【米国】米10年債利回りの上昇に伴いややドル買いが優勢となったが、方向感は出にくかった
為替(2024年8月8日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 146.63 (円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.0921 (米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 160.19 (円)
ポンド円 GBP/JPY 186.11 (円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.2690 (米ドル)
8月7日のニューヨーク外国為替市場は、米10年債利回りの上昇を受けたドル買いと米株式相場の失速を受けてのドル売りが交錯し、全体で大きな方向感は出なかった。また東京時間の内田日銀副総裁の発言を受けて加速した円売りに関して、三村財務官は「為替はファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが望ましい。介入に関して人が変わったから政策が変わるものではない」と発言した。
米ドル円は、内田日銀副総裁の発言を受けて東京時間には日経平均株価が続伸し、円売りドル買いが優勢となり147.90円まで上値を伸ばした。ただニューヨーク時間になると上昇は一服し、147円を挟んだ揉み合いの展開に終始した。米絵10年債利回りが3.97%台まで上昇したことに伴う円売り・ドル買いが出た半面で、米国株式相場の反落を受けた円買い・ドル売りも入ったため、相場は一進一退の状態が続き、方向感は出なかった。
ユーロドルは、円相場中心となる中で1.09ドル台前半での揉み合いでスタートした。23時を過ぎるとユーロ買い・ドル売りがやや強まり、24時台には一時1.0936ドルの日通し高値を付けた。ただ、米株式相場が失速すると徐々に上値が重たくなり1.0917ドルまで値を下げた。
株式
NYダウ平均 USD 38,775.59 -223.7(-0.57%)
NASDAQ総合 USD 16,198.86 -159.31(-0.97%)
S&P500 USD 5,199.43 -39.18(-0.74%)
株式市場では、不安定な動きをしていた日経平均株価が続伸したことで、投資家心理が改善し買いが先行した。NYダウ平均は一時480ドル超上昇したが、米10年債利回りが上昇する中で買いの勢いは続かず、ニューヨーク市場後半には下げに転じた。ハイテク株比率が高いナスダックでも、米10年債利回りが上昇したことで、高PERのハイテク株に売りが目立った。
債券・商品先物
米国債10年 3.943% (+0.047)
NY原油(WTI) USD/バレル 75.72 (+3.28%)
NY金(COMEX) USD/オンス 2,423.5 (-0.35%)
【日本】内田日銀副総裁の発言を受けて、円相場は荒い値動きとなった
為替(17時)
8月7日の東京外国為替市場は、植田日銀副総裁の「金融市場が不安定な状況で利上げをすることはない」とのハト派的な発言をきっかけに円売りが加速した。また「緩やかなパスで利上げできる状態は、時期を選べる点でアドバンテージだ」「中立金利などの特定の金利水準を意識しているわけではない」との発言もあり、円相場は荒い値動きとなった
米ドル円は、タカ派な姿勢を示していた内田日銀副総裁がハト派的発言をしたことで、ドル円は先週末2日以来の水準147.89円まで急騰した。ただその後は内田日銀副総裁のかいけんを眺めながら146.07円まで下押すなど荒い値動きをした。内田日銀副総裁は「日銀の政策変更に伴う円安修正、株価下落の要因の一つ」「市場の変動の影響を注視し、政策にへ反映していくことは当然」との見解を示し、この考えは植田総裁と違いはないと述べた。
ユーロドルは、時間外の米10年債利回りが昨日のレンジを上回る3.91%まで上昇する中でドル買いが優勢となり、じりじりと値を下げた。15時台には1.0905ドルまで下押したが、前日安値がサポートとして意識されると底堅く推移し、1.0927ドルまで買い戻された。ただ勢いはなく午前中高値の1.0930ドルには届かなかった。
ユーロ円は、ドル円の上下に伴う円相場の動向に連動し、161.41円まで上値を伸ばした。ただその後は内田日銀副総裁の発言を受けて159.54円まで下押すなど、値幅を伴った荒い動きをした。ただ下値は堅くやや円売りが優勢となる中で、引けまでに160.31円まで買い戻された。
債券
10年長期金利 0.878% (-0.010)
【市場主要イベント】
8日 米 新規失業保険瀬院生件数
9日 加 新規雇用者数