為替(2025年8月15日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 147.75(円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.1647(米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 172.07(円)
ポンド円 GBP/JPY 199.90(円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.3527(米ドル)
米ドル円
11日(月)は、早朝に147.79円まで上値を伸ばしたものの全般でドル売りが進んだ流れに沿って高値を切り下げた。13時台には147.42円まで下押したが、香港株や上海株が堅調に推移したことで下値は限定的となった。16時台には147.58円まで買い戻されるも米10年債利回りが低下していることを受けて、17時過ぎには147.35円まで下押した。米10年債利回りが低下幅を縮小したことを受けて全般でドル買いが優勢となった。トランプ大統領が「対中関税休戦を90日間延長する」と発表すると、対中関税政策への懸念も和らぎ、午前5時過ぎには148.25円まで上値を伸ばした。
12日(火)は、日経平均株価が今日含みし堅調に推移したことで前日高値の148.25円を上抜けて、148.44円まで上昇した。もっとも夜には米消費者物価指数の発表を前に積極的に上値を試す展開とはならず、148.14円まで下押した。その後は様子見ムードが強まり、小幅にもみ合った。米消費者物価指数発表前には一時148.52円まで上値を伸ばしたが、米消費者物価指数が市場予想を下回ったことで147.85円まで急落した。その後下げ渋ったものの、トランプ大統領の政策金利をめぐる発言を受けて再び売りが優勢となり、147.57円まで下値を拡大した。
13日(水)は、前日に引き続き日経平均株価が堅調に推移し史上最高値を更新したことで、円売りが先行し11時台には148.17円まで上値を伸ばした。もっとも、本邦長期債利回りが上昇したことで、次第に上値は重たくなった。欧州勢参入後にもドル売り圧力は継続し16時台には147.40円まで下押した。ベッセント米財務長官が日本に対して利上げを促したのではないかとの思惑から、ドル売り円買いが優勢となっており24時過ぎには147.08円まで下押し、日通し安値を付けた。欧州引け後には、日本時間からのドル売りのショートカバーで買戻しが入った。米10年債利回りが下げ止まった事も相場を下支えした。
14日(木)は、前日のベッセント財務長官の発言をきっかけに米利下げ観測と日銀早期利上げ観測が高まり、売りが先行した。連日上昇していた日経平均株価が低下したことも相場の重しとなり、15時台には146.37円まで下押した。その後は対ユーロを中心にドルの買戻しが優勢となったことで、ドル円も17時過ぎには146.63円まで買い戻された。7月米卸売物価指数が予想を大幅に上回る結果となった事を受けて、これまで高まっていたFRBの早期利下げ期待が後退し、全般でドル買いが優勢となった。東京時間の高値をうわ抜けて、27時過ぎには147.96円まで上昇した。その後も高値圏を維持している。
ユーロドル
11日(月)は、前週末から米利下げ期待の高まりによるドル売りが優勢となっている中で、13時台には1.1675ドルまで上値を伸ばした。ドル売りが一巡すると伸び悩み独長期金利が低下して始まったことなどを受けて、一転してユーロ売りが優勢となり、17時過ぎには1.1643ドルまで売り戻された。米10年債利回りの低下幅縮小を受けたドル買いが先行した。24時過ぎには1.1589ドルまで下値を拡大した。その後はユーロスイスフランが買われていることや、ユーロ円の売りが一服したことも支えとなり、下げ渋った。もっとも買戻しの勢いは弱く1.1618ドル程度にとどまっている。
12日(火)は、前日までに大幅に売られた反動から買戻しが先行し1.1629ドルまでじり高に推移した。もっともその後は英雇用統計発表後のポンド高により、ユーロポンドが下落したことにつれて、ユーロドルも1.1607ドルまで下押した。ただ、ポンドドルが上昇した影響もうけたため、下値も限定的だった。米消費者物価指数が市場予想を下回り、米10年債利回りの低下とともにドル売りが優勢となり24時台には1.1697ドルまで上値を伸ばした。トランプ大統領の利下げをめぐる発言があったものの、シュミッド米カンザスシティ連銀総裁は「当面は、緩やかに引き締め的な政策スタンスを維持することが適切」「FRBの政策金利変更については忍耐強いアプローチを支持する」と発言した。
