FRBの利下げ観測後退や日本政府の大型減税策などを見込んで、様子見ムードが強まった

【米国】米10年債利回りの上下に合わせて、ドル売り・ドルの買戻しが交錯した

為替（2025年11月15日  6時00分）
米ドル円          USD/JPY   154.53(円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.1620(米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   179.57円)
ポンド円          GBP/JPY   203.49(円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.3168(米ドル)

 
11月14日のニューヨーク外国為替市場は、米10年債利回りが低下したことや、日経平均株価先物・欧州株相場の下落を受けてリスク・オフのドル売りが先行した。ただ「日本政府がガソリンに対する暫定税率廃止など大規模な減税案を盛り込んでいく」との報道が伝わると円売りが優勢となった。
 
米ドル円は、米10年債利回りが4.06％台まで低下したことを背景にドル売りが優勢となり、22時台には153.61円まで売りが優勢となった。その後は米10年債利回りが再上昇したことや、「日本政府が策定する総合経済対策にガソリンに対する暫定税率の廃止など大型減税を盛り込む」との一部報道で、円売りが優勢となり154.74円まで買い戻された。
 
ユーロドルは、米10年債利回りの低下を背景に全般でドル売りが優勢となると、買いが優勢となり1.1653ドルまで上値を伸ばした。ただ、買いは続かず米10年債利回りが上昇するとドルの買戻しが優勢となり一転して下落し1.1606ドルまで下押した。
 
株式
NYダウ平均       USD   47,148.94               -313.05(-0.65%)
NASDAQ総合    USD   22,904.57                 +30.85(+0.13%)
S&P 500             USD    6,735.09                 -3.39(-0.05%)

株式市場は、FRBによる追加利下げ観測が後退する中でこの日も売りが先行し、NYダウ平均は寄り付き直後に590ドル超下落した。ただ、売り一巡後には下げ渋る展開となった。ハイテク関連株が上昇に転じたことが相場の下支えとなった。
 
債券・商品先物
米国債10年                     　　       4.146%     (+0.027)
NY原油（WTI）     USD/バレル   59.75         (+2.06%)
NY金（COMEX）  USD/オンス   4,088.9     (-1.90%)
 

【日本】日経平均株価は一時1,000円超の大幅な下落となった

 
為替(17時）
11月14日の東京外国為替市場は、日経平均株価が一時1,000円超の大幅安となる中でリスクオフの円買いが優勢となった。もっとも、週末という事もあり積極的な方向感は出にくく、米10年債利回りの上下に合わせてもみ合う展開が続いた。
 
米ドル円は、東京市場オープン直後から154.74円まで上値を伸ばしたが、日経平均株価が大幅安となる中で12時台には154.31円まで売り戻された。ただ、米10年債利回りが下げ渋っていることもあり、徐々に買戻しが優勢となり17時過ぎには154.73円まで上値を伸ばし、午前中高値にまで迫った。
 
ユーロドルは、ドル円の上昇を受けて1.1623ドルまでドル買いが進んだものの、日経平均株価の低下によるドル円の伸び悩みもあり、ユーロ買い・ドル売りが優勢となった。手掛かり材料に乏しい中ではあったが、15時過ぎには1.1648ドルまで上値を伸ばした。ただ、欧州勢参入後には米10年債利回りの上昇も相場の重しとなり伸び悩んだ。
 
ユーロ円は、東京オープン直後には179.94円まで上昇し史上最高値をわずかに更新した。ただ、節目の180円が目先のレジスタンスとして意識されたことで、上値は重たくなり179.80円を挟んだ小さなレンジ内でのもみ合いが続いた。欧州勢参入後にはドル円の上昇も手掛かりに買いが優勢となり、17時過ぎには179.97円まで上昇し、再びわずかに上値を更新した。
 
債券
日本国債10年　　　1.702%     (+0.013)