堅調な労働市場を確認し、FRB利下げ開始時期の後退観測強まる

【米国】米雇用統計は予想を上回るも、ドル買いの勢いは限定的

為替（2024年4月6日  6時00分）
米ドル円         USD/JPY   151.62  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.0836  (米ドル)
ユーロ円         EUR/JPY   164.29 (円)
ポンド円         GBP/JPY   191.61  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2637    (米ドル)

4月5日のニューヨーク外国為替市場は、米労働省が発表した米雇用統計(予想：20.0万人、結果30.3万人)が予想を大きく上回り強い内容であることが伝わると、米10年債利回りが4.40％まで上昇しドル買いが先行した。ローガン米ダラス連銀総裁の「利下げについて考えるのはあまりにも早すぎる」と発言したこともあり、ドル買いを下支えした。

米ドル円は、米雇用統計の強い内容を受け米10年債倫割が上昇したことで、ドル買いが優勢となった。一時151.75円上値を伸ばし日通し高値を付けたが、前日高値を前にレジスタンスとして意識されたことで売り戻されたが、FRB利下げ開始時期が後ずれする観測が高まる中で、ドル買い有利のため下押しは限定的だった。

ユーロドルは、米雇用統計の結果を受けてドル買いが進行して、1.0791ドルまでやすねをおしさげたが、ただそのあとはユーロ円の上昇につれたユーロ買いが入り、1.0844ドルまで下げ幅を縮小した。11日に開催されるECB定例理事会を控える中で、様子見の揉み合いが続いた。

株式
NYダウ平均       USD   38,903.6       +307.96(0.79%)
NASDAQ総合    USD   16,245.42     +194.36(+1.21％)
S&P500             USD    5,204.93      +56.96(+1.10%)

株式市場では、米雇用統計で予想を上回り、米労働市場の底堅さを改めて示されたものの、インフレに影響する平均時給の伸びが予想と一致すると「インフレ圧力が警戒していたほど高止まりしていない」と受け止める向きもあり、次第に買いが広がっていった。

債券・商品先物
米国債10年                             4.404     (+0.091)
NY原油（WTI）     USD/バレル   86.06     (-0.22%)
NY金（COMEX）  USD/オンス   2,349.1  (+1.67%)
 

【日本】米雇用統計の発表を前に様子見ムードで小幅な値動き

為替(17時）
4月5日の東京外国為替市場は、4.30%前後で推移していた時間外の米10年債利回りが、4.32％程度まで持ち直したことでクロス円ではドル買いが優勢となった。対欧州通貨では、ドル売りが優勢となった。全般で、ニューヨーク時間の米雇用統計の発表を待って、様子見ムードとなっている。

米ドル円は、4.30%台で推移していた時間外取引の米10年債利回りが4.32%前後へ持ち直すと、じり高に推移し151.29円まで持ち直した。岸田首相が「為替の過度な動きに対してはあらゆる手段を排除しない」と円安をけん制したが、為替の反応は薄かった。

ユーロドルは、1.082ドル前半の底値が堅く、このラインをサポートに反発上昇した。ユーロ円の持ち直しも支えにしながら、1.0840ドルまだ得た金を押し上げて引けた。

ユーロ円は、163.48円まで安値を押し下げたがドル円の円安推移に連動して、円売りユーロ買いの流れを取り戻し、164.04円まで高値を押し上げて引けた。

債券
10年長期金利  0.766％ (-0.006)