日銀金融政策決定会合で政策金利維持を決定も、次回会合での利上げの可能性も示唆

【米国】欧州政局不安を背景としてユーロ売りが優勢

為替（2024年6月15日  6時00分）
米ドル円          USD/JPY   157.37  (円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.0754  (米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   168.44   (円)
ポンド円          GBP/JPY   199.65  (円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.2686  (米ドル)

6月14日のニューヨーク外国為替市場は、欧州では政局不安を背景にユーロ売りが加速した。ニューヨーク時間には、ミシガン大消費者態度指数を下回ったものの、消費者の期待インフレ率は予想を上回った事で、相場の反応は限定的だった。

米ドル円は、日米の政策金利は据え置きとなったが、金利差は依然として広い状態が続き、ドル買いが優勢となった。なおミシガン大消費者態度指数を下回ったものの、同時に発表された消費者の期待インフレ率は予想を上回ったため、相場の反応は限られ157.32円前後でもみ合った。

ユーロドルは、欧州の政局不安なども背景にありユーロ売りドル買いはさらに勢いを増した。23時前には1.0667ドルまで安値を押し下げた。欧州株式相場の下落を背景にしたリスク・オフのユーロ売りも下落を後押しした。

株式
NYダウ平均       USD   38,589.61    -42.37(-0.10%)
NASDAQ総合    USD   17,688.88    +24.15(+0.13％)
S&P500             USD     5,431.61   -1.19(-0.02%)

株式市場では、欧州の政局不安などを背景に欧州株相場が軟調に推移すると米株にも売りが波及した。NYダウ平均は一時340ドル超下落した。6月消費者態度指数速報値が予想を下回ったことも投資家心理を冷やした。ただ、米利下げ期待を背景に押し目買いなどが入ると下げ渋った。ハイテク比率の高いナスダックでは、デザインソフト大手のアドビが、売上高見込みを上方修正したことを受け、同社株は14.5%高となり、ナスダックの上昇に寄与した。

債券・商品先物
米国債10年                             4.223%    (-0.023)
NY原油（WTI）     USD/バレル   78.49       (+0.73%)
NY金（COMEX）  USD/オンス   2,348.4     (+1.23%)

【日本】日銀金融政策決定会合で政策金利据え置きを決定

為替(17時）
6月14日の東京外国為替市場は、日銀金融政策決定会合にて政策金利は0～0.1%を維持することが公表されると、円売りが加速した。植田日銀総裁の「7月会合で決定する国債買い入れ減額規模は相応のものになる」「データ次第だが7月会合での利上げの可能性も」といった発言が伝わると、徐々に円売りは失速した。

米ドル円は、午前中は日銀金融政策決定会合を前に小幅ながらも堅調に推移した。正午過ぎに日銀金融政策決定会合の政策金利維持という公表を受けて、円売り・ドル買いが優勢となり15時台には、158.25円まで上値を伸ばした。植田日銀総裁の発言などもあり、一時下押す場面もあったが底堅く推移した。ただ、データ次第ではあるものの「7月会合での利上げの可能性」を示唆するような発言後には、徐々に上値が重くなり156.88円まで下押した。

ユーロドルは、日銀金融政策決定会合の結果公表でドル円が大きく上昇したことにつれて、ドル買いが優勢となり下値を広げた。独長期金利の低下も売り材料視され、一時1.0703ドルと5月2日以来の安値を更新した。

ユーロ円は、日銀金融政策決定会合の結果を受けて、円売り・ユーロ買いが優勢となり、15時台には169.80円の高値を付けたが、植田日銀総裁の記者会見が始まると、発言内容などから徐々に上値が重たくなり、売りが優勢となった。ナイト・セッションの日経平均先物が300円下落したことも売りを促し、日銀金融政策決定会合の結果公表前の水準まで押し戻された。

債券
10年長期金利  0.939%    (-0.029)