【米国】パウエルFRB議長の解任の可能性が伝わったことで、全般でドル売りが進んだ
為替(2025年7月17日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 147.88(円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.1641(米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 172.07(円)
ポンド円 GBP/JPY 198.34(円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.3418(米ドル)
7月16日のニューヨーク外国為替市場は、6月の卸売物価指数(予想:0.2%、結果:0.0%)が市場予想を下回ったことで全般でドル売りが先行した。その後は、すぐにドルが買い戻されたものの、「トランプ大統領がパウエルFRB議長の解任を打診した」「トランプ大統領はパウエル氏を近く解任する可能性が高い」とした報道が伝わったことで、大幅にドル売りが進んだ。
米ドル円は、6月米卸売物価指数の下振れを受けて一時148.47円まで下押したものの下落したものの、押し目買いが入ったこともあり148.93円まで買い戻された。ただ、トランプ大統領がパウエルFRB議長の解任を打診したとの報道が伝わると、全般でドル売りが優勢となり、146.91円まで急落した。
ユーロドルは、米卸売物価指数の下振れを受けてドル売りが先行したが、トランプ大統領のパウエルFRB議長解任に関する報道が伝わると、ドル売りが進み1.1721ドルまで急騰した。なお、FRBは米地区連銀経済報告で「米経済活動は拡大した」としながらも「不確実性は依然として高く、企業の慎重な姿勢が続いている」と報告した。
株式
NYダウ平均 USD 44,254.77 +231.49(+0.52%)
NASDAQ総合 USD 20,729.61 +52.69(+0.25%)
S&P500 USD 6,263.71 +19.94(+0.31%)
株式市場は、6月米卸売物価指数が予想を下ぶれてインフレの鈍化を示すと安心感が広がり買いが入った。決算内容が好感されたジョンソン・エンド・ジョンソンが買われたことも、相場を押し上げた。なお、パウエルFRB議長解任をめぐる懸念が高まると、NYダウ平均は下げに転じる場面もあった。
債券・商品先物
米国債10年 4.459% (-0.032)
NY原油(WTI) USD/バレル 65.23 (-0.29%)
NY金(COMEX) USD/オンス 3,354.2 (+0.71%)
【日本】前日のドル買いに対する調整もあったが、後半にはドル買いは優勢を維持した
為替(17時)
7月16日の東京外国為替市場は、日経平均株価がマイナスに転じたことで円売りが先行したが、プラス圏を回復し上昇したことや、欧州勢参入以降は米10年債利回りが上昇したことで全般でドル買いが優勢となった。ただ、今週末には日本で参議院選挙が控えていることもあり、様子見ムードも強かった。
米ドル円は、前日に大幅に上昇したことや日経平均株価がマイナス圏に沈んだで売りが先行したが、日経平均株価がプラス圏に持ち直したこともあり、下値は限定的となり13時台には149.18円まで上値を伸ばした。ただ、149円台では利益確定目的の売りも入りやすく148.62円まで売り押された。その後は米10年債利回りが下げ渋ったこと受けて、ドル円も下げ渋った。
ユーロドルは、前日に大幅にユーロ売り・ドル買いが進行したことを受けて大幅に下落した反動から、調整の買戻しがはいったこともあり、じり高に推移した。6月英消費者物価指数が市場予想を上回ったこともあり、ユーロ買いが優勢となり16時過ぎには1.1628ドルまで買われた。その後は米10年債利回りが上昇したことで、ドル買いがやや優勢となった。
ユーロ円は、東京オープン直後に172.61円まで下押したものの、ドル円が上昇したタイミングで173.24ドルまで上値を伸ばし昨年7月以来の高値を更新した。その後は172.78円まで売り押されたが、欧州勢参入後はドルがらみの取引が中心となったこともあり、172.9円前後でやや方向感を欠いた値動きとなった。
債券
日本国債10年 1.574% (-0.003)
【市場主要イベント】
17日 ユーロ 6月消費者物価指数
米 6月小売売上高
18日 日 6月全国消費者物価指数