【米国】米10年債利回りに伴い、全般でドル売りが優勢となった
為替(2025年7月10日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 146.30(円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.1719(米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 171.45(円)
ポンド円 GBP/JPY 198.67(円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.3584(米ドル)
7月9日のニューヨーク外国為替市場は、米10年債利回りが4.33%台まで低下したことで、ドル売りが優勢となった。またこの日発表のFOMC議事要旨では「関税引き上げが物価上昇圧力となる可能性が高い」との見解が示された。その一方で「大半の参加者は政策金利の目標レンジを今年引き下げることが適切となる可能性が高いと評価した」と伝わった事で、全般でドル売り圧力は高まった。
米ドル円は、米10年債利回りが4.33%台まで低下したことを受けて、ドル売りが優勢となり午前3時台には146.25円まで下押した。その後も買戻しの勢いはなく146.49円までにとどまった。この日公表されたFOMC議事要旨では関税引き上げに伴うインフレ率上昇の警戒感がある中で、「多くの参加者は年内の利下げが適切となる可能性が高い」としていることが伝わったこともドル売りを促した。
ユーロドルは、21時台には1.1689ドルまで下押したが、1.17ドル割れでは買い圧力が高まった。その後は米10年債利回りが低下した影響もあり1.1724ドルまで買い戻された。もっともアジア時間につけた高値1.1729ドルには届かず、買戻しの勢いも限定的だった。
株式
NYダウ平均 USD 44,458.29 +217.54(+0.49%)
NASDAQ総合 USD 20,607.80 +192.13(+0.94%)
S&P500 USD 6,263.25 +37.74(+0.60%)
株式市場は、米10年債利回りの低下にともない、株式の相対的な割高感が和らぎ、NYダウ平均は一時310ドル超上昇した。一時上昇幅を縮める場面もあったが、引けにかけては再び買い戻しが入った。なお、米半導体大手のエヌビディアは上昇し、世界で初めて時価総額が4兆ドルの大台に乗せる場面もあった。
債券・商品先物
米国債10年 4.336% (-0.067)
NY原油(WTI) USD/バレル 67.10 (+0.04%)
NY金(COMEX) USD/オンス 3,322.5 (+0.34%)
【日本】日銀早期利上げ観測の後退に伴い、全般で円売りが優勢となった
為替(17時)
7月9日の東京外国為替市場は、米関税政策の先行き不透明感を背景に日銀の早期利上げ観測が後退し、全般で円売りが優勢となった。なお、フォンデアライエン欧州委員長は米国との貿易交渉について「合意に向けて緊密に協力する」としながらも、「あらゆるシナリオに備えている」という姿勢を示した。
米ドル円は、米関税政策の先行き不透明感を背景に日米ともに金融政策変更に慎重になっているとの見方から、円売り・ドル買いが先行した。12時過ぎには147.18円まで上値を伸ばしたが、147円越えでは利益確定目的の売りもでやすく伸び悩み再び146円台に押し戻された。時間外の米10年債利回りが4.39%台まで低下したことも重しとなり、146.68ドルまで売られた。
ユーロドルは、東京オープン直後は小幅にもみ合ったが、ドル円の上昇につれてドル買いが優勢となると13時過ぎには1.1701ドルまで下押した。ただ節目の1.17ドルが目先のサポートとして意識されると買戻しが優勢となり、米10年債利回りの低下とともに1.1728ドルまで買い戻された。
ユーロ円は、日銀の早期利上げ観測の後退などを背景に、全般で円売りが進んだ流れに沿って下値を切り上げていった。ただ、ユーロドルが下落していることもあり、上値は重たく172.2円前後でのもみ合いが続いた。欧州勢参入後には、持ち高調整目的の売りもはいり、ユーロ売りが優勢となり、171.82円まで売られた。
債券
日本国債10年 1.504% (+0.018)
【市場主要イベント】
10日 独 消費者物価指数
11日 英 月次国内総生産
加 新規雇用者数・失業率