米ドル円は上昇、ECBフォーラムで日米の金融政策の違いが際立つ

【米国】

為替(2023年6月29日  6時00分)
米ドル円         USD/JPY  144.48  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.0913  (米ドル)
ユーロ円         EUR/JPY   157.67  (円)
ポンド円         GBP/JPY   182.46  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2637  (米ドル)

6月28日のニューヨーク外国為替市場では、米ドル買い・円売りが優勢の展開となった。この日はECB(欧州中央銀行)が主催したフォーラムで、主要国の中央銀行総裁がパネル討論を実施。根強いインフレに利上げで対応するFRB(米連邦準備理事会)に対し、金融緩和を継続する日銀との間で、政策の違いが改めて際立った。

債券市場では、金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りが10年債(長期金利)の利回りを上回る現象(逆イールド)が継続しており、2年債が4.71%、10年債が3.70%となっている。

米ドル円は144.19円で取引を開始。取引時間の前半に一時144.62円まで上昇する場面があった。その後は一時144.11円まで下落したものの、引けにかけてはやや持ち直し、144.49円で取引を終えた。

ユーロドルは1.0941ドルで始まると、その後は軟調に推移した。取引時間の前半には一時1.0898ドルまで下落し、その後は1.0913ドルまでやや回復して引けた。ポンドは、対米ドルで1.2637ドル近辺での取引となっている。

ユーロ円は157.76円で取引を開始。取引時間の前半は一時158.00円まで上昇する場面があった。その後は急速に円買いが優勢となり、一時157.23円まで下落。取引時間の後半にはやや持ち直し、157.68円で取引を終えた。

株式
NYダウ平均     USD  33,852.66   -74.07 (-0.22%)
NASDAQ総合   USD  13,591.75   +36.07 (+0.27%)
S&P500           USD    4,376.86    -1.55 (-0.04%)

米株式市場のダウ工業株30種平均は反落となった。ECBフォーラムでパウエルFRB議長がインフレの根強さについて言及し、市場では更なる利上げが株式相場の重石となる展開が意識された。個別では電気自動車大手テスラや動画配信大手ネットフリックスなどが上昇した一方、半導体大手エヌビディアやホームセンター大手ホームデポなどの下落が目立った。

債券・商品先物
米国債10年                              3.7097%  (-0.055)
NY原油(WTI)     USD/バレル    69.2  (+1.86%)
NY金(COMEX)   USD/オンス  1,917.5  (-0.33%)
 

【日本】 財務官の円安牽制で一時円高に振れるも、根強い米ドル買いが優勢

為替(17時)
6月28日の東京外国為替市場では、米ドルが買われる展開となった。朝方は神田財務官による円安牽制発言が伝わり、一時は円高方向に振れる場面があった。しかし、日米金利差を意識した米ドル買いの動きは根強く、米ドル円は徐々に水準を切り上げた。また、この日に行われるECB(欧州中央銀行)フォーラムの内容に対する思惑もあった。

米ドル円は144.04円で取引を開始。朝方には一時143.73円まで下落する場面があった。しかし、その後は徐々に水準を切り上げ、一時は144.20円まで上昇。引けにかけては小幅に反落し、144.08円で取引を終えた。

ユーロドルは1.0961ドルで始まると、その後は上値の重い展開となった。徐々に水準を切り下げると、一時は1.0936ドルまで下落。引けにかけてはやや持ち直し、1.0953ドルで引けた。

ユーロ円は157.88円で取引を開始。この日は方向感を欠く展開に終始し、高値157.94円と安値157.44円の範囲で推移した。夕方にかけてはやや強含み、157.80円で取引を終えた。

債券
10年長期金利  0.3826% (+0.014)

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