13日(水)は、円主導の取引となる中で小幅なレンジ内での取引が続いた。ただ、全般でドル売りが優勢となる中で、欧州勢参入後には午前中の高値をうわ抜け、16時30分過ぎには1.1712ドルまで上値を伸ばした。欧州時間の上昇に対する利益確定目的の売りも入り、22時過ぎには1.1693ドルまで売り戻された。ただ、9月にはFRBが利下げに動くとの期待が高まる中で、ユーロ買い・ドル売りが優勢となり1.1723ドルまで再び買い戻された。もっとも米10年債利回りが下げ渋っていることもあり、ドル売りの勢いは一服した。
14日(木)は、円がらみの取引が中心となり小幅なレンジ内でもみ合う展開が続いた。ただ、概ね良好だった英経済指標を受けてユーロポンドが下落したことにつれたほか、独長期金利が小幅ながら低下した事も重しとなり、1.1672ドルまで下押した。デイリー米サンフランシスコ連銀総裁の発言を受けて、ドル買いが先行した。また米卸売物価指数が市場予想を上振れたことで、米10年債利回りが4.29%台まで上昇した。それに伴い、ドル売りが促され1.1631ドルまで下値を拡大させた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは、98.32まで上昇した。
ユーロ円
11日(月)は、東京オープン直後に171.88円まで下押すべ面があったものの、ユーロドルの上昇を受けて、ユーロ買いが優勢となり172.20円まで上値を伸ばした。もっともユーロドルが伸び悩み下落に転じたこともあり、17時までには171.60円まで売り戻された。
12日(火)は、日経平均株価が大幅に上昇したことを受けて投資家のリスク志向が改善し、全般で円売りが進んだ流れに沿って14時前には172.51円まで上値を伸ばした。その後はドル円の伸び悩みや、ユーロドルの影響を受けて、172.07円まで売り戻された。もっとも下値も堅くその後は下げ渋った。
13日(水)は、日経平均株価の連日の高値更新を受けて、リスク・オンの円売りが広がった流れに沿って173.01円まで上値を伸ばした。その後はドル円の伸び悩みにつれて、徐々に上値を切り下げていき、16時30分過ぎには172.61円まで下押した。
14日(木)は、日銀の早期利下げ観測の高まりや日経平均株価が軟調に推移している事を受けて、全般で円買いが優勢となり、16時30分過ぎには170.96円まで下押した。その後は下げ渋ったが戻りは限定的だった。
8月11日 9時00分 ~8月15日 6時00分までのレンジ幅
米ドル円 USD/JPY 146.21~148.52(円)
ユーロドル EUR/USD 1.1589~1.1730(ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 170.96~173.01(円)
ポンドドル GBP/USD 1.3398~1.3594(ドル)
ポンド円 GBP/JPY 198.18~200.28(円)
株式
11日(月)は、12日に米消費者物価指数や14日には米卸売物価指数などを控えていることもあり、ハイテク株などに利益確定目的の売りが出た。ハイテク株比率が高いNASDAQでも史上最高値を更新した後だけに、利益確定目的の売りが出やすかった。
12日(火)は、7月米消費者物価指数は強弱入り混じる結果となったが、市場が警戒したほどの物価上昇圧力が見られなかった事から、FRBの利下げ期待が高まり買いが広がった。ハイテク株比率が高いNASDAQや多くの投資家が指標とするS&P500は史上最高値で取引を終えた。
13日(水)は、前日米CPIの結果やベッセント財務長官の発言を受けて、9月にFRBが利下げに動くのではないかとの思惑から、全般で株買いが広がった。ハイテク株比率が高いNASDAQや多くの投資家が運用指標とするS&P500では再び史上最高値で取引を終えた。
14日(木)は、米卸売物価指数が市場予想を大幅に上回ったことを受けて、インフレ懸念が改めて広がり売りが先行した。ただ、9月の利下げ期待は根強く、売り一巡後は下げ渋り、指数は上昇に転じる場面もあった。