統計は強い米経済を示すも、ポジション調整で米ドル円は軟調

【米国】

為替(2023年3月4日  6時00分)
米ドル円     USD/JPY  135.82  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.0634  (米ドル)
ユーロ円     EUR/JPY   144.42  (円)
ポンド円     GBP/JPY   163.59  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2043  (米ドル)
 
3月3日のニューヨーク外国為替市場では米長期金利の動向をにらみながら、売り買いが交錯する展開となった。この日発表された米ISM非製造業景気指数(前回55.2、予想54.6、結果55.1)が市場予想を上回り、一時は米長期金利の上昇と米ドル買いが優勢となった。しかし、その後は米長期金利が低下に転じたことを受けて米ドル円も失速。週末のポジション調整なども見られたようだ。
 
債券市場では、金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りが10年債(長期金利)の利回りを上回る現象(逆イールド)が継続しており、2年債が4.86%、10年債が3.95%となっている。
 
米ドル・円(USD/JPY)は136.24円で始まると、取引時間前半は堅調に推移し一時136.42円を付けた。しかし、その後は一転して下落に転じ、135.75円まで値を切り下げた。そのまま135.82円で取引を終えた。
 
ユーロ・米ドル(EUR/USD)は1.0613ドルで取引を開始し、その後は順調に値を切り上げる展開となった。一時は1.0639ドルまで上昇。1.0634ドルで引けた。ポンドは、対米ドルで1.2043ドル近辺での取引となっている。
 
ユーロ・円(EUR/JPY)は上値の重さが意識される展開となった。144.58円で取引を開始すると、高値144.64円と安値144.30円の範囲で推移した。その後も方向感なく推移し、144.43円で取引を終了した。
 
株式
NYダウ平均     USD  33,390.97   387.4 (+1.17%)
NASDAQ総合  USD  11,689.01   226.03 (+1.97%)
S&P500       USD   4,045.64    64.29 (+1.61%)
 
3月3日の米株式市場のダウ工業株30種平均は続伸となった。米長期金利の上昇にやや一服感が見られたことから、金利感応度の高いハイテク関連銘柄が特に上昇。個別ではアップル、メタ・プラットフォームズ、アマゾンなどの上げが目立った。
 
債券・商品先物
米国債10年                  3.957%  (-0.102)
NY原油(WTI)   USD/バレル  79.68    (+2.31%)
NY金(COMEX)  USD/オンス  1,854.6  (+0.67%)
 
 

【日本】 海外金利の上昇一服を受け円買い優勢

 
為替(17時)
3月3日の東京外国為替市場では、海外金利の動向を注視しつつ、徐々に円が買われる展開となった。前日まで上昇基調にあった米10年債や米2年債の利回りはやや低下に転じ、短期的なポジション調整の動きが優勢となったようだ。ただし、全体としては大きな手掛かり材料を欠く展開となった。
 
米ドル・円は136.73円で始まると、時間とともに値を切り下げる展開となった。一時は136.22円まで下落し、136.43円で取引を終えた。
 
ユーロ・米ドルは1.0598ドルで取引を開始し、その後は堅調に推移した。一時は1.0629ドルまで上昇する場面も見られ、1.0621ドルで引けた。
 
ユーロ・円は144.92円で始まると、午前中は概ね堅調に推移し、一時は145.04円まで上昇した。午後になると反落し、一時は144.64円まで値を切り上げた。144.91円で取引を終えている。
 
債券
10年長期金利 0.501% (+0.009)
 

【注目の市場イベント】
3月8日: 米ADP雇用統計、パウエルFRB(米連邦準備理事会)議長が下院で証言
3月9日: 米新規失業保険申請件数
3月10日: 米非農業部門雇用者数(NFP)(前月比)、米失業率
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