40年ぶりのCPIの伸びが支えとなり米ドル買いに

2022/02/11 7:51 JST投稿

 

 

【米国】

  • 為替(2月11日6時00分)

米ドル円(USDJPY) 116.04-116.04 (円)
ユーロ円(EURJPY) 132.64-132.65 (円)
ユーロ米ドル(EURUSD) 1.1430-1.1430 (米ドル)
ポンド円(GBPJPY) 157.29-157.31 (円)
ポンド米ドル(GBPUSD) 1.3554-1.3555 (米ドル)

2月10日のニューヨーク外国為替市場の主なトピックスは、朝方に発表された1月消費者物価指数が前年同月比(CPI、結果:7.5%、予想:7.3%、前回:7.0%)で1982年以来と40年ぶりに大幅に上昇。変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIの前年同月比(結果:6.0%、予想:5.9%、前回:5.5%)でも40年ぶりの大幅な伸びを記録した。

さらに、前週分 新規失業保険申請件数(結果:22.3万件、予想:23.0万件、前回:23.8万件)では、予想を下回ったものの3週連続で減少し、堅調な労働市場の状況を裏付けた。

これらのインフレ加速を示す結果から、早期の利上げ観測が強まり、債券が売られ長期金利が10時直前に2019年11月以来の高水準の1.969%に上昇した。その後、さらに上昇し2019年8月以来の2.054%に上昇した。

米金利先物の値動きから市場が織り込む利上げ確率を算出するCMEフェドウォッチによると、連邦準備制度(FRB)が3月に0.5%の利上げをする確率が90%を超え、インフレ加速と利上げを織り込んでいる。

また、米セントルイス連銀のブラード総裁は10日、米ブルームバーグ通信のインタビューで「7月前半までに合計1.0%の利上げを支持する」と金融政策正常化に向けた積極的なタカ派的発言をした。3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.5%の利上げを念頭に置いているとみられ、これは2000年5月以来、22年ぶりの上昇となる。

米ドル・円(USDJPY)は、116円前半で取引された。日本の夕方に日銀が金融緩和の継続を発表し、円売りが進んだ。さらに強い経済指標も支えとなり、1月4日以来の高値116.34円まで上昇したが小幅に売られた。その後、ブラード米セントルイス連銀総裁のタカ派的な発言から116.05円まで持ち直し終値は116.01円となった。

ユーロ・米ドル(EURUSD)は、1.14ドル後半から1.13ドル後半に値を下げた。良好な経済指標からFRBの早期利上げが意識され、米ドル買いが優勢となると、この日の安値1.1375ドルに値を下げた。その後は、安値圏が意識されると買戻しが入り、この日の高値1.1495ドルまで値を戻したが、ウクライナ情勢をめぐる地政学リスクから値を下げ、1.1428ドルで終えた。

ユーロ・円(EURJPY)は、133円前半から131円後半に値を下げた。米ドル・円の流れを受け、10月21日以来の高値133.15円まで値を上げたが、株安や地政学リスクが意識されると徐々に値を下げ終値は132.63円だった。
 

  • 株式

NYダウ平均 USD 35,241.59 -526.47 (-1.47%)
NASDAQ総合  USD 14,185.641 -304.732 (-2.10%)
S&P500     USD 4,504.08 -83.10(-1.81%)

2月10日の米株式市場のダウ工業株30種平均は、4日ぶりに前日の終値を下回った。朝方に発表されたCPIの大幅な上昇や新規失業保険申請件数の減少からインフレ加速による早期の利上げが懸念され全般的に売られた上、FRB高官によるタカ派的な発言も大きく影響した。午後に長期金利が2%を超え、割高感が意識され株価収益率(※)の高いハイテク株などの成長株も売られた影響が非常に大きく、前日の終値を大幅に下回り終えた。

(※)株価収益率(PER)とは、企業の成長性を分析する指標の一つ。株価が1株ごとの当期純利益の何倍まで買われているかを表しており、値が大きいほど割安となる。今のような長期金利の指標とされる10年債の金利が上昇している時は、PERの値より金利の方が大きくなり割安感が減るため、ハイテク株を中心としたPERの高い株の魅力が減少し売られやすい。
 

  • 債券

米国債10年 2.043(+0.39%)
 

  • 商品

NY原油(WTI) 1バレル=USD 89.88 +0.22(+0.25%)(3月渡し)
NY金(COMEX) 1オンス=USD 1,837.4 +0.80(+0.04%)(4月渡し)

 

【日本】CPIと3連休を前に小幅な動き

  • 為替(17時)

2月10日の東京外国為替市場は、株価の堅調な上昇や10日に公表される米消費者物価指数(CPI)、さらに日本では明日からの3連休を前に、値動きは限定的だった。

米ドル・円は115円後半で取引された。小幅に値を上げ、一時1月28日の高値をわずかに上回る115.71円まで上昇した。欧州勢が参加すると、徐々に値を下げ17時時点では115.59円となった。

ユーロ・円も値動きが少ないながら、株高から131円後半から132円前に値を上げた。欧州勢参加後にこの日の高値132.16円まで値を上げ、17時時点では132.11円だった。

ユーロ・米ドルは1.14ドル前半の小幅な動きにとどまった。10時過ぎにから徐々に上昇し、欧州勢参加後にこの日の高値1.1432ドルを付け、17時時点では1.1429ドルで取引された。
 

  • 日本株式

日経平均株価 27,696.08円 +116.21(+0.42%)
安値27,575.07円  -  高値 27,880.70円
東証出来高 1,396,24万株
東証売買代金 3兆4508.36億円
 
2月10日の日経平均株価は3日連続で前日の終値を上回った。米国市場で半導体関連株が上昇した流れを受け、アドバンテストなどの株が買われ9時30分過ぎに、前日の終値を300円超上回った。その後、米CPIや3連休を前に利益を確定する売りが優勢となり、前日終値付近まで値を下げた。午後になると良好な決算や自社株買いを発表した大手ゼネコンの鹿島の影響から建設業が買われたことが寄与し、徐々に上昇し東証1部の66%の銘柄で値を上げた。
 

  • 短期金融市場

無担保コール翌日物金利 -0.022%
 

  • 債券

国債先物・22年3月限 150.07 (-0.13)
10年長期金利 0.225%(+0.020)

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アナリストプロフィール

Noriko Sasaki

投資運用歴25年。日系銀行、シティバンク、日興シティ信託銀行の勤務や、ITベンチャー企業でのIR・広報などを経て、金融に強みを持つライターとして活躍。
これまでのキャリアで培った金融の知識と、企業経営の視点、ニュースを複合的に織り交ぜたマーケット分析を得意とする。


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