仏株価指数が上昇すると投資家のリスク回避姿勢が和らぎ、全般でユーロ買いが優勢

【米国】フランス議会情勢を巡る不安が和らぐと、ユーロ株の上昇とともに米株も上昇した

為替（2024年6月18日  6時00分）
米ドル円          USD/JPY   157.72  (円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.0734  (米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   169.29   (円)
ポンド円          GBP/JPY   200.37  (円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.2704  (米ドル)

 
6月17日のニューヨーク外国為替市場は、前週にフランス議会の情勢不安から大幅なユーロ売りとなっていたが、フランスの株価指数の反発上昇や米国株式市場の上昇を背景に、ユーロの買戻しが活発になった。クロス円では、前週末に日銀が金融政策維持を決定したことから、円売りの地合いが続いている。
 
米ドル円は、6月ニューヨーク連銀製造業景気指数（予想-10.5、結果：-6.0）が、予想を上回る結果となると、米10年債利回りの上昇とともに円売り・ドル買いが先行した。23時台には、157.96円の日通し高値をつけた。ただ、米10年債利回りが上昇幅を縮めると伸び悩み、徐々に上値が重たくなった。
 
ユーロドルは、フランスの政治情勢をめぐる不透明感から前週大幅に下落した仏株価指数が反発すると、投資家の過度なリスク回避姿勢が和らぎ、全般でユーロ買いが優勢となった。28時前には、1.0737ドルまで強含みし日通し高値を付けた。
 
株式
NYダウ平均       USD   38,778.11    +188.50(+0.48%)
NASDAQ総合    USD   17,860.16    +171.28(+0.96％)
S&P500             USD     5,472.75      +41.14(+0.75%)

株式市場では、フランス議会の不透明感から下落が続いていたフランスの株価指数が反発上昇すると、投資家の心理が改善し米株にも買いが入りNYダウ平均は5営業日ぶりに反発上昇した。ハイテク株比率の高いナスダックでは、人工知能に対する需要の高まりが米企業の業績を押し上げるとの見方が根強く、ハイテク関連銘柄に買いが入り、始終最高値で取引を終えた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500でも史上最高値を更新した。
 
債券・商品先物
米国債10年                     　　       4.281%    (+0.058)
NY原油（WTI）     USD/バレル   80.34        (+2.35%)
NY金（COMEX）  USD/オンス   2,333.6     (-0.63%)
 

【日本】日経平均株価800円超の下落も、目立った方向感は出なかった

 
為替(17時）
6月17日の東京外国為替市場は、先週末に日米の金融政策発表を終え、新たな新規材料に欠ける中で方向感が出にくい相場が続いた。日経平均株価が一時800円超下落したことを受けてやや円買いが優勢となる場面もあったが大きな方向感はず、小幅な範囲でもみ合いが続いた。
 
ドル円は、午前中から揉み合いが続く展開となった。午後になって値動きが一段と細り、157.40円前後でのもみ合いが続いた。先週末に日米の金融政策発表のイベントを終えて、ドル高・円安の地合いは変わらないものの、日経平均株価の大幅安などもあり一時157.15円まで安値を押し下げる場面もあった。
 
ユーロドルは、新規材料にかける中で午前中は膠着状態が続いた。先週からのフランス政局不安への懸念は根強くややユーロ売りに傾き1.0686ドルまで安値を押し下げる場面もあったが、売り一巡後は1.07ドル台を回復し方向感は出なかった。
 
ユーロ円は、上値が重たい状態が続いた。日経平均株価の大幅安が重しとなるも、ドル円とユーロドルがともに値動きが鈍いこともあり168.50円を挟んでのもみ合いが続いた。15時台には円買い圧力が強まり167.95円まで安値を押し下げるも、買い戻し選好の欧州株を眺めながら、一時168.71円まで持ち直した。
 
債券
10年長期金利  0.927%    (-0.011)