ロシアへの経済制裁からリスクオフの姿勢続く

2022/02/24 7:38 JST投稿
 
 

【米国】

  • 為替(2月24日6時00分)

 米ドル円(USDJPY)    114.99-115.00 (円)
 ユーロ円(EURJPY)    130.01-130.01 (円)
 ユーロ米ドル(EURUSD) 1.1305-1.1305 (米ドル)
 ポンド円(GBPJPY)    155.75-155.76 (円)
 ポンド米ドル(GBPUSD) 1.3544-1.3544 (米ドル)
 
2月23日のニューヨーク外国為替市場の主なトピックスは、朝方はウクライナ情勢を受けたリスク回避の姿勢が和らぎ、欧米株が上昇した影響から長期金利が1.996%に上昇した。
 
しかし、引き続きウクライナ情勢に左右された値動きが続いており、バイデン大統領はロシア軍による侵攻開始の可能性の強まりからロシアとの天然ガスパイプライン計画「ノルドストリーム2」の建設業者と複数の同社幹部に対する新たな制裁を発表した。この制裁を受け、ルーブルが米ドル(USDRUB)に対して下げ幅を拡大し2020年3月以降の最安値(81.3975ルーブル)を付けた。ルーブル相場はトレンドラインの突破が目前となり厳しい状況だ。
 
また、欧州中央銀行(ECB)のレーン専務理事兼主任エコノミストは、ユーロ圏のインフレ率が目標の2%に近づいているため債券買い入れを終了する見込みが強まったと述べた。ウクライナ情勢に関しても「地政学的な緊張は特に欧州にとって現時点での非常に重要なリスク要因だ」と警告している。
 
ユーロ・米ドル(EURUSD)は、1.13ドル半ばから前半に値を落とした。朝方は米長期金利が上昇し米ドルが買われた影響から小幅に下落したが、再び持ち直した。しかし、ウクライナでの地政学リスクの高まりやレーン専務理事の発言から値を下げ、この日の安値1.1303まで下落し終値は1.1307ドルとなった。
 
ユーロ・円(EURJPY)は、130円半ばから前半に下落した。地政学リスクが意識され、徐々に値を下げこの日の安値129.95円まで売られ130.01円で終えた。
 
米ドル・円(USDJPY)は、115円前半中心の取引となった。朝方の株高、長期金利の上昇を受け買いが優勢だった。その後、ロシアに対するアメリカの経済制裁が明らかになると、リスク回避のリスクオフの姿勢が強まりこの日の安値114.93に値を下げた。その後は小幅に値を戻し、終値は115.01円だった。
 

  • 株式

 NYダウ平均  USD 33,131.76 -464.85 (-1.38%)
 NASDAQ総合  USD 13,037.487  -344.029 (-2.57%)
 S&P500      USD 4,225.50  -79.26(-1.84%) 
 
2月23日の米株式市場のダウ工業株30種平均は、5日連続で前日の終値を下回った。ウクライナ情勢を巡る不透明感が強くリスク回避のリスクオフの姿勢が出て徐々に値を下げた。朝方は前日の下落からの反発で買いが優勢だったが、終了直前に500ドル超値を下げ終えた。
 

  • 債券

 米国債10年 1.997(+0.053%)
 

  • 商品

 NY原油(WTI) 1バレル=USD 92.10 +0.19(+0.21%)(4月渡し)
 NY金(COMEX) 1オンス=USD 1,910.4  +3.00(+0.16%)(4月渡し)
 
 

【日本】祝日の影響から値動きは限定的

  • 為替(17時)

2月23日の東京外国為替市場は、朝方にウクライナでの地政学リスクが意識されリスク回避のリスクオフの状況が強まった。足元では、祝日の影響から市場参加者が少なく個人中心の取引となり値動きの出やすい日となった。
 
米ドル・円は115円前半中心の取引となった。ウクライナ情勢への懸念から円買いが優勢だったが、大きな動きは出ず非常に狭い値幅で推移した。17時時点では115.07円となった。
 
ユーロ・米ドルは1.13ドル前半中心の取引となった。地政学リスクが意識され小幅に値を下げるも個人中心の取引から値動きは限定的で、17時時点では1.1338ドルだった。
 
ユーロ・円は、130円前半中心で取引された。個人中心の取引のため大きな動きは出なかったが、ウクライナの緊張感の高まりから小幅に値を下げ17時時点では130.47円だった。
 
*株式、債券、商品は天皇誕生日の祝日により休場 

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アナリストプロフィール

Noriko Sasaki

投資運用歴25年。日系銀行、シティバンク、日興シティ信託銀行の勤務や、ITベンチャー企業でのIR・広報などを経て、金融に強みを持つライターとして活躍。
これまでのキャリアで培った金融の知識と、企業経営の視点、ニュースを複合的に織り交ぜたマーケット分析を得意とする。


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