イエレン財務長官の為替介入に対する言及で、円売りが加速

【米国】NY連銀公表の消費者インフレ期待が高まりドル買いが優勢

為替(2024年5月14日  6時00分)
米ドル円         USD/JPY   156.19  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.0789  (米ドル)
ユーロ円         EUR/JPY   168.53 (円)
ポンド円         GBP/JPY   196.16  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2558    (米ドル)

 
5月13日のニューヨーク外国為替市場は、米10年債利回りの低下でドル売りが先行したが、NY連銀が公表した消費者インフレ期待が上昇したことがわかると、一転してドル買いが優勢となった。イエレン財務長官が「G7国の通貨は市場で決定されるべき」との考えを改めて強調すると、「日本当局が断続的に為替介入を実施するのは困難になった」と市場予想が高まり円売りが加速した。
 
米ドル円は、米10年債利回りが4.45%台まで低下したことでドル売り円買いが先行したが、NY連銀が公表した4月消費者調査で1年後の期待インフレ率が前月から0.3%上昇したことで、一転してドル買いが優勢となった。合わせてイエレン財務長官の発言も円売りを加速させ、156.25円まで上値を伸ばした。
 
ユーロドルは、米10年債利回りが低下したことを受けて、前週末の高値1.0790ドルを上抜けて一時1.0806ドルの日通し高値を付けた。ただ米消費者のインフレ期待が1年先と5年先で上昇したことがわかると、米10年債利回りが低下幅を縮小し全般でドル高が優勢となった。
 
株式
NYダウ平均       USD   39,435.58     -74.46(-0.18%)
NASDAQ総合    USD   16,389.27      +51.46(+0.31%)
S&P500             USD    5,221.73      -0.30(-0.01%)

株式市場では、NYダウ平均が9営業日ぶりに反落した。前週末までに8日続伸していたこともあり、利益確定目的などの売りが優勢となった。NY連銀が公表した、4月消費者期待インフレが前回から上昇したことも相場の重しとなった。
 
債券・商品先物
米国債10年                              4.488          (-0.012)
NY原油(WTI)     USD/バレル   78.63          (+1.18%)
NY金(COMEX)  USD/オンス   2,342.3       (-1.03%)
 

【日本】日銀が国債買い入れオペを前回から減額で、日本10年債利回りは0.93%まで上昇し一時円買いが進行

為替(17時)

5月13日の東京外国為替市場は、日銀が国債買い入れオペを前回から減額したことで、新発10年債利回りが0.930%まで上昇した。それに伴い一時円買いが進行したが、円買いの動きは一時的だった。また独10年債利回りが、2.515%まで上昇したことで、ユーロ買いが進行した。
 
米ドル円は、東京市場オープンから堅調に推移し155.95円まで上値を伸ばしたが、日銀が国債買い入れオペを前回から減額したことに伴い、新発10年債利回りが0.930%まで上昇し、155.50円まで下押した。もっとも下値では、押し目を拾いたい向きが多くすぐに買い戻されたが、その後は揉み合いが続いた。
 
ユーロドルは、小幅な値動きでもみ合いが続いた。何度か下値を試す動きもあったが底堅く、独10年債利回りが2.49%台から2.515%まで持ち直したことで小幅ながらも一時1.0775ドルまで買われた。
 
ユーロ円は、10時台に日銀が国債買い入れ額を減額させたことで167.51円まで下押したが、底値は固く買い戻された。独10年債利回りが2.515%まで持ち直したことで、ユーロ買いが優勢となり、167.97円まで上値を伸ばし日通し高値を付けた。
 
債券
10年長期金利  0.933% (+0.028)
 
【市場主要イベント】
14日 英 失業率&失業保険申請件数
      米 生産者物価指数
15日 米 消費者物価指数
      米 小売売上高
16日 日 第1四半期GDP
      豪 失業率&新規雇用者数
      米 新規失業保険申請件数
17日 新 第1四半期生産者物価指数
      米 景気先行指数

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