【今週のハイライト】米経済指標の予想を上回る結果を受けて、全般米ドル高が進行

為替(2024年3月15日 6時00分)
米ドル円         USD/JPY   148.32  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.0882  (米ドル)
ユーロ円         EUR/JPY   161.35 (円)
ポンド円         GBP/JPY   189.16  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2753  (米ドル)

米ドル円
11日(月)は、前週の日銀の早期マイナス金利解除への期待感は依然として高く、上値が重たい状況が続いた。下値も堅く前週安値の146.47円を抜けられず、147.14円の間のわずかな値動きで揉み合った。
12日(火)は、植田日銀総裁の発言を受けて円売りが進行した。一時147.59円まで上値を伸ばした。一部報道で「日銀会合でマイナス金利解除の是正議論する見通し」と報じたことで、147.20円まで押し下げたがすぐに買い戻された。その後147.40円前後でもみ合いが続いた。夜には米CPIの結果を受けてドル買いが進行し148.17円まで上値を伸ばした。しかし米10年債利回りが4.081%まで低下すると急落し147.06円まで失速した。もっとも米10年債利回りが反転上昇すると147円台後半まで持ち直した。その後は揉み合い147.65円で引けた。
13日(水)は、銀のマイナス金利解除への思惑が依然とあり147.22円まで安値を押し下げた。しかし岸田首相の参院予算委員会での発言を受けて、マイナス金利解除への期待感が後退し上値を試す動きとなった。147.64円まで上昇し一時売り戻されるも再び上昇し、147.78円の高値を付けた。ニューヨークオープン後には前日高値の148.17円を前に上値が重くなり、徐々に高値を切り下げる展開となった。一時147.45円まで下押したが、米10年債利回りが上昇すると再びドル買いが優勢となり、147.75円で引けた。
14日(木)は底堅く米生産者物価指数の予想を上回る結果を受けて、円売りドル買いが進行した。「日銀がマイナス金利解除へ調整」との報道が伝わると、147.43円まで円買いが進も一時的で、米10年債利回りが4.3%まで大幅上昇すると148.35円まで上値を伸ばした。

ユーロドル
11日(月)は、東京時間はもみ合いが続いたが、ニューヨーク時間になると米10年債利回りが上昇したことを受けて、ドル買いが優勢となり東京時間のもみ合いを下抜けた。
12日(火)は、東京オープンからじり高となり1.0939ドルまで上値を押し上げた。しかし、大きく動くようなきっかけはなく揉み合いが続いた。引けにかけて、英雇用データの軟調な結果を受け英長期金利が低下したことでユーロ売りが進行し1.0931まで押し下げた。ニューヨーク時間には、米消費者物価指数の結果と米10年債利回りの上昇と下落を受けて、値動きも乱高下した。一時ドル買い優勢となり、1.0906ドルまで安値を押し下げたがドル買いが一服すると1.0927ドルまで持ち直し引けた
13日(水)は、東京時間は揉み合いが続く展開となった。ニューヨーク時間には米10年債利回りが上昇幅を縮めるとドル売りが進行し1.0963ドルの高値を付けた。買いが一服すると売り戻され、1.0945ドルまで押し下げるとその後はもみ合いが続き、1.0947ドルで引けた。
14日(木)は軟調で米生産者物価指数の結果を確認すると米長期金利の上昇とともにドル買いが優勢となった。1.0883ドルまで下落し、その後は揉み合いながら少しずつ安値を切り下げていき、1.0880ドルまで安値を押し下げた。

ユーロ円
11日(月)は、前週の流れを引き継ぎ160.37円まで安値を押し下げた。その後はショートカバーが入り160.8円を挟み揉み合うも、引けにかけては米10年債利回りの低下でドル円が下落したのにつられて、ユーロ円も下落し160.21円まで売りに押される。
12日(火)は、植田日銀総裁の発言を受けての円売りが進み前日の下落を買い戻す形となった。その後は日銀会合の一部報道をうけて161.01円まで売りが反応するも、すぐに買い戻され161円前後でもみ合った。英雇用データで週平均賃金が一部市場予想を下回ったことで再び売りに押される形となった。
13日(水)は、底堅く堅調に推移した。岸田首相の発言を受けてドル円が上昇したタイミングで、高値を更新し161.95円まで上値を伸ばしたところで売り戻され、161.7円前後でもみ合いが続いた。
14日(木)は、東京時間は揉み合いが続いたがニューヨーク時間に米生産者物価指数の強い結果を受けて、ドル円が下落するとつられる形で、徐々に安値を切り下げていった。日銀政策金利について報道が流れると円買いが進行し161.10円まで安値を押し下げた。


3月11日 9時00分 ~3月15日 6時00分までのレンジ幅
米ドル円    USD/JPY 146.48~148.35(円)
ユーロドル EUR/USD   1.0880~1.0963(ドル)
ユーロ円    EUR/JPY 160.21~161.95(円)
ポンドドル GBP/USD   1.2730~1.2861(ドル)
ポンド円    GBP/JPY 187.95~189.54(円)

株式
11日(月)は、エヌビディア株が軟調に推移すると半導体関連やハイテク関連株にも売りが入りやすくなった。またボーイング社への刑事捜査も嫌気され同社の株は大幅に下落したが売りが一服すると買戻しが優勢となった。
またトランプ前大統領が「フェイスブックは国民の敵」と発言したことで、同社株が4%超下落した。
12日(火)は、米消費者物価指数の予想を上回る結果をみて、米10年債利回りが上昇すると、株の相対的な割高感が意識され一時下げる場面もあったが、米連邦準備理事会(FRB)が注視している住居費を除くコアCPIが前月から鈍化したことが好感し、買いが優勢となった。
13日(水)は、米経済のソフトランディングへの期待から買いが入ったが、米10年債利回りが上昇すると、株式市場の相対的な割高感が高まり高値の重しとなった。高PER(株価収益率)のハイテク株には売りが出やすくなった。
14日(木)は、米生産者物価指数が予想を上回る結果となり米10年債利回りが大幅に上昇すると、株式の相対的割高感が意識され売りが広がった。ダウ平均の下げ幅は一時330ドルを超える場面もあった。

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