【今週のハイライト】米経済の堅調な結果をみて、FRB利下げ時期の後退とECB利下げ開始観測の高まりで、ドル高ユーロ安

為替(2024年3月29日 6時00分)
米ドル円      USD/JPY   151.60  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.0858  (米ドル)
ユーロ円         EUR/JPY   164.64 (円)
ポンド円         GBP/JPY   191.86  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2658  (米ドル)

米ドル円
25日(月)は、東京実感では151.05円~151.38円の小幅な値動きで揉み合いが続いた。ニューヨーク時間には米10年債利回りが4.26%まで上昇し高値圏で推移した事を支えに上昇し、151.54円まで上値を伸ばしたが、引き続き日本当局の円買い介入への警戒感も高まっており、上値が重たくなっている。
26日(火)は、151.4円台前半で抑えられ上値の重さを確認すると、安値を徐々に切り下げて151.26円まで安値を押し下げた。ニューヨーク時間には、米10年債利回りが4.273%まで上昇すると円売りドル買いが先行した。月末・期末が近づく中でロンドンフィキシングに絡んだドル買いのフローが観測されると前日高値の151.54円を上抜けて151.60円まで上昇した。
27日(水)は、日本株の堅調な推移を支えに大幅に上昇し、151.97円まで上値を伸ばした。しかし、152円という節目を前に上値は重くなった。財務省・金融庁・日銀による3者会合が開催されると、当局による為替介入への警戒感が高まり下落した。一時151.02円まで下落したが、その後は値動きが鈍った。29日の米PCEデフレーターなど注目度の高い経済指標を前に様子見ムードとなった。
28日(木)は、対欧州通貨でのドル高の流れに沿ってドル買いが進行し、151.45円まで上値を伸ばしたが、前日に3者会合が実施され日本当局による為替介入への警戒感の高まりもあるため、積極的に上値を試すような動きにはならず、売り戻された。その後はもみ合いが続いた。

ユーロドル
25日(月)は、前週のユーロ安の流れから一転して10時過ぎから上昇した。独株が最高値を更新した事や独債金利上昇を支えにし底堅く、じり高に推移し、1.0842ドルまで上値を伸ばすも新規の手掛かりが乏しく伸び悩み、1.083ドル台でもみ合いが続いた。
26日(火)は、午前中はもみ合いが続き午後になるとじり高となり1.0852ドルまで上値を伸ばし日通し高値を付けたものの、その後は買いが一服し1.0839ドルまで売り戻された。ロンドンフィキシングにかけては、ドル買いの流れが発生し、1.0824ドルまで安値を押し下げた。しかし米10年債利回りの上昇が一服すると、揉み合い1.0829ドルで引けた。
27日(水)は円主体の動きとなる中で、ドル円とユーロ円に挟まれる形で、小幅な値動きで揉み合いが続いた。東京時間は終始様子見ムードとなり、1.0827ドル前後で揉み合いとなった。ニューヨーク時間がオープンすると、月末・四半期末を前に対欧州通貨を中心にドル買いが優勢となり、1.0810ドルまで安値を押し下げた。
28日(木)は午前中はもみ合いが続いたものの、午後になると軟調に推移した。米10年債利回りの高止まり観測などを手掛かりにドル買いが進行し、2月29日の安値1.0795ドルまで迫ったが、それをサポートに買戻しが入った。しかし上値は重く揉み合いが続いた。

ユーロ円
25日(月)は、東京オープン後に163.32円の安値を付けた後はじり高となり徐々に安値を切り上げていった。ニューヨーク時間には164.20円まで上値を伸ばしたが、米ドル円の上値の重さも意識され揉み合いが続いた。
26日(火)は、午前中はもみ合いが続き、午後からはじり高となり164.40円まで上値を伸ばすも上値は重く、買いが一服すると163.99円まで売り戻され、小幅な値動きで方向感に乏しい相場となった。
27日(水)は、米ドル円の上昇に合わせて円が売られる展開となり、164.41円まで上値を伸ばした。しかし鈴木財務相の発言や日本政府3者会合の開催で、円買い介入への警戒感から円買いが進行し、163.43円まで安値を押し下げた。
28日(木)は、仲値にかけて上昇し163.87円まで上昇したが、日本当局による円買い介入への警戒感も高く売り戻された。その後はもみ合いが続いたが、ロンドン勢の参加後はユーロドルの下落に合わせて、円買いユーロ売りの流れとなり、163.13円まで安値を押し下げた。
その後は、揉み合いが続く展開となった。

3月25日 9時00分 ~3月29日 6時00分までのレンジ幅
米ドル円  USD/JPY 151.02~151.97(円)
ユーロドル EUR/USD   1.0775~1.0864(ドル)
ユーロ円  EUR/JPY 163.13~164.41(円)
ポンドドル GBP/USD   1.2585~1.2667(ドル)
ポンド円  GBP/JPY  190.49~191.67(円)

株式
25日(月)は軟調に推移した。中国がインテルとアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)のマイクロプロセッサーを自国政府機関のパソコンとサーバーから段階的に締め出す指針を導入すると、半導体関連株に売りが出やすくなった。
26日(火)は揉み合いが続いていたが終盤にかけては失速した。月末・四半期末が近づいているタイミングで、機関投資家による利益確定目的の売りが出やすくなった。また今週金曜日は多くの国が休場ということもあり、3連休前のポジション整理の売りも出やすかった。
27日(水)は、米経済がソフトランディングできるとの期待感から、買いが優勢となった。また3日連続で下落があったことで、短期的な高値への警戒感や相場の過熱感が和らぎ買いが入りやすくなった。エヌビディアは高値圏で推移していることもあり、2日続落となった。
28日(木)は、NYダウ平均とS&P500では史上最高値を更新した。米経済のソフトランディングへの期待感が高まり買いが入りやすくなった。なお、明日からの3連休を控えて、取引数は薄く積極的な買いは控えられている。

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