【今週のハイライト】中東情勢の先行き不透明感は根強く原油価格は上昇し、全般でドル買いが優勢となった

為替(2026年5月1日  6時00分)
米ドル円          USD/JPY   156.62(円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.1730(米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   183.74(円)
ポンド円          GBP/JPY   213.05(円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.3603(米ドル)

 
米ドル円
27日(月)は、週末に米国とイランの和平協議が合意に至らなかったことで、ドル買いが先行したものの、「イランは米国に対し、海峡再開と核協議延期を条件とした合意案を提示した」との一部報道で、「有事のドル買い」を巻き戻す動きが強まり13時台には159.15円まで下押した。その後は159.48円まで下げ渋ったが、一時的で17時までには159.22円まで再び売られた。イランが核交渉を先送りするとのニュースからドル売りが優勢となっていたが159.10円台では底堅く推移し、原油価格の上昇や米10年債利回りの上昇を受けて、ドル円では買戻しが優勢となり午前2時台には159.46円まで上昇した。ただ、中東情勢を巡る先行き不透明感は根強く上値は抑えられた。
 
28日(火)は、東京仲値にかけて本邦実需勢の買いが観測されると一時159.56円まで上値を伸ばした。ただ、日銀が市場予想通り政策金利を据え置いたものの、9名のうち3名が反対したほか、展望レポートで2026年度の物価見通しを大幅に引き上げると円買いが優勢となり158.96円まで下押した。植田日銀総裁の発言では利上げに対して慎重な姿勢を示したことで、円売りが優勢となった。日銀の植田総裁の発言から日銀の早期利上げ観測が後退した事で円売りが進んだ流れを引き継ぎ、21時過ぎには159.78円まで上値を伸ばした。ただ、24日の高値159.84円が目先のレジスタンスとして意識されると売り戻された。もっとも米リッチモンド連銀製造業指数が市場予想を上回ったこともあり、下値は限定的だった。
 
29日(水)は、本邦勢不在の中で159.52円までじり安に推移したがWSJ紙の報道を受けて時間外の原油先物価格が上昇したことで、159.66円まで買いが進んだ。その後もじり高に推移し15時台には159.73円まで上値を伸ばした。欧州勢参入後には159.60円まで売り戻されたが底堅く推移した。トランプ大統領の発言をきっかけにWTI原油先物価格は上昇し、「有事のドル買い」が優勢となった。FOMCの結果公表後は米10年債利回りが4.43%台まで上昇したことで、引け間際には再びドル買いが優勢となった。パウエルFRB議長が会見で「インフレ率は最近上昇している」と発言したことも金利を上昇させた。
 
30日(木)は、東京仲値にかけて買いが強まった。また午後に入ると「米軍司令官らは、イランに対する軍事行動に関する新たな選択肢をトランプ大統領に提示するもよう」との報道を受けて、WTI原油先物価格は111ドル手前まで大幅に上昇した。それに伴いドル買いが進み160.72円まで上昇したが、片山財務相が「いよいよ断固たる措置をとるタイミングが近づいている」と円安けん制発言を強めたことで、円買いが進んだ。日本時間夕刻に片山財務省や三村財務官が強い円安けん制発言を実施し、ドル売り円買いが進行していた。その後欧州時間には為替介入と思われる円買いが断続的に入り、21時前には155.55円まで下押した。その後の戻りも鈍く156円台で推移した。なお、政府関係者は日経新聞の取材に対して介入の事実を認めたという。
 
ユーロドル
27日(月)は、週末の米国とイランの和平交渉が合意に至らなかったことで有事のドル買いが先行し、早朝には1.1699ドルまで下押した。その後は「イランが条件付きで合意案を提示した」との報道もあり、買戻しが優勢となり13時前には1.1732ドルまで上値を伸ばした。もっとも原油価格の高止まりも重しとなり、積極的に上値を試す展開とはならなかった。「イランが条件付きで、戦闘終結への合意案を提示」との報道からドル売りが進み1.1755ドルまで上値を伸ばした。もっとも買い一巡後にはWTI原油先物価格が上昇したことや米10年債利回りが上昇したことで、伸び悩んだ。中東情勢の先行き不透明感も根強く午前4時前には1.1718ドルまで下押した。
 
28日(火)は、ユーロ円が下落したことにつれて1.1708ドルまで下押した。その後はやや下げ渋ったものの、全般で円買いが強まりユーロ円が下落すると16時過ぎには1.1686ドルまで下値を拡大した。その後は下げ渋ったものの戻りは限定的だった。米・イランの戦闘終結へ向けた協議を巡る先行き不透明感からWTI原油先物価格上昇すると、ドル買いが優勢となり21時過ぎには1.1677ドルまで下押した。ただ、アラブ首長国連邦が石油輸出国機構(OPEC)から脱退することを表明すると、原油価格は一転して売りが優勢となったことでドル売りが進み、午前3時前には1.1717ドルまで買い戻された。
 
