為替(2025年5月9日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 143.81(円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.1300(米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 162.52(円)
ポンド円 GBP/JPY 191.11(円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.3290(米ドル)
米ドル円
5日(月)は、日本が大型連休で本邦勢不在となる中で上値は重たく円買い圧力が強かった。日米通商交渉への警戒感も根強く円買い圧力が強まり、14時台には143.96円まで下押した。ただ、前週末安値の143.73円が目先のサポートとして意識されると買戻しが優勢となり144.42円まで買い戻された。もっとも、上値は重たく戻りは限定的だった。ニューヨーク勢参入後も売り圧力が強く前週末安値の143.73円を下抜けると143.54円まで下押した。ただ、4月ISM非製造業景況指数が市場予想を上回る結果となると、ドルを買い戻す動きが活発化し144.23円まで買い戻された。ただ一時上昇していたNYダウ平均が再び下げに転じると伸び悩み、再び144円を割り込んだ。
6日(火)は、NYダウ先物が小幅ながらプラス圏で堅調に推移したことから144.27円まで上値を伸ばした。ただダウ先物がマイナス圏に沈んだことで買い圧力は弱まり13時台には143.62円まで下押した。その後は143.92円まで買い戻されるも、欧州勢参入後にはドル売りが優勢となり143.20円まで下値を広げた。米関税政策への警戒感が根強い中でNYダウ平均が一時450ドル超下落するとリスク回避の円買い・ドル売りが先行し142.35円まで下値を広げた。ただ、4月30日の安値142.17円が目先のサポートとして意識されたことや、NYダウ平均が下げ幅を縮小したことで143.03円まで買い戻された。
7日(水)は、米中が週末に貿易問題を巡ってスイスで閣僚級会議を開くとの発表を受け、米中貿易摩擦が緩和に向かうとの期待から143.31円まで買いが先行した。その後は、今晩のFOMCを控えて積極的に上値を試す展開とはならず、143円を挟んで方向感なく揉み合う展開となった。FOMC結果公表を前に方向感に乏しい展開が続いた。ただ、FOMCの結果公表直前にトランプ大統領が「中国を交渉のテーブルにつかせるために関税を引き下げることは無い」と述べると、株価の失速とともにドル売りが優勢となり142.90円まで下押した。その後は買戻しが優勢となり、FOMCでは市場予想通りの結果となり、パウエルFRB議長の利下げに慎重な姿勢を確認すると、全般でドル買いが優勢となった。
8日(木)は、トランプ大統領が明日午前10時(日本時間の8日23時)に重大な記者会見を開くと発表したが相場の反応は一時的だった。一部報道では「英国との貿易合意を発表する見通し」と報じると、対ポンドでドル売りが進んだ影響もあり、143.44円まで下押した。もっとも売り一巡後は日経平均株価の上昇や米10年債利回りの上昇を支えに買いが入ると144.58円まで上値を伸ばした。米英両政府がこの日貿易協定を締結することを発表した。週末には米中通商協議を控える中で、中国との交渉進展への期待もあり、NYダウ平均は一時650ドル超上昇した。米国株高によるリスク・オンの円売り・ドル買いが優勢となると146.17円まで強含みした。また前日のパウエル議長の記者会見で、FRBの早期利下げ観測が後退していることで米10年債リマア割が上昇していることも相場の支えとなった。
ユーロドル
5日(月)は、ドル円下落に伴う買いに支えられ徐々に安値を切り上げていった。正午前には1.1346ドルまで上値を伸ばしたが失速し伸び悩んだ。14時台には午前中高値まで再び買い戻されたが、ロンドン市場が休場ということもあり再び伸び悩んだ。欧州勢不在の中で全般でドル売りが先行し1.1359ドルまで上値を伸ばしたが、前週末の高値1.1381ドルが目先のレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。4月米ISM非製造業景況指数が市場予想を上回ると、一転してドル買いが優勢となり1.1296ドルまで下押した。
