円安進み、6年3カ月ぶりの高値122台に

2022/03/25 7:37 JST投稿

 

【米国】

  • 為替(3月25日6時00分)

米ドル円(USDJPY) 122.32-122.40 (円)
ユーロ円(EURJPY) 134.50-134.63 (円)
ユーロ米ドル(EURUSD) 1.0994-1.0997 (米ドル)
ポンド円(GBPJPY) 161.34-161.45 (円)
ポンド米ドル(GBPUSD) 1.3187-1.3193 (米ドル)

※ロシア・ルーブル (RUB)の記述がありますが、現在一時的に新規注文を受付しておりませんのでご注意ください。

3月24日のニューヨーク外国為替市場の主なトピックスは、ウクライナ情勢では北大西洋条約機構(NATO)臨時首脳会議が開催され、ロシアのウクライナ侵攻を強く非難する共同声明を採択した。ロシアの化学兵器使用への警戒感も強まる中、ウクライナへの全面的な連帯を示し、追加的な軍事支援を行う方針で一致している。また、ロシアのプーチン大統領が非友好国に対し、天然ガス代金をルーブル建てで支払うよう要求したことについて、欧州連合(EU)の首脳が供給契約に違反する恐れがあると指摘している。

米連邦準備理事会(FRB)当局者の発言としては、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁がインフレの高さと、高い水準にとどまっていることに驚いていると発言。また、年7回の利上げを予想するが、不均衡になった場合は毎回の利上げが必要でない可能性もあると述べたが、影響は軽微だった。

朝方に前週分 新規失業保険申請件数(結果:18.7万件、予想21.2万件、予想:21.4万件)では、高インフレの影響から勤労意欲が高まり1969年以来、52年半ぶりの低水準となった。失業保険継続受給者数(結果:135.0万件、予想141.0万件、予想:141.9万件)も、1970年以来の低水準となった。

米ドル・円(USDJPY)は、121円後半から122円前半に上昇した。朝方に新規失業保険申請件数が低水準となり米ドル買いが加速し、2015年12月以来、6年3カ月ぶりの高値122.41円を付けた。原油先物が、一時4%近く値を下げたこともプラスとなった。その後は、大きな動きがなく小幅な動きにとどまり、122.35円で終えた。

ユーロ・米ドル(EURUSD)は、1.0ドル後半から1.1ドル前半の範囲で推移した。力強い米経済指標から、この日の安値1.0966ドルまで売られた。しかし、原油安を受け投資家心理が上向き、この日の高値1.1014ドルまで持ち直した。その後は、NATO首脳会合でロシアの化学兵器使用への懸念が言及されたことが影響し徐々に値を下げ終値は1.0997ドルとなった。

ユーロ・円(EURJPY)は、133円半ばから134円半ばに値を上げた。米ドル・円でドル買いが優勢となっている流れを受け、堅調に推移した。日本の金融緩和継続もプラスとなり、ユーロ買いが加速し、2018年2月以来、4年1カ月ぶりの高値134.61円に値を上げた。終値は134.54円だった。
 

  • 株式

NYダウ平均 USD 34,707.94 +349.44 (+1.01%)
NASDAQ総合  USD 14,191.839 +269.235 (+1.93%)
S&P500     USD  4,520.16 +63.92(+1.43%)

3月24日の米株式市場のダウ工業株30種平均は、前日の終値を上回った。原油先物価格が一時4%近く値を下げ、投資家心理が上向き堅調に値を上げた。朝方発表された米新規失業保険申請件数が52年半ぶりの低い水準となったこともプラスとなり、幅広い銘柄が買われ、3指数揃って値を上げた。
 

  • 債券

米国債10年 2.374(+0.078%)
 

  • 商品

NY原油(WTI) 1バレル=USD 112.34 -2.59(-2.25%)(5月渡し)
NY金(COMEX) 1オンス=USD 1,967.7 +25.1(+1.29%)(4月渡し)

 

【日本】円安続き121円半ばに上昇

  • 為替(17時)

3月24日の東京外国為替市場は、円安が続いている。米長期金利が上昇し、日米金利差が意識されている。夜に複数の米連邦準備理事会(FRB)当局者の発言を控えており、午後になると様子見の姿勢が強まった。

米ドル・円は121円後半に上昇した。株価の上昇も支えとなり堅調に推移した。日米金利差が意識され、米ドル買いが優勢となった。17時時点では121.62円だった。

ユーロ・米ドルは1.0ドル後半に下落した。朝方からエネルギー価格上昇による欧州経済への打撃の懸念から1.10ドルから1.0984ドルに急激に値を落とした。その後は小幅に推移し、17時時点では1.0978ドルとなった。

ユーロ・円は、133円前半から半ばに値を上げた。ユーロ・米ドルにつられ小幅に値を下げたが大きな方向性は出なかった。17時時点では133.52円で取引された。
 

  • 日本株式

日経平均株価 28,110.39円 +70.23(+0.25%)
安値27,624.62円  -  高値 28,110.39円
東証出来高 1,242,10万株
東証売買代金 3兆1574.79億円
 
3月24日の日経平均株価は8日連続で前日の終値を大幅に上回った。朝方は連日で上昇している反動から利益を確定させる売りや原油高を受けた景気後退懸念から売りが優勢だった。前日の終値を下回り推移していたが売りが一段落すると、半導体株を中心に買い戻され、徐々に値を上げた。14時30分過ぎに前日の終値を上回り、堅調に推移し終えた。1月18日以来の高値となり、終値で8日続けて上昇したのは2021年9月上旬以来。東証株価指数(TOPIX)も8日連続で上昇している。
 

  • 短期金融市場

無担保コール翌日物金利 -0.005%
 

  • 債券

国債先物・22年6月限 149.64(-0.12)
10年長期金利 0.230%(+0.010) 

 

【マーケットアナリティクス】ポンド・円は、6年ぶりの高値を守る(3月24日)

3月安値からの急騰にもかかわらず、ポンド・円は買われ続け160.50円まで上昇し、半値ほど戻した取引となった。

この上昇は、利回りが上昇する中で急騰した米ドル・円の強さに後押しされたものだ。しかし、ポンド・米ドルは1.30ドルの下値支持線(サポート)を守ることができたものの、ポンド・円に与える影響は今のところ軽微だ。

昨日発表された2月英インフレ率は、CPIが予想を上回る年率6.2%となり、前回の5.5%(予想は5.9%)から上昇し、1992年3月の7.1%以来の高いインフレ率を記録した。また、コア消費者物価指数も予想より早く上昇し、1月の4.4%から5.2%に上昇している。

本日発表された3月の英国製造業PMIは予想以上に低下し、2月の58から55.5へと低下した。一方、サービス業は前回の60.5から61とやや改善した。

テクニカル面では、ポンド・円が前回の高値158円を上回って取引される限り、中長期的な見通しは強気(ブル)であると思われる。しかし、短期的では買われすぎており、今後、調整される可能性がある。

この場合、次の上値抵抗線(レジスタンス)は前日の高値161.10円となり、これをクリアすると、162円に向け再び上昇する可能性がある。
  ポンド・円、デイリーチャート 3月24日(CET・中央ヨーロッパ時間)

引用元: “GBPJPY Defends 6-year Highs” (2022年3月24日, AXIORY Global Market News)

追記:3月25日、日本時間6:00のポンド・円は161.34-161.45円で取引されている

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