日銀金融政策の修正観測を受けて円が大幅に買われる

【米国】

為替(2023年10月31日  6時00分)
米ドル円          USD/JPY  149.07  (円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.0616  (米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   158.26  (円)
ポンド円          GBP/JPY   181.36  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2165  (米ドル)
 
10月30日のニューヨーク外国為替市場では、引き続き円が買われる展開となった。大手新聞社が「日銀が10月31日に開く金融政策決定会合で、YCC(イールドカーブ・コントロール)の再修正を議論する」と報じ、これを受けて日米金利差の縮小を意識した円買いが優勢となった。米ドル円は先週にかけて150円台まで上昇していたこともあり、短期的に利益確定の取引が出やすくなっている。
 
債券市場では、金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りが10年債(長期金利)の利回りを上回る現象(逆イールド)が継続しており、2年債が5.05%、10年債が4.89%となっている。
 
米ドル円は149.76円で取引を開始。取引時間の前半は一時149.8円まで上昇する場面があった。しかし、日銀金融政策に関する報道が出ると一転して反落し、一時は148.81円まで下落した。その後はやや値を戻し、149.08円で取引を終えた。
 
ユーロドルは1.0607ドルで始まると、徐々に水準を切り上げる展開となった。一時は1.0625ドルまで上昇し、そのまま1.0616ドルで引けた。ポンドは、対米ドルで1.2165ドル近辺での取引となっている。
 
ユーロ円は158.86円で取引を開始。一時は158.93円まで上昇する場面もあったが、日銀金融政策に関する報道を受けて急落。一時は158.01円まで下落した。引けにかけてはやや反発し、158.27円で取引を終えた。
 
株式
NYダウ平均     USD  32,928.96   +511.36 (+1.58%)
NASDAQ総合  USD  12,789.48   +146.46 (+1.16%)
S&P500           USD    4,166.82    +49.44 (+1.20%)
 
米株式市場のダウ工業株30種平均は反発となった。10月下旬から軟調な展開が続いていたこともあり、短期的には自律反発狙いの買いが入ったようだ。個別では電気自動車大手テスラや半導体大手テキサスインスツルメンツなどの下落が目立った一方、電子商取引大手アマゾンやソフトウェア大手マイクロソフトなどが上昇した。
 
債券・商品先物
米国債10年                  4.8932%  (+0.054)
NY原油(WTI)   USD/バレル    82.63  (-3.40%)
NY金(COMEX)  USD/オンス  2,005.8  (+0.36%)
 
 
 

【日本】 米長期金利の低下や中東情勢の緊迫を受けて円が買われる

 
為替(17時)
10月30日の東京外国為替市場では、円が買われる展開となった。時間外の米長期金利が4.84%台まで上げ幅を縮小した動きが重しとなったことに加え、中東情勢の緊迫化に対する懸念を背景としたリスクオフの円買いにより、米ドル円は一時149.29円と17日以来の安値をつけた。
 
米ドル円は149.71円で取引を開始。朝方に一時は149.82円まで上昇したものの、その後は軟調な展開となった。夕方にかけて一時は149.28円まで下落する場面があった。引けにかけてはやや反発し、149.58円で取引を終えた。
 
ユーロドルは1.0561ドルで始まると、この日は方向感を欠く展開となった。高値1.0568ドルと安値1.0547のレンジで推移し、1.056ドルで引けた。
 
ユーロ円は158.12円で取引を開始。徐々に水準を切り下げる展開となり、一時は157.70円まで下落した。引けにかけてはやや反発し、157.96円で取引を終えた。
 
債券
10年長期金利  0.892% (+0.021)

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