6日(火)は、ドル円が上昇したことに連れてドル買いが優勢となり一時1.1279ドルまで下値を広げたものの、底堅さを確認すると一転して買いが優勢となった。徐々に安値を切り上げながら17時前には1.1347ドルまで上値を伸ばした。欧州圏4月サービス部門購買担当者景気指数改定値が速報値からやや上方修正されたこともユーロ買いを下支えした。ドル円が上昇したことに連れてドル買いが優勢となり一時1.1279ドルまで下値を広げたものの、底堅さを確認すると一転して買いが優勢となった。徐々に安値を切り上げながら17時前には1.1347ドルまで上値を伸ばした。欧州圏4月サービス部門購買担当者景気指数改定値が速報値からやや上方修正されたこともユーロ買いを下支えした。
7日(水)は、朝方に米中通商協議への期待感からドル買いが強まった場面では1.1326ドルまで下押す場面もあった。ただ、1.13ドル台前半では買い圧力が強く下げ渋った。その後は1.1340ドル前後で揉み合う展開となった。米FOMCの発表を前に方向感何区揉み合う展開となったが、FOMCで市場予想通りの政策金利となり、ぱうえるFRB議長が利下げに慎重な姿勢を示したことでドル買いが優勢となり、1.1291ドルまで下押した。
8日(木)は、対ポンドを中心にドル売りが進んだ場面では1.1336ドルまで上値を伸ばした上値を伸ばしたが、買い一巡後には失速した。米10年債利回りが上昇したこともドル買いを促し16時過ぎには1.1270ドルまで下値を広げた。1日の安値1.1266ドルが目先のサポートとして意識されると、ユーロ円の底堅さも支えに1.1297ドルまで買い戻された。一時1.1319ドルまで上値を伸ばしたがアジア時間に付けた日通し高値1.1336ドルが目先のレジスタンスとして意識されると失速した。また米英貿易協定が締結したことや、週末に予定されている米中通商交渉への期待感から、米国株相場の上昇とともにドル買いが優勢となり1.1211ドルまで下押した。
ユーロ円
5日(月)は、ドル円が下落した一方でユーロドルが買われたため方向感が出にくかった。トランプ大統領が「中国と公正な取引を望むが、中国は米国を食い物にしている」と発言した。ただ上昇していたユーロドルが伸び悩み下落すると、ユーロ円も下げ幅を拡大し163.28円まで下押した。
6日(火)は、ユーロドルの下落につれて162.36円まで売りが先行した。もっとも、その後はユーロドルが堅調に推移していることもあり15時台には162.83円まで上値を伸ばした。ただ、その後はドル円の失速にともない円買い・ユーロ売りが進み162.41円まで下押した。
7日(水)は、朝方からのドル円の上昇に連れて円売り・ユーロ買いが入った。その後もドル円の高まりに加え、次第にユーロドルが下値を切り上げた影響から底堅い地合いを維持し、下値を切り上げて堅調に推移した。
8日(木)は、ドル絡みの取引が中心となる中で徐々に下値は切り上げたものの、方向感なく小幅なレンジ内で揉み合う展開となった。欧州勢参入後には、米株先物が高値圏を維持し独DAXも買いが先行したことを眺めて、円売りユーロ買いが優勢となり節目の163円台に乗せ163.12円まで上値を伸ばした。
5月5日 9時00分 ~5月9日 6時00分までのレンジ幅
米ドル円 USD/JPY 142.35~146.17(円)
ユーロドル EUR/USD 1.1211~1.1381(ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 161.58~163.89(円)
ポンドドル GBP/USD 1.3235~1.3402(ドル)
ポンド円 GBP/JPY 190.23~193.70(円)
株式
5日(月)は、トランプ米大統領が「海外製作の映画に100%の関税を課す」と表明したことが嫌気され、NYダウ平均は一時250ドル超下落した。ただISM非製造業景況指数が市場予想を上回ると買戻しが優勢となり上昇に転じる場面もあった。もっとも引けにかけては再びマイナスに転じた。
6日(火)は、トランプ米政権の高関税政策への懸念が根強い中で売りが先行した。7日には、FOMC結果公表を控えていることもあり、持ち高調整目的の売りも出たことで上値は重たかった。ハイテク株比率が高いナスダックでは、決算発表をきっかけにパランティア・テクノロジーズが12%超急落した。
7日(水)は、米中関税交渉が進展するとの期待が高まる中で買いが先行した。ただ、トランプ大統領が「中国を交渉のテーブルにつかせるために関税を引き下げることは無い」としたことで、伸び悩んだ。ただ、FOMCが市場予想通りの結果となった事への安心感から買いが強まり、引けにかけては上昇した。
8日(木)は、米英貿易協定が締結したことや米中関税交渉が進展するとの期待感から買いが先行した。トランプ大統領は「今すぐに株を買った方が良い」と発言すると、NYダウ平均は一時650ドル超上昇した。ただ「所得250万ドル以上の富裕層に増税を求める」との一部報道が伝わると、伸び悩んだ。