29日(水)は、早朝に1.1720ドルまで上値を伸ばしたものの、中東情勢の先行き不透明感から原油先物価格が上昇した事で、全般でドル買いが優勢となり15時台には1.1696ドルまで下値を拡大した。もっとも欧州勢参入後には買戻しが優勢となり17時までに1.1708ドルまで買い戻された。トランプ大統領の発言から中東情勢を巡る先行き不透明感が高まり、全般で「有事のドル買い」が優勢となった。FOMCでは政策金利が据え置かれたものの、パウエルFRB議長の会見でインフレ上昇を懸念する発言をすると、米利下げ観測は後退し米10年債利回りは上昇した。
 
30日(木)は、原油高に伴ってユーロ売り・ドル買いが進行し13時台には1.1655ドルまで下値を拡大した。ただ、その後は原油相場の失速をうけて、ユーロ買い・ドル売りが強まり、1.1684ドルまで買戻しが進んだ。前週分の米新規失業保険申請件数や米雇用コスト指数が予想よりも強い内容だったことが分かるとユーロ売り・ドル買いが先行し1.1681ドルまで下押した。その後は米シカゴ購買部協会景気指数や米景気先行指標総合指数が予想よりも弱い内容だったことが伝わると、一転してドル売りが優勢となった。月末のロンドンフィキシングに絡んだドル売りも観測され午前4時過ぎには1.1741ドルまで上値を伸ばした。
 
ユーロ円
27日(月)は、安く始まったものの、ドル円の上昇につれて買いが序盤から強まると10時過ぎには186.89円まで上値を伸ばした。日経平均株価が6万円台まで大幅に上昇したことも相場の支えとなった。ただ、ドル円が伸び悩んだことや日経平均株価も伸び悩んだことで一時186.70円まで下押したが、ユーロドルの上昇も背景に17時過ぎには187.03円まで上値を伸ばした。
 
28日(火)は、日銀の金融政策発表では市場予想通りに据え置かれたものの、2026年度の物価見通しは大幅に引き上げられ次回利上げへの思惑が高まったことで全般で円買いが優勢となり15時台には186.07円まで下値を拡大した。ただ、植田日銀総裁の会見では利上げに慎重な姿勢が示されたことで、円の売り戻しが進んだ。
 
29日(水)は、ユーロドルが下落したことを受けてじり安に推移した。16時前には186.69円まで下押したが、欧州勢参入後にはドル円の上昇もあり買戻しが優勢となり17時までに186.88円まで上昇した。東京時間では大きな方向感は出にくかった。
 
30日(木)は、ユーロドルの下落に伴い187.04円まで下押したが、ドル円の上昇もあり16時台には187.55円まで上値を伸ばした。ただ、片山財務相が「いよいよ断固たる措置をとるタイミングが近づいている」と円安をけん制する発言を強めたことで、円の買戻しが優勢となり17時前までには186.71円まで下押した。
 
4月27日 9時00分 ~5月1日 6時00分までのレンジ幅
米ドル円  USD/JPY  155.55~160.72(円)
ユーロドル EUR/USD   1.1655~1.1755(ドル)
ユーロ円  EUR/JPY  182.29~187.55(円)
ポンドドル GBP/USD   1.3454~1.3612(ドル)
ポンド円  GBP/JPY  210.46~216.60(円)
 
株式
27日(月)は、米国とイランの交渉を巡る不透明感が根強い中で売りがやや優勢となった。ただ、ゴールドマン・サックスやエヌビディアなどが買われ、相場を下支えした。その一方で、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、史上最高値で取引を終えた。
 
28日(火)は、NYダウ平均は足もとで相場の下落が続いた後だけに短期的な戻りを期待した買いが先行したものの、一巡後は売りに押された。米国とイランの戦闘終結に向けた協議の先行き不透明感が引き続き重しとなった。ハイテク関連株比率が高いナスダックは前日に史上最高値を更新した後だけに売りが出やすかった。
 
29日(水)は、中東での戦闘終結へ向けた協議が停滞する中で、原油先物相場が上昇すると、リスク回避の売りが優勢となった。またFOMCの結果で政策金利は据え置かれたものの「タカ派」よりの内容だったことが伝わると、米10年債利回りも上昇し売りが強まった。
 
30日(木)は、原油相場の下落や米10年債利回りの低下が投資家心理の改善につながり、買いを促した。決算内容が好感されたキャタピラーが10%近く上昇し、1銘柄でNYダウ平均を540ドル近く押し上げた。一方で、決算内容が嫌気されたマイクロソフトは6%超売られる場面があった。

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