パウエル議長が利上げ加速を示唆、急速に米ドル買いが進展

【米国】

為替(2023年3月8日  6時00分)
米ドル円      USD/JPY  137.14  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.0550  (米ドル)
ユーロ円      EUR/JPY   144.69  (円)
ポンド円      GBP/JPY   162.20  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.1826  (米ドル)

3月7日のニューヨーク外国為替市場では、米ドル買いが大幅に進んだ。パウエルFRB(米連邦準備理事会)議長は、議会証言で「利上げのペースを加速する用意がある」と発言した。これを受けて、次回3月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で0.50%の利上げが行われるとの見方が急速に高まり、短期を中心に米金利が上昇。米ドルの買い材料とされた。もともと市場では0.25%の利上げが予想されていたため、発言内容はややサプライズと捉えられた。

債券市場では、金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りが10年債(長期金利)の利回りを上回る現象(逆イールド)が継続。2年債が5.01%、10年債が3.96%となった。パウエル議長の発言を受けて短期金利が急上昇したため、逆イールドは一段と深まる結果となった。

米ドル・円(USD/JPY)は136.05円で始まると、大幅に値を切り上げる展開となった。一時137.19円まで上昇し、そのまま高値近辺となる137.14円で引けた。

ユーロ・米ドル(EUR/USD)はほぼ一本調子に下落する展開。1.0657ドルで取引を開始し、一時は1.0546ドルまで下落すると、1.0551ドルで取引を終えた。ポンドは、対米ドルで1.1826ドル近辺での取引となっている。

ユーロ・円(EUR/JPY)は144.98円で始まると、一時は144.56円まで水準を切り下げた。そのまま軟調に推移し、144.70円で引けた。

株式
NYダウ平均     USD  32,856.46   -574.98 (-1.72%)
NASDAQ総合  USD  11,530.33   -145.41 (-1.25%)
S&P500        USD  3,986.37   -62.05 (-1.53%)

3月7日の米株式市場のダウ工業株30種平均は反落となった。パウエルFRB議長による利上げ加速を示唆する発言を受け、市場では相場の先行き不透明感が台頭。株式にとってはリスクを取りづらい状況となった。個別でもほぼ全面安となるなか、ウェルズ・ファーゴなどの銀行株が特に売られた一方、半導体大手アドバンスド・マイクロ・デバイセズなどは逆行高となった。

債券・商品先物
米国債10年                    3.9676%  (+0.005)
NY原油(WTI)   USD/バレル  77.19     (-4.09%)
NY金(COMEX)  USD/オンス  1,817.60  (-1.90%)
 

【日本】 パウエルFRB議長の議会証言を控えて様子見


為替(17時)
3月7日の東京外国為替市場では、パウエルFRB(米連邦準備理事会)議長の議会証言を前に様子見ムードが優勢だった。夕方にかけてはポジション調整から円買いが進んだことに加え、米10年債利回りがやや低下したことも米ドルの重石となった。

米ドル・円は135.93円で始まり、取引時間前半は堅調に推移。一時は136.18円まで上昇した。しかし、夕方にかけては軟調な展開となり135.75円まで下落して取引を終えた。

ユーロ・米ドルは1.0680ドルで取引を開始。一時は1.0695ドルまで上昇したものの、勢いは続かず、夕方にかけて下落したことで1.0686ドルまで値を切り下げて引けた。

ユーロ・円は米ドル円と近しい値動きとなった。145.13円で始まると午前中は堅調に推移し、一時は145.44円まで上昇。しかし、夕方にかけては一転して軟調な展開となり、145.05円まで下落して取引を終えた。


債券
10年長期金利 0.500% (+0.002)

この記事をシェアする
もっと読む
クッキー(Cookie)について: お客様が本ウェブサイトにアクセスする際、セキュリティの確保やお客様に関する情報を取得することを目的に、クッキー(Cookie)を使用する場合があります。 本ウェブサイトにお客様が継続的に訪問する場合、クッキーについて同意することと見なします。またクッキーはいつでも削除することが可能です。
FAQ お問合せ サポートデスク
月曜日-金曜日
9:00-24:00