日銀マイナス金利解除への期待から円買い、米ドルは全般売り優勢となった

【米国】米経済指標を受け全般ドル売り、株は利確売りが前日対比下落

為替（2024年3月9日  6時00分）
米ドル円         USD/JPY   147.05  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.0936  (米ドル)
ユーロ円         EUR/JPY   160.82 (円)
ポンド円         GBP/JPY   188.98  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2850  (米ドル)

3月8日のニューヨーク外国為替市場は、日銀のマイナス金利解除への思惑の高まりがあり、円買い傾向が続いた。米雇用統計非農業部門雇用者数（予想：20万人、結果：27.5万人）が予想を上回る結果となり一時ドル買いが進んだものの、失業率（予想：3.7%、結果：3.9%）が予想を下回ったこともあり、失速した。FRBの早期利下げが意識され、米ドルの全面安の展開となった。

米ドル円は、日銀のマイナス金利解除への思惑から上値が重たい展開が続いた。米雇用統計の発表があると、一時147.48円まで上値を伸ばすも失業率の悪化などを受けて、再びドル売りの展開となった。146.48円まで下げ幅を拡大し、売りが一服すると買い戻され147円台を回復した。しかし上値は重く揉み合いが続き147.05円で引けた。

ユーロドルは、米雇用統計の発表で一時ドルが買われたが、失業率の悪化を確認するとドル売りユーロ買いの展開となった。1.0918ドルまで上値を伸ばし日通し高値を付けた。しかし、ECBの利下げ観測も高まっている中で上値は重く、再び1.093台まで戻し1.0936ドル台で引けた。

株式
NYダウ平均       USD   38,725.06   -64.77(-0.16%)
NASDAQ総合    USD   16,087.25   -184.53(-1.13％)
S&P500             USD    5,124.77    -33.86(-0.65%)

株式市場では、人口知能（AI）業界をけん引してきたエヌビディア株が、5%超安となったことを受け、ハイテク株を中心に利益確定の売りが強まった。インテルやボーイングなども、前日対比で下落し、終値ベースで全般安となった。

債券・商品先物
米国債10年                     　　       4.085     (-0.007)
NY原油（WTI）     USD/バレル   77.48     (-1.18%)
NY金（COMEX）  USD/オンス   2,184.1  (+0.83%)
 

【日本】仏中銀総裁の発言を受けてユーロ売りが進行

為替（17時）
3月8日の東京外国為替市場は、日銀の政策修正への思惑と米10年債利回りの低下を背景に円買い優勢の状況が続いた。ビルロワドガロー仏中銀総裁が、欧州中央銀行の利下げについての見解を示すと、ユーロが売られる展開となった。

米ドル円は、東京オープンから前日安値の147.58円を割り込み、下値を試すも固く買い戻された。しかし上値は重く148.11円までにとどまり、147円台後半で小動きが続いた。昨日同様に147円台半ばで下げ渋るも、日銀の政策修正への思惑と米10年債利回りの低下を背景に、上値の重たい状況が続いた。

ユーロドルは、東京オープン後に1.0955ドルの高値を付けるもその後はじり安となり、1.0945ドル前後でもみ合った。ビルロワドガロー仏中銀総裁が「欧州中央銀行（ECB）は4月か6月に利下げの公算が高い」との見解を示すと、1.0931ドルまで下値を押し下げた。

ユーロ円は、東京時間オープン後に円売りユーロ買いとなり、162.17円の高値を付けたが上値は抑えられ、その後はもみ合いが続いたが、ビルロワドガロー仏中銀総裁の発言を受けてのユーロ売りが重しとなり、161.58円まで安値を押し下げた。

債券
10年長期金利  0.728％ (-0.002)