場では金利水準の低下を受けて資金を割安な銘柄からハイテク株などの高バリュエーション銘柄に移す動きが発生。ハイテク株で構成されるNASDAQ総合指数は大幅高となった。なかでも市場予想を上回る決算を発表したメタ・プラットフォームズが20%超の上昇となった。

債券・商品先物
 米国債10年 340.090% (-2.120)
 NY原油(WTI) USD/バレル 75.89 (-2.74%)
 NY金(COMEX) USD/オンス 1,927.00 (-2.04%)

【日本】 FOMC後の余韻を引き継ぐ


為替(17時)
2月2日の東京外国為替市場では、前日のFOMC(米連邦公開市場委員会)後に進んだドル売りの基調を引き継ぐ展開となった。パウエルFRB(米連邦準備理事会)議長は会見で「ディスインフレ(物価上昇率の低下)の過程が始まった」と発言し、市場では年内の利下げを期待する動きが強まった。これを受けて米長期金利は低下し、日米金利差の縮小を意識した円買い・ドル売りが優勢となった。

米ドル・円は、128.93円近辺で始まると、ニューヨーク時間でのドル売り・円買いの流れを引き継ぎ、一時128.18円まで下落した。その後はやや持ち直して堅調に推移し、17時頃にはこの日の高値となる128.90円を付けた。

ユーロ・米ドルは、やや軟調な展開となった。1.0988ドルで始まると、朝方には瞬間的に高値1.1033ドルまで上昇。しかしその後は徐々にユーロ売りが優勢となり、1.1005ドル近辺まで下落した。

ユーロ・円は、売り買いが交錯する展開に終始した。141.68円近辺で始まると、朝方に安値141.26円まで値を下げた。その後は値を持ち直し、一転、夕方にかけては高値141.94円近辺まで上昇する展開となった。

債券
 10年長期金利 0.495% (+0.008)

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