米雇用指標の下振れで、FRBの利下げ開始後ずれ観測が後退し米株市場はナスダックとS&P500で史上最高値を更新した

【米国】米ADP雇用報告の下振れで、ドル売りとなるもISM非製造業景況指数が上振れで一転してドル買いが優勢

為替(2024年6月6日  6時00分)
米ドル円         USD/JPY   156.07  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.0868  (米ドル)
ユーロ円         EUR/JPY   169.65  (円)
ポンド円         GBP/JPY   199.55  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2786  (米ドル)

 
6月5日のニューヨーク外国為替市場は、米ADP雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数(予想:17.5万人、結果:15.2万人)と予想を下回りドル売りが進行したが、5月米ISM非製造業景況指数(予想:50.8、結果:53.8)が予想を上回った事で、一転して全般でドルの買戻しが優勢となった。6日のECB定例理事会では、利下げを決定するとの観測が高まる中で、ユーロ売りも進んだ。
 
米ドル円は、米ADP雇用報告の政府部門を除く非農業部門雇用者数が予想を下回ると、一時155.72円まで安値を押し下げたものの、5月米ISM非製造業景況指数が予想を上回った事で、一転して買戻しが優勢となった。ただ、前日高値の156.49円が目先のレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。米10年債利回りが4.27%台まで低下したことも相場の重しとなった。
 
ユーロドルは、米雇用指標が予想を下回り、米労働需給の緩和を示すと23時台には一時1.0891ドルの日通し高値を付けたものの、前日高値の1.0916ドルが目先レジスタンスとして意識されると失速した。米ISM非製造業景況指数の上振れも相場の重しとなった。
 
株式
NYダウ平均       USD   38,805.55    +100.48(+0.25%)
NASDAQ総合    USD   17,186.38    +330.46(+1.96%)
S&P500             USD    5,353.64        +62.91(+1.18%)

株式市場では、5月ADP雇用報告が予想を下回り労働需給の緩和が示唆されると、FRBの利下げ時期が遅れるとの懸念が緩和し、買いが入りやすくなった。米10年債利回りの低下で、株式の相対的な割高感が薄れたことも買いを誘った。エヌビディアは大幅高となり、時価総額3兆ドル台に乗せ、アップルを超えた。ナスダックとS&P500は史上最高値を更新した。
 
債券・商品先物
米国債10年                              4.277%       (-0.053)
NY原油(WTI)     USD/バレル   74.45          (+1.91%)
NY金(COMEX)  USD/オンス   2,375.3       (+1.23%)
 

【日本】東京市場は米10年債利回りの上昇もあり、円の全面安となった

為替(17時)

6月5日の東京外国為替市場は、米10年債利回りが4.359%まで上昇したことを受けて、ドル買いが優勢となった。また本邦新発10年物国債の利回りが伸び悩んだことでクロス円は全般で円安の流れとなった。
 
米ドル円は、米10年債利回りが前日比プラス圏で推移する一方で、本邦新発10年物国債の利回りは伸び悩んだことで、目立った押し目もなく堅調に推移した。市場では「新NISAに伴う円売り・ドル買いが観測されている」との指摘もある中で156.18円まで上値を伸ばした。
 
ユーロドルは、円中心の相場となる中でドル円の上昇につられてユーロ売り・ドル買いが優勢となった。ドル円とユーロ円の値動きに挟まれる形で、値幅は限定的だったものの引けにかけては1.0870ドルまで値を下げた。
 
ユーロ円は、クロス円全般の底堅い流れに沿って上昇した。欧州市場の序盤に入っても円が全面安の展開を続け、ユーロ円は169.85円・ポンド円は199.52円まで上値を伸ばした。
 
債券
10年長期金利  1.013% (±0)
 
【市場主要イベント】
6日 豪   貿易収支
       ユーロ ECB政策金利
       米   新規失業保険申請件数
7日 加   失業率
       米   雇用統計

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