日銀による金利上昇抑制を意識、日米金利差から円は売られる

【米国】

為替(2023年8月1日  6時00分)
米ドル円      USD/JPY  142.27  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.0996  (米ドル)
ユーロ円      EUR/JPY   156.45  (円)
ポンド円      GBP/JPY   182.65  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2838  (米ドル)

7月31日のニューヨーク外国為替市場では、円が売られる展開となった。日銀はイールドカーブコントロール(YCC)の運用柔軟化を決定した一方、臨時の国債買い入れオペ(公開市場操作)を実施し、金利上昇を抑制する姿勢を示したと受け止められた。これを受けて、日米金利差の拡大を意識した円売りが優勢となった。なお、この日発表されたシカゴ購買部協会景気指数(PMI、前回41.5、予想43.2、結果42.8)と市場予想をやや下回り、米景気の先行き不透明感が意識された。

債券市場では、金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りが10年債(長期金利)の利回りを上回る現象(逆イールド)が継続しており、2年債が4.85%、10年債が3.95%となっている。

米ドル円は142.18円で取引を開始。一時は142.68円まで上昇したものの、その後は上値の重さが意識された。取引時間の後半は方向感を欠く展開となり、142.27円で取引を終えた。

ユーロドルは1.1027ドルで始まると、一時は1.1046ドルまで上昇。しかし、その後は徐々に水準を切り下げる展開となり、一時は1.0994ドルまで下落した。引けにかけても軟調に推移し、1.0997ドルで取引を終えた。ポンドは、対米ドルで1.2838ドル近辺での取引となっている。

ユーロ円は156.8円で取引を開始。一時は157.28円まで上昇したものの、その後は軟調に推移した。156.36円まで下落した後、引けにかけては小幅に反落し、156.45円で取引を終えた。

株式
NYダウ平均     USD  35,559.53   +100.23 (+0.28%)
NASDAQ総合  USD  14,346.02   +29.36 (+0.21%)
S&P500        USD    4,588.96    +6.73 (+0.15%)

米株式市場のダウ工業株30種平均は続伸となった。FRB(米連邦準備理事会)による利上げの打ち止めの観測から、株式市場ではリスクの取りやすい環境が意識された。個別では石油大手のエクソンモービルやシェブロンなどが上昇した一方、半導体大手インテルやソーシャルメディア大手メタプラットフォームズなどの下落が目立った。

債券・商品先物
米国債10年                      3.9568%  (+0.005)
NY原油(WTI)   USD/バレル    81.8  (+1.51%)
NY金(COMEX)  USD/オンス  2,009.2  (+0.46%)
 

【日本】 堅調な国内株式相場を支えに円売りが優勢


為替(17時)
7月31日の東京外国為替市場では、円が売られる展開となった。国内株式相場が堅調に推移したことから、リスクテイクに伴う円売りが優勢となった。また、米長期金利が底堅く推移し、米ドル円上昇のサポートとなった。日銀によるYCCの運用柔軟化が決定されたが、大規模な金融緩和は継続するとの見方が優勢のようだ。

米ドル円は141.07円で取引を開始。朝方から堅調に推移し、徐々に水準を切り上げる展開となった。一時は142.23円まで上昇。引けにかけても底堅く推移し、142.17円で取引を終えた。

ユーロドルは1.102ドルで始まると、方向感を欠く展開となった。一時は1.1029ドルまで上昇したものの、その後は徐々に反落し、1.102ドルまで下落して引けた。

ユーロ円は米ドル円と似た値動きとなった。155.45円で取引を開始すると、徐々に水準を切り上げる展開となり、一時は156.76円まで上昇した。引けにかけても堅調に推移し、156.67円で取引を終えた。

債券
10年長期金利  0.5983% (+0.053)

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