【米国】米経済指標は強弱入り混じる結果となったことで、ドル買い・ドル売りが交錯した
為替(2024年10月2日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 143.54 (円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.1067 (米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 158.86 (円)
ポンド円 GBP/JPY 190.70 (円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.3285 (米ドル)
10月1日のニューヨーク外国為替市場は、石破茂新首相がはじめての記者会見で「デフレ脱却の実現に向けて金融緩和の基本的な基調は維持されるべき」との考えを表明した事で、円売りが先行した。中東では「イランがイスラエルへのミサイル攻撃の準備をしている」との報道が伝わると、中東の地政学リスク悪化を受けてリスク回避のユーロ売り・ドル売りが優勢となった。これに対するイスラエルの反発は必至とみられ、警戒感は依然として高まっている。
米ドル円は、石破茂新首相が1日夜に首相就任後初めての記者会見でハト派な姿勢を示すと、円売り・ドル買いが先行し、22時過ぎには144.07円まで上値を伸ばした。ただ、中東の地政学リスクが意識されて米国株相場が軟調に推移し、米10年債利回りも大幅に低下し、為替市場ではリスク回避の円買いが優勢となった。23時台には142.96円まで下値を広げ日通し安値を更新したが、イランのミサイル攻撃が完了したことが伝わると、リスク回避の円買いは一服した。
ユーロドルは、前日のラガルドECB総裁に続きレーン・フィンランド中銀総裁が「10月会合での利下げの根拠は増した」と述べ、追加利下げに含みを持たせたことから、ニューヨーク市場でもユーロ売りが出やすかった。中東情勢の緊迫化を受けてリスク・オフのユーロ売り・ドル買いが強まると、一時1.1045ドルの日通し安値を付けた。
株式
NYダウ平均 USD 42,157.20 -162.00(-0.38%)
NASDAQ総合 USD 17,910.32 -280.53(-1.54%)
S&P500 USD 5,780.41 +52.5(+0.33%)
株式市場では、イスラエルとイランを巡る中東情勢の緊張が高まる中で、投資家がリスク回避の姿勢を強めた。ハイテク関連株や景気敏感株を中心に売りが集まり、NYダウ平均は一時380ドル超下落した。ハイテク株比率が高いナスダックでは、エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)などが値下がりし、相場の重しとなった。
債券・商品先物
米国債10年 3.732% (-0.051)
NY原油(WTI) USD/バレル 71.30 (+3.45%)
NY金(COMEX) USD/オンス 2,684.8 (+1.06%)
【日本】日経平均株価の反発上昇や日銀の利上げを急がない姿勢が確認されると、リスク・オンの円売りが進行した
為替(17時)
10月1日の東京外国為替市場は、日経平均株価が大幅に反発上昇すると、リスク・オンの円売りが先行した。日銀金融政策決定会合議事要旨にて、利上げを急がない姿勢を改めて確認されたことも、円売りを後押しした。夕方には欧州圏の製造業購買担当者景気指数改定値が発表され総じて上方修正されたものの、相場への影響は限定的だった。
米ドル円は、イスラエルを巡る地政学的リスクを意識最多売りが入る場面もあったが、9月日銀短観が概ね良好な内容だったほか、日銀金融政策決定会合議事要旨にて、改めて利上げを急いでいない姿勢が確認されると、日経平均株価の大幅反発も後押しに16時前までに堅調に推移した。ただ、その後は米10年債利回りが低下に転じたことに伴い失速した。日経平均先物の売り先行も重しとなり、一時143.87円付近まで下押した。
ユーロドルは、日経平均株価の大幅な反発による円がらみの取引が主体となる中で、方向感なく小幅な値動きでもみ合った。欧州勢がユーロ売りで参入すると前日安値の1.1114ドルを下抜けて、17時過ぎには1.1101ドルまで下押し日通し安値を付けた。仏・独・ユーロの製造業購買担当者景気指数改定値は総じて上昇修正されたものの、相場の反応は限定的だった。
ユーロ円は、日経平均株価が600円超高まで反発し、リスク選好の円売りが優勢となるなか、ドル円の上昇につられて、160.44円まで上昇した。買い一巡後は160.02円まで下押すも節目の160円がサポートとして意識されると、再び買いが優勢となり15時台には160.89円まで上値を伸ばした。ただ、欧州勢がユーロ売りで参入すると、上値を切り下げる展開となった。ドル円の失速も相場の重しとなり、17時過ぎには159.61円まで下値を広げた。
債券
日本国債10年 0.845% (-0.006)
【市場主要イベント】
2日 米 ADP雇用統計
3日 米 ISM非製造業景況指数
4日 米 非農業部門雇用統計