【米国】
為替(6月7日6時00分)
米ドル円(USDJPY) 131.85-131.89 (円)
ユーロ円(EURJPY) 141.02-141.10 (円)
ユーロ米ドル(EURUSD) 1.0696-1.0700 (米ドル)
ポンド円(GBPJPY) 165.17-165.32 (円)
ポンド米ドル(GBPUSD) 1.2526-1.2534 (米ドル)
6月6日のニューヨーク外国為替市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)が高インフレに向け積極的な金融引き締め姿勢の継続される見方が強まっている。さらに、東京時間に日本銀行の黒田総裁が講演で「揺るぎない姿勢で金融緩和を継続していく」との発言から、各国との温度差が出て全面円安が加速した。
米ドル・円(USDJPY)は東京市場では値動きがあまり出なかったが130円台で堅調に取引されている中、長期金利が上昇した影響からさらに米ドル買いが強まった。長期金利は、3%を超え、一時5月11日以来の3.049%まで上昇している。日本銀行の黒田総裁の発言により長期の緩和継続が意識されたことも投資家心理を上向かせた。境目の131円を超え、さらに上値抵抗線(レジスタンス)の5月9日の高値131.35円を超えると、2002年4月以来、約20年2カ月ぶりの高値132.01円まで値を上げた。その後は、小幅に値を下げ終値は131.88円となった。
ユーロ・円(EURJPY)は、欧州中央銀行(ECB)の金融正常化の加速と日本銀行の緩和継続の相反する姿勢が意識され、ユーロ買いが加速した。2015年1月以来、7年5カ月ぶりの高値141.13円まで値を上げた。その後は、小幅に売られ終値は141.06円。
ユーロ・米ドル(EURUSD)は、朝方はECBの金融引き締めが意識されユーロが買われた。しかし、米長期金利が3%を超え高水準で推移すると値を下げ前日の1.0704ドルを抜け1.0684ドルまで値を下げた。その後は、小幅に持ち直し終値は1.0696ドルだった。
なお、英国でジョンソン首相がコロナウイルス感染拡大時の行動規制期間にパーティーを開催した疑惑を巡り、ジョンソン首相に対する信任投票が実施された。211対148でジョンソン首相が信任されたが、ポンドへの影響は軽微だった。米長期金利が上昇した影響のほうが大きくポンド・米ドル(GBPUSD)が、1.2570ドルから1.2526ドルまで下落したが、ユーロほどの下落はなく1.2532ドルで終えている。一方で、日本との金融政策の違いが意識されたポンド・円(GBPJPY)は堅調に値を上げ165.27円で終えている。
株式
NYダウ平均 USD 32,915.78 +16.08 (+0.04%)
NASDAQ総合 USD 12,061.370 +48.636 (+0.40%)
S&P500 USD 4,121.43 +12.89(+0.31%)
6月6日の米株式市場のダウ工業株30種平均は前日の終値を小幅に上回った。中国・上海の都市封鎖の解除や配車アプリの滴滴出行(ディディ)への規制解除から投資家心理が上向き、朝方に300ドル超前日の終値を上回った。その後は長期金利の上昇と共にハイテク株が中心に売られ、前日の終値を下回る場面もあった。一方で、景気動向に左右されにくいディフェンシブ株や、金利上昇を受けた金融株が買われ、小幅に前日の終値を上回り終えた。
債券
米国債10年 3.045%(+0.09)
商品
NY原油(WTI) 1バレル=USD 118.50 -0.37(-0.31%)(7月渡し)
NY金(COMEX) 1オンス=USD 1,843.7 -6.50(-0.35%)(8月渡し)
【日本】大きな動き無く高値圏で推移
為替(17時)
6月6日の東京外国為替市場の主なトピックスは、大きな動きがなく値動きがあまり出なかった。
背景には、各国の中央銀行が高インフレ抑制に向けた金融引き締めに動いており、特に欧米と日本の金利差が大きく円安は揺るがない。しかし、他に値を上げる材料がないため円に対する上昇は限定的で値動きが出づらく、利益確定と買いの動きが錯綜している。そんな中、この日、日本銀行の黒田総裁は講演で「揺るぎない姿勢で金融緩和を継続していく」と発言し、金融正常化を進める国々との温度差が出ている。
米ドル・円は、前日の米国市場で131円手前まで上昇した反動から利益確定売りに押された。昼過ぎに、この日の安値130.43円まで値を下げた後は持ち直したが再び値を下げ17時時点で130.77円となった。
ユーロ・米ドルは、朝方は値を上げていたが徐々に利益確定売りから値を下げ、この日の安値1.0710ドルまで売られた。その後は、持ち直すも再び値を下げ17時時点では1.0742ドルだった。
ユーロ・円は、朝方に利益確定売りに押され、この日の安値139.84円を付けた。しかし、安値圏が意識されると、米ドル・円の上昇につられ2015年6月以来の高値140.56円を付け、17時時点では140.47円で取引されている。
債券
国債先物・22年6月限 149.70(-0.16)
10年長期金利 0.240%(+0.010)