2022/08/23 7:28 JST投稿
【米国】
為替(8月23日6時00分)
米ドル円(USDJPY) 137.50-137.52 (円)
ユーロ円(EURJPY) 136.70-136.71 (円)
ユーロ米ドル(EURUSD) 0.9940-0.9945 (米ドル)
ポンド円(GBPJPY) 161.71-161.85 (円)
ポンド米ドル(GBPUSD) 1.1764-1.1765 (米ドル)
8月22日のニューヨーク外国為替市場では、長期金利の動きに左右された。朝方は前日の米連邦準備理事会(FRB)高官の積極的な利上げ発言から長期金利が2.998%と7月21日以来、約1カ月ぶりの高水準に上昇した。しかし、26日のジャクソンホール会議での米連邦準備理事会(FRB)パウエル議長の講演を控え様子見の姿勢が強まっている。
7月シカゴ連銀全米活動指数(結果:0.27、予想:-0.25、前回:-0.19)が朝方に発表され、予想外のプラス。プラスとなるのは3カ月ぶりとなっている。
2年債と10年債(長期金利)の利回りは、35日連続で逆転(逆イールド)している。終値ベースで2年債が3.316%、10年債が3.024%となった。
また、欧州ではエネルギー価格の高騰が投資家心理を冷え込ませた。前日に発表されたロシア国営の天然ガス会社ガスプロムのパイプライン「ノルドストリーム1」の停止が懸念されている。8月31日から9月2日までの3日間、点検のための停止だが、熱波によるライン川の水位低下による欧州景気後退懸念が強まっている影響も大きい。さらにECB理事会メンバーのナーゲル独連邦銀行(中央銀行)総裁は、20日付のドイツ紙のインタビューに対し高インフレは来年も続くとみられ、ドイツの景気後退の可能性が高まってもECBは利上げを継続すべきだと述べている。
米ドル・円(USDJPY)は、良好な7月シカゴ連銀全米活動指数や長期金利が7月21日以来の高水準3.04%に上昇が投資家心理を上向かせた。これを受け7月22日以来の高値137.65円まで値を上げている。その後は、パウエル議長の講演を控え、様子見の姿勢が強まり小幅な値動きにとどまり137.48円で終えている。
ユーロ・米ドル(EURUSD)は、欧州での景気後退懸念が強まり7月14日の安値0.9952ドルを超え、2002年12月以来の安値0.9926ドルを付け等価(パリティ)割れとなった。ナーゲル独連邦銀行総裁の景気後退への懸念も強く影響した。その後は小幅に値を戻すも低水準が続き終値は0.9943ドルだった。
ユーロ・円(EURJPY)は、欧州の景気後退懸念から徐々に値を下げ、この日の安値136.40円を付けた。その後は小幅に値を戻し136.70円で終えている。
株式
NYダウ平均 USD 33,063.61 -643.13(-1.90%)
NASDAQ総合 USD 12,381.573 -323.642 (-2.54%)
S&P500 USD 4,137.99 -90.49(-2.14%)
8月22日の米株式市場のダウ工業株30種平均は、前日の終値を連日で下回った。26日の恒例のジャクソンホール会議でのパウエル議長の講演を控えFRBが金融引き締めを継続するとの思惑から幅広く売られた。また、長期金利が3%を超える水準に上昇し、割高感が意識されたハイテク株の売りも出て、3指数揃って連日で値を下げ終えた。
債券
米国債10年 3.024%(+0.035)
商品
NY原油(WTI) 1バレル=USD 90.23 -0.54(-0.59%)(9月渡し)
NY金(COMEX) 1オンス=USD 1,748.4 -14.50(-0.82%)(12月渡し)
【日本】時間外の米長期金利の動きに左右された取引続く
為替(17時)
8月22日の東京外国為替市場は、時間外の米長期金利の上昇や中国の利下げが好感され投資家心理が上向き、堅調な取引が行われた。その後は米国株の先物や米長期金利の下落を受け、徐々に値を下げている。
中国人民銀行(中央銀行)が今年3回目となる利下げを実施した。2022年8月の最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)の1年物を0.05%引き下げ3.65%とした。さらに、住宅ローン金利などの目安となる期間5年超の金利を0.15%も引き下げ4.30%とし、2つの金利を引き下げることで景気回復を促す。期間が異なる2つのLPRを同時に下げるのは1月以来、7カ月ぶりの実施となる。
米ドル・円は、先週に引き続き日米の金利差が意識された上、中国の利下げが好感され、この日の高値137.44円まで値を上げた。その後は時間外の株価や米長期金利が低下し、この日の安値136.77円まで値を下げ、17時時点では136.84円となった。
ユーロ・米ドルは、欧州でのエネルギー価格の上昇による景気後退懸念の強まりから徐々に値を下げた。欧州勢参加後に売りが加速し、17時時点では1.0004ドルとなった。その後さらに売りが加速し、17時過ぎに7月14日以来となる等価(パリティ)割れとなり、0.9994ドルまで安くなった。
ユーロ・円は昼頃に米ドル・円の上昇から、この日の高値137.95円を付けた。その後は欧州の景気後退懸念の強まりが意識され、徐々に値を下げ、17時時点では136.90円となった。その後も下落が続き、17時過ぎにこの日の安値136.74円まで値を下げている。
債券
国債先物・22年9月限 149.71 (-0.49)
10年長期金利 0.220%(+0.025)