【今週のハイライト】日銀の早期マイナス金利解除への思惑が高まり、円買いが進行

為替(2024年3月8日 6時00分)
米ドル円     USD/JPY   148.06  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.0946  (米ドル)
ユーロ円         EUR/JPY   162.10 (円)
ポンド円         GBP/JPY   189.66  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2810  (米ドル)
 
米ドル円
4日(月)は、日経平均株価が史上最高値を更新し、4万円を突破した動きを好感し円安が進行した。しかし、150円台後半の上値の重さは前週から何度お確認しており積極的に上値を試す動きにはならなかった。
5日(火)は、米10年債利回りが低下したことを受け、ドル売り円買いが進行した。ISM非製造業景況指数が予想を下回る結果となったこともドル売りを後押しする形となった。
6日(水)は、日銀早期マイナス金利会場の思惑が高まり、円買いが進行した。また米ADP雇用統計の結果が予想を下回ったこともあり、ドル売り円買いの後押しとなり149.12円まで安値を押し下げた。
7日(木)は、2月7日147.62円を割り込み147.58円まで安値を押し下げた。その後は米10年債利回りの反発上昇を受けて、円が買い戻されるも勢いはなく148.29円まで戻した後は、揉み合いが続き、148.06円で引けた。
 
ユーロドル
4日(月)は、前週からの上昇の流れを引き継ぎじり高。一時下押す場面もあったが底値は固く、ニューヨーク時間には1.0866ドルまで上値を伸ばした。
5日(火)は、欧州株先物の下落によりリスクオフの円買いが進みユーロが売られた。しかし、ユーロ売りが優勢ではあるものの、米10年債利回りの低下で米ドルも売られていたことから、値幅は限定的だった。
6日(水)は、ドル円の流れに合わせて、ドル売りユーロ買いが進行し堅調に推移した。前日高値の1.0876ドル付近で上げ止まり揉み合ったものの、上抜けるとさらに上昇幅を広げ1.0915ドルの高値を付けた。
7日(木)は、ECBがインフレ見通しを下方修正したことを受けユーロが売られる展開となったが、ラガルドECB総裁の「インフレに関する確信は十分ではない、景気抑制的な政策は当面続く」という発言を受けて、ユーロが買い戻された。買いの勢いは強く、1.0949ドルまで上値を伸ばした。
 
ユーロ円
4日(月)は、日経平均の堅調な動きを背景とした円安の流れと、ユーロドルのじり高も支えとなり堅調に推移し、163.17円まで高値を伸ばした。
5日(火)は、欧州株先物が下落していることでリスク回避の円買いユーロ売りの流れが強まった。また米10年債利回りの低下によるドル円の下落も後押しとなり、163.02円まで下落した。一旦は買い戻されるも、再び下落し162.67円まで安値を押し下げた。
6日(水)は揉み合いが続いた。一時162.21円まで押し下げる場面もあったがすぐに買い戻され、再び162.75円を挟んでのもみ合いとなった。
7日(木)は、ドル円の下落につられユーロが売られ160.55円まで安値を押し下げるも、その後は反発上昇し、162.14円まで上値を戻し162.10円で引けた。
 
3月4日 9時00分 ~3月8日 6時00分までのレンジ幅
米ドル円  USD/JPY 147.58~150.56(円)
ユーロドル EUR/USD   1.0837~1.0949(ドル)
ユーロ円  EUR/JPY 160.55~163.52(円)
ポンドドル GBP/USD   1.2655~1.2811(ドル)
ポンド円  GBP/JPY  188.23~191.18(円)
 
株式
4日(月)は、S&P500が2日連続で史上最高値を更新した。しかし米10年債利回りの上昇を確認すると、株式の相対的な割高感が意識され売りが優勢となった。また今週予定されているパウエルFRB議長の発言や雇用統計などの重要イベントを控え、調整目的の売りも入り始値を割り込んだ。
5日(火)は、アップル株が「中国でのスマートフォン販売台数が、年初からの6週間で前年同期比24%減少した」と伝わると大幅下落して、指数を押し下げた。6日以降のパウエル連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言や雇用統計を控え、ポジション調整の売りにも押される形となった。
6日(水)は、前日の大幅な下落への反動で押し目買いが入ったほか、米10年債利回りが低下したことで株式の相対的な割高感が薄れたことも相場を下支えする結果となった。またパウエルFRB議長の議会証言についても、サプライズ湯祖はなく想定の範囲内だったことから、買いの安心感へつながった。
7日(木)は、買いが先行した。NYダウ平均は揉み合いが続いたが、ナスダック総合とS&P500は上昇し、高値をわずかに更新した。パウエルFRB議長の議会証言で「インフレ低下に対する確信はそう遠くない未来に得られるだろう」との考えを示したことから、利下げ期待も高まり、株高の後押しとなった。

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