自民党総裁選挙にてタカ派発言をしていた石破氏が当選すると、円高進行し日経平均先物は大幅下落した

【米国】米経済指標の弱い結果を確認すると、全般でドル売りが優勢となった

為替（2024年9月28日  6時00分）
米ドル円          USD/JPY   142.20 (円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.1163  (米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   158.70   (円)
ポンド円          GBP/JPY   190.08  (円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.3371  (米ドル)

9月27日のニューヨーク外国為替市場は、8月米個人消費支出価格指数（予想：0.3%、結果：0.2%）が予想を下回り、8月米個人消費支出価格コア指数（予想：0.2%、結果：0.1%）も予想を下回ったことで、米経済インフレの鈍化を示すと全般でドル売りが進行した。なお、次期新総裁に当選した石破氏は「政府と日銀は緊密に協力すべき。金融政策に関して政府から日銀に要請はしない」「緩和的な金融政策の方針は変わらない」と述べたことが伝わると、大幅に低下していた日経平均株価先物はやや下げ渋った。

米ドル円は、8月米個人消費支出価格指数が前年比で予想を下回り、変動が激しいコア指数では前月比が予想を下回ったことを受けて、ドル売りが活発化した。またナイトセッションの日経平均株価先物が2,560円超安の3万7,290円まで急落したことも円買い・ドル売りを誘った。引け前には一時142.06円まで下押し、20日以来の安値を付けた。

ユーロドルは、米インフレ指標の結果が「米国のインフレの落着きを示した」と受け止められるとユーロ買い・ドル売りが先行した。22時台には一時1.1203ドルと日通し高値を付けた。ただ、25日の高値1.1214ドルが目先のレジスタンスとして意識されると上値が重たくなり、一時1.1146ドルまで下押した。フランスやスペインの9月消費者物価指数速報値が予想より弱い内容となり、ECBが追加利下げに動きやすくなるとの見方が広がる中で、ユーロ売りが出やすい場面もあった。

株式
NYダウ平均       USD   42,301.86        +131.89(+3.12%)
NASDAQ総合    USD   18,116.88          -70.24(-0.38％)
S&P500             USD     5,736.99          -10.55(-0.99%)

株式市場では、8月米個人消費支出物価指数がインフレ鈍化の持続を示唆すると、米大幅利下げ観測が再燃し、買いを促した。NYダウ平均は一時450ドル超上昇した。ただ、週末を控えていることもあり過熱感や高値警戒感も意思されたことで、引けにかけては伸び悩んだ。ハイテク株比率が高いナスダックでも、相場上昇が続いた後だけに利益確定目的の売りが出やすかった。

債券・商品先物
米国債10年                               3.754%     (-0.046)
NY原油（WTI）     USD/バレル   69.36        (+1.68%)
NY金（COMEX）  USD/オンス   2,680.8     (-0.53%)
 

【日本】自民党総裁選にてタカ派発言をしていた石破氏が当選すると、日銀利上げへの思惑から円が急騰した

為替(17時）
9月27日の東京外国為替市場は、自民党総裁選を控え、日銀利上げに否定的な高市氏が優勢との見方から、リスク・オンの円売りが進行した。日経平均株価が上昇していることも円売りを後押しした。自民党総裁選を優位に進めていたと思われた高市氏が敗れ、石破氏が次期総裁に当選したことが伝わると円の買戻しが進み、大幅に円高が進行した。

米ドル円は、自由民主党総裁選挙を控える中で、麻生氏が日銀の利上げに反対する高市氏を指示したと報道されていることで、日本株・債券が買われ、為替市場でもドル買い・円売りが進行した。一時145.57円まで上値を伸ばしたが、堅調な動きを見せていた日経平均株価がマイナスに転じたことが重しとなり144.98円まで下押した。1回目の投票では利上げ反対派の高市氏が1位通過したことで146.49円まで上値を伸ばしたが、決選投票で石破氏が過半数を獲得し新総裁に当選したことで、急速に円の買い戻しが進み142.76円まで急速に円高進行した。

ユーロドルは、対円でのドル買いにより上値が抑えられているが市場の注目が自民党総裁選に集まっていることで、円がらみ以外の通貨の値動きは限定的となった。15時台にはユーロ円の上昇を受けて1.1176ドルまで上値を伸ばしたが、仏消費者物価指数が予想を下回る結果となったことで、ユーロ売りが優勢となり、1.1124ドルまで下押した。

ユーロ円は、ドル円の上昇に連れてユーロ円は162.56円まで強含んだ。ただ、日経平均株価が失速したことで、161.91円まで下押した。その後自民党総裁選で、高市氏優勢で進んだことでリスク・オンの円売りが進行し、163.49円まで上値を伸ばし日通し高値を付けた。ただ決選投票では石破氏が当選したことで、一転して円の買戻しが優勢となり、159.00円まで4円超の急落した。

債券
日本国債10年 0.798%     (-0.033)