米地銀パックウエストの経営危機を受け、リスク回避の円買いが一時強まる

【米国】

為替(2023年5月5日  6時00分)
米ドル円         USD/JPY  134.21  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.1014  (米ドル)
ユーロ円         EUR/JPY   147.83  (円)
ポンド円         GBP/JPY   168.74  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2571  (米ドル)

5月4日のニューヨーク外国為替市場では、一時は円を買い進む動きが見られた。米銀行セクターの信用不安問題が再燃するなか、リスクを回避する投資家による円買いが強まった。米地方銀行のパックウエスト・バンコープが増資を検討していると報じられ、株価は約一週間で7割ほど下落。銀行業の停滞が米景気を後退させるとの見方が広がった。

債券市場では、金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りが10年債(長期金利)の利回りを上回る現象(逆イールド)が継続しており、2年債が3.80%、10年債が3.38%となっている。

米ドル円は134.83円で取引を開始。取引時間前半は軟調に推移し、一時は133.50円まで下落した。しかし、その後は反発すると徐々に水準を切り上げ、一時は134.88円まで上昇。134.21円で取引を終えた。

ユーロドルは1.1009ドルで始まり、朝方に一時1.0986ドルまで下落した。その後はやや持ち直し、1.1055ドルまで上昇。取引時間後半は小動きに終始し、1.1014ドルで引けた。ポンドは、対米ドルで1.2571ドル近辺での取引となっている。

ユーロ円は米ドル円と似た値動きとなった。148.44円で取引を開始すると、一時は147.13円まで下落。その後は持ち直し、一時は148.98円まで上昇した。終盤にかけては底堅く推移し、147.84円で取引を終えた。

株式
NYダウ平均     USD  33,127.74   -286.50 (-0.86%)
NASDAQ総合   USD  11,966.40   -58.93 (-0.49%)
S&P500           USD   4,061.22   -29.53 (-0.72%)

米株式市場のダウ工業株30種平均は続落となった。米金融システムの不安再燃が株式相場全体の重石となった。個別では半導体大手インテルやアドバンスト・マイクロ・デバイセズなどの上昇が目立った一方、バンク・オブ・アメリカやウェルズ・ファーゴなど銀行株の下落が大きかった。

債券・商品先物
米国債10年                                 3.3834%  (+0.042)
NY原油(WTI)     USD/バレル    68.56  (-0.05%)
NY金(COMEX)   USD/オンス  2,055.7  (+0.91%)
 

【日本】 FOMCの政策決定を受けた米ドル売りが継続

為替(17時)
5月4日の東京外国為替市場では、米ドル円は上値の重さが意識される展開となった。FOMC(米連邦公開市場委員会)での政策決定を受けて米長期金利が低下し、米ドル売りが先行。ただし、欧州勢が参入した夕方以降は、ユーロに対して米ドルを買う動きも見られた。

米ドル円は134.57円で取引を開始。方向感の無い展開に終始し、高値134.82円と安値134.15円の範囲での値動きとなった。134.60円で取引を終えている。

ユーロドルは1.1068ドルで始まると、取引時間前半は堅調に推移。一時は1.1091ドルまで上昇する場面があった。しかし、夕方にかけては一転して軟調な展開となり、一時は1.1038ドルまで下落。そのまま安値近辺となる1.1040ドルで引けた。

ユーロ円は148.95円で取引を開始。その後は上値の重さが意識される展開となった。一時は149.21円まで上昇する場面も見られたものの、勢いは続かず、一時は148.57円まで下落した。安値近辺の148.61円で取引を終えた。

債券
10年長期金利 0.418% (+0.000)

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