米インフレ再燃を意識した展開、米金利上昇でドル買われる

【米国】

為替(2023年2月7日  6時00分)
 米ドル円 USD/JPY 132.64 (円)
 ユーロ円 EUR/JPY 142.26 (円)
 ユーロ米ドル EUR/USD 1.0726 (米ドル)
 ポンド円 GBP/JPY 159.41 (円)
 ポンド米ドル GBP/USD 1.2018 (米ドル)

2月6日のニューヨーク外国為替市場では、米国でのインフレ再燃懸念の高まりを背景に米長期金利が上昇したことを受け、米ドルが買われる展開となった。先週末の米雇用統計では歴史的に低い失業率などが発表され、労働需給の逼迫や賃金上昇圧力が依然として続いていることが示された。これを受け、市場ではFRB(米連邦準備理事会)による利上げが続くとの見方が強まっている。また、日銀総裁人事を巡って雨宮氏の選任が有力視されるなか、市場では金融緩和路線が続くとの思惑が円売りをサポートした。

債券市場では、金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りが10年債(長期金利)の利回りを上回る現象(逆イールド)が継続しており、2年債が4.46%、10年債が3.64%となっている。

米ドル・円(USD/JPY)は、132.10円で始まると上昇を続け、一時132.90円を付けた。その後やや押し戻されるも根強い米ドル買い・円売りが続き、132.64円近辺で取引を終えた。

ユーロ・米ドル(EUR/USD)は、1.0773ドルで始まった後、東京・ロンドン市場と同様に下落基調となった。一時1.0710ドルまで値を下げたが、引けにかけては1.0726ドルまでやや反発した。ポンドは、対米ドルで1.2005ドルまで売られる場面があった。

ユーロ・円(EUR/JPY)は、142.32円で始まると、一時は142.66円まで上昇した。しかし、ユーロ買いは続かず徐々に値を下げると、142.11円近辺まで下落。最終的には142.26円で引けた。

株式
 NYダウ平均 USD 33,891.02      -34.99 (-0.10%)
 NASDAQ総合 USD 11,887.45      -119.50 (-1.00%)
 S&P500 USD 4,111.08      -25.40 (-0.61%)

2月6日の米株式市場のダウ工業株30種平均は小幅に下落して取引を終えた。米国でのインフレ再燃懸念や、米中関係の悪化をリスク視する動きが株価の重石となった。米長期金利の上昇を受けて、金利感応度の高いNASDAQ総合指数はより大きく下落した。また、米国が中国の偵察気球を追撃した問題を受けて、米中関係の悪化が意識され、戦闘機のロッキード・マーチンや潜水艦を手掛けるジェネラル・ダイナミクスなどの防衛関連株が上昇した。


債券・商品先物
 米国債10年 3.643% (+0.121)
 NY原油(WTI) USD/バレル 74.46 (-2.74%)
 NY金(COMEX) USD/オンス 1,880.20 (+0.06%)

【日本】 日銀総裁人事を巡り売り買いが交錯


為替(17時)
2月6日の東京外国為替市場では、日銀の総裁人事を巡って売り買いが交錯する展開となった。この日の早朝、黒田東彦日銀総裁の後任人事に関して、政府が雨宮正佳副総裁に打診したとの情報がリークされた。雨宮氏は日銀内でも黒田総裁の金融政策を支えてきた人物であることから、市場では現在の金融緩和路線が引き継がれるとの見方が広がり、一時円を売る動きが強まった。その後は、政府高官が一連の報道を否定したことなどから、円売り圧力はやや弱まった。一方、前週末の米雇用統計を受けたインフレ再燃懸念を背景に、米ドルの売りにくさも意識された。

米ドル・円は、日銀総裁人事を巡る思惑などから131.90円とやや高く始まった。その後、政府高官が報道を否定したことで一時131.51円まで下落したが、円は底堅く推移し、131.81円近辺で取引を終えた。

ユーロ・米ドルは、1.0792ドルで始まると午前は方向感を欠く展開に終始した。その後、夕方頃から徐々に値を切り下げ、この日の安値となる1.0775ドル近辺まで下落して取引を終えた。

ユーロ・円は、朝方は米ドル・円と同様に売り買いが交錯する展開となったが、午後にかけては変動を伴いつつも徐々に下値を切り下げた。一時は142円台を割り込む場面も見られたが、終盤にかけてはやや上昇し、142.17円で引けた。


債券
 10年長期金利 0.490% (+0.005)

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