イエレン発言で米銀保護の期待高まりリスクオン、円売りがやや優勢に

【米国】

為替(2023年3月22日  6時00分)
米ドル円      USD/JPY  132.43  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.0767  (米ドル)
ユーロ円      EUR/JPY   142.59  (円)
ポンド円      GBP/JPY   161.79  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2217  (米ドル)

3月21日のニューヨーク外国為替市場では、やや投資家のリスク許容度が改善し、円が売られる展開となった。イエレン米財務長官はこの日、米国銀行協会のイベントで米中小銀行の預金保護が正当化される可能性について言及。米当局が金融システム不安の拡大防止策に積極的に取り組むとの見方が広がり、投資家心理の改善につながった。なお、この日発表された米中古住宅販売件数(前回4.00百万件、予想4.10百万件、結果4.60百万件)は市場予想を上回り、一時はドル買い要因となった。

債券市場では、金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りが10年債(長期金利)の利回りを上回る現象(逆イールド)が継続しており、2年債が4.16%、10年債が3.60%となっている。

米ドル円は堅調に推移した。132.24円で取引を開始すると、取引時間前半には一時131.79円まで下落する場面があった。しかし、直ぐに反発するとその後は底堅く推移し、132.43円で取引を終えた。

ユーロドルは概ね横ばいとなった。1.0781ドルで始まり、高値1.0788ドルと安値1.0757ドルの範囲で売り買いされる展開が継続。そのまま1.0767ドルで引けた。ポンドは、対米ドルで1.2217ドル近辺での取引となっている。

ユーロ円は底堅く推移した。142.57円で取引を開始すると、一時は141.91円まで下落。しかし、その後すぐに持ち直し、一時は142.79円まで上昇した。引けにかけても堅調に推移し、142.60円で取引を終えた。

株式
NYダウ平均     USD  32,560.6   316.01  (+0.98%)
NASDAQ総合  USD  11,860.11   184.57 (+1.58%)
S&P500        USD   4,002.87    51.29  (+1.30%)

3月21日の米株式市場のダウ工業株30種平均は続伸となった。米当局による銀行セクターの支援への期待が高まり、株式相場の支えとなった。個別では、アルファベットやアマゾンなどのテクノロジー関連銘柄の一角に加え、エクソン・モービルやシェブロンなどのエネルギー関連銘柄などが上昇した。一方、インテルやアプライド・マテリアルズなどの半導体関連銘柄が下落した。


債券・商品先物
米国債10年                       3.6075%  (+0.124)
NY原油(WTI)   USD/バレル     69.67  (+2.72%)
NY金(COMEX)  USD/オンス   1,941.10  (-2.10%)
 

【日本】 東京市場は休場、夕方には欧州株高でユーロが買われる


為替(17時)
3月21日の東京外国為替市場では、円を売る動きが優勢となった。この日は東京市場が祝日のため休場だったほか、FOMC(米連邦公開市場委員会)も控えているため、取引時間前半は様子見ムードが強かった。夕方になると欧州など海外株式市場が大幅高で始まり、リスクを選好する動きから円売りが優勢となった。

米ドル円は131.41円で取引を開始。午前中は小動きで終始したものの、夕方になると上昇に転じ、一時は132.26円を付けた。そのまま高値近辺となる132.19円で取引を終えた。

ユーロドルは1.0723ドルで始まると、取引時間前半はほぼ横ばいで推移した。夕方になるとユーロ買いが優勢となり、一時は1.0739ドルまで上昇。1.0730ドルで引けた。

ユーロ円は米ドル円と近しい値動きとなった。140.91円で取引を開始し、夕方にかけて大きく上昇。一時は141.95円までユーロが買われ、そのまま141.84円で取引を終えた。

債券
10年長期金利 0.242% (+0.000)

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