米FRB議長の解任や新議長選任について、米財務長官などから発言があると、利下げ観測が高まりドル売りが優勢となった

【米国】米経済指標の弱い結果や米10年債利回りの低下を受けて、ドル売りが優勢

為替(2025年7月1日  6時00分)
米ドル円          USD/JPY   144.02(円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.1786(米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   169.71(円)
ポンド円          GBP/JPY   197.64(円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.3731(米ドル)

 
6月30日のニューヨーク外国為替市場は、米シカゴPMI(予想:42.7、結果:40.4)が市場予想を下回ったことや、米10年債利回りが4.22%台まで低下したことで全般でドル売りが優勢となった。またベッセント財務長官は「今後数週間から数カ月かけて、パウエルFRB議長の後任について検討」「新FRB議長を新人理事が兼任する可能性を考えた」と明らかにした。
 
米ドル円は、東京時間の下落の反動から買いが先行し23時前には144.51円まで上値を伸ばしたものの、米シカゴPMIや米10年債利回りの低下が相場の重しとなり、引けまでには143.95円まで売り戻された。またトランプ大統領は自身のSNSで「日本は大規模なコメ不足に陥っているが、米国から米を買おうとしない」と投稿し、日本が米国産コメの輸入に消極的であることに対して新たな関税を課す構えを見せた。
 
ユーロドルは、21時30分過ぎには1.1707ドルまで下押したものの、6月米シカゴPMIが市場予想を下回ったことで、全般でドル売りが優勢となった。前週末高値を上抜け、引け前には1.1787ドルまで上昇した。トランプ大統領がパウエルFRB議長の解任について示唆したことで、米早期利下げが実現するとの思惑もドル売りを促した。
 
株式
NYダウ平均       USD   44,094.76                            +275.50(+0.63%)
NASDAQ総合    USD   20,364.59                                 +91.13(+0.44%)
S&P500             USD     6,204.94                                 +31.86(+0.51%)

株式市場は、米国とカナダの貿易交渉が進展するとの期待から投資家心理が改善すると、株買いが優勢となった。また月末・四半期末にからんだ買いも入りやすかった。またナスダックやS&P500では、史上最高値を更新した。
 
債券・商品先物
米国債10年                              4.232%     (-0.043)
NY原油(WTI)     USD/バレル   64.20        (-0.18%)
NY金(COMEX)  USD/オンス   3,315.0     (+0.87%)
 

【日本】週末のトランプ大統領の発言を受けて、全般でドル売りが優勢となった

 
為替(17時)
6月30日の東京外国為替市場は、トランプ大統領が日本との自動車貿易について不満を述べたことでドル売りが優勢となった。また、「パウエルFRB議長に辞任してもらいたい」「利下げをしたい誰かを議長に任命したい」と述べたこともドル売りを促した。日経平均株価は一時700ドル超上昇したが、引けにかけては上げ幅を縮小した。
 
米ドル円は、週末にトランプ大統領が日本との自動車貿易に不満を表明したことを嫌気して、早朝には一時144.37円まで下押した。その後は月末・四半期末ということもあり、東京仲値にかけては買いが強まり、144.76円まで上値を伸ばした。ただ、仲値通過後は本邦輸出企業の売りが持ち込まれたほか、上昇していた日経平均株価が上げ幅を縮小したことで、売りが強まり16時台には143.78まで売られた。
 
ユーロドルは、ドル円の下落に伴ってユーロ買い・ドル売りが優勢となり、1.1738ドルまで上値を伸ばした。その後は徐々に上値を切り下げ13時前には1.1711ドルまで下押したものの、時間外の米10年債利回りが下落に転じたことで、ドル売りが優勢となり16時前には1.1750ドルまで上値を伸ばした。

ユーロ円は、ユーロドルが上昇した流れに沿って169.63円まで上値を伸ばした。ただ、ドル円が伸び悩み下落に転じたことを受けて、徐々に売りが優勢となり15時過ぎには168.69円まで売り押された。その後はドル円が買い戻されるにつれて徐々に買われたが、169.05円までにとどまった。
 
債券
日本国債10年   1.428%     (-0.012)
 

【市場主要イベント】
1日   日   日銀短観
   ユーロ 消費者物価指数
   米   ISM製造業景況指数
2日  米   ADP雇用統計
3日  ユーロ ECB理事会議事要旨
     米   雇用統計
4日  ユーロ 卸売物価指数
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