岸田首相の発言を受けて一時円買いも、日銀マイナス金利への期待感は依然として高い

【米国】14日に控えた生産者物価指数の発表を前に値動きは限定的

為替(2024年3月14日  6時00分)
米ドル円         USD/JPY   147.75  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.0947  (米ドル)
ユーロ円         EUR/JPY   161.75 (円)
ポンド円         GBP/JPY   189.07  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2796  (米ドル)

 
3月13日のニューヨーク外国為替市場は、目立った経済指標はなく14日の米生産者物価指数(PPI)の発表を前に、大きな方向感が出ることはなく小幅な値動きでの推移となった。欧州中央銀行(ECB)が政策金利の運営枠組みの見直しを発表したが、市場では「政策金利の見通しに影響を及ぼすものではない」と受け止められ、相場の反応は限られた。
 
米ドル円は、日本時間の上昇を引き継ぎ欧州時間でもドル買いが進行した。しかしニューヨークオープン後には前日高値の148.17円を前に上値が重くなり、徐々に高値を切り下げる展開となった。一時147.45円まで下押したが、米10年債利回りが上昇すると再びドル買いが優勢となり、147.75円で引けた。
 
ユーロドルは、米10年債利回りが上昇幅を縮めるとドル売りが進行し1.0963ドルの高値を付けた。買いが一服すると売り戻され、1.0945ドルまで押し下げるとその後はもみ合いが続き、1.0947ドルで引けた。
 
株式
NYダウ平均       USD   39,045.63   +45.55(+0.11%)
NASDAQ総合    USD   16,178.51   -84.58(-0.52%)
S&P500             USD    5,165.74     -9.19(-0.17%)

株式市場では、米経済のソフトランディングへの期待から買いが入ったが、米10年債利回りが上昇すると、株式市場の相対的な割高感が高まり高値の重しとなった。高PER(株価収益率)のハイテク株には売りが出やすくなった。
 
債券・商品先物
米国債10年                              4.192     (+0.039)
NY原油(WTI)     USD/バレル   79.15     (+1.89%)
NY金(COMEX)  USD/オンス   2,179.4  (+0.71%)
 

【日本】岸田首相の発言を受けて、円売りが強まる


為替(17時)

3月13日の東京外国為替市場は、参院予算委員会における岸田首相の「日本経済はデフレ脱却には至っていない」という発言を受けて、円が売られる展開となった。カザークス・ラトビア中銀総裁の発言を受けて一時ユーロが売られたが、値動きは限定的だった。
 
米ドル円は、日銀のマイナス金利解除への思惑が依然とあり147.22円まで安値を押し下げた。しかし岸田首相の参院予算委員会での発言を受けて、マイナス金利解除への期待感が後退し上値を試す動きとなった。147.64円まで上昇し一時売り戻されるも再び上昇し、147.78円の高値を付けた。
 
ユーロドルは、揉み合いが続く展開となった。カザークス・ラトビア中銀総裁の「ECBは利下げをあまり遅らせる必要はない」といった発言を受けてよわ含む場面もあったが、大きな動意は得られず、小幅に1.092ドル台で揉み合い引けた。
 
ユーロ円は、底堅く堅調に推移した。岸田首相の発言を受けてドル円が上昇したタイミングで、高値を更新し161.47円まで上値を伸ばしたところで売り戻された。一時161.21円まで売り戻されるも持ち直し、161.36円で引けた。

債券
10年長期金利  0.756% (±0)
 
【市場主要イベント】
14日 米 小売売上高
      生産者物価指数
15日 米 ミシガン大消費者信頼感指数

この記事をシェアする
もっと読む
クッキー(Cookie)について: お客様が本ウェブサイトにアクセスする際、セキュリティの確保やお客様に関する情報を取得することを目的に、クッキー(Cookie)を使用する場合があります。 本ウェブサイトにお客様が継続的に訪問する場合、クッキーについて同意することと見なします。またクッキーはいつでも削除することが可能です。
FAQ お問合せ サポートデスク
月曜日-金曜日
9:00-24:00