【今週のハイライト】米・イランの停戦協議が難航していることを受けて、全般でドル買いが優勢となった

為替(2026年6月5日  6時00分)
米ドル円          USD/JPY   160.02(円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.1611(米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   185.80(円)
ポンド円          GBP/JPY   214.81(円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.3423(米ドル)

 
米ドル円
1日(月)は、トランプ大統領がイランとの覚書を巡り核開発など複数修正を要求したことが伝わると、合意に向けた先行き不透明感が高まり、原油価格の上昇とともにドル買いが先行し159.49円まで上昇した。日経平均株価が上昇したことも相場を下支えした。ただ、積極的に上値を伸ばしていく展開とはならなかった。イランが「イスラエル問題を巡り米国との交渉を停止し、ホルムズ海峡を封鎖する」との報道をきっかけに、WTI原油先物価格が上昇し、全般でドル買いが優勢となり159.76円まで上昇した。その後は原油先物価格の上昇が一服したことやトランプ大統領が「ヒズボラとイスラエル双方への攻撃を停止する」とSNSに投稿したことが相場の重しとなった。
 
2日(火)は、 底堅さを確認するとじり高に推移し16時前には159.74円まで上値を伸ばした。午後になり日経平均株価が下げ幅を縮小したことも相場の下支えとなった。ただ前日高値の159.76円が目先のレジスタンスとして意識されると伸び悩み159.68円まで売り戻された。イスラエルとレバノンの親イラン組織ヒズボラによる攻撃の応報が続く中で、中東情勢の先行き不透明感から、原油価格は上昇しドル買いが優勢となった。4月雇用動態調査(JOLTS)求人件数が市場予想を上回ったことも相場の支援材料となり午前3時台には159.98円まで上値を伸ばした。
 
3日(水)は、 原油価格の上昇を受けて早朝には159.99円まで上値を伸ばした。ただ、節目の160円が心理的なレジスタンスとして意識されると伸び悩み159.81円まで売り戻された。売り一巡後には米10年債利回りの上昇を受けて徐々に買戻しが優勢となり16時過ぎには再び159.99円まで上昇した。ただ、高市首相から円安をけん制する発言が伝わったことで売りが強まり159.55円まで急落した。米国とイランの戦闘終結に向けた交渉が停滞する中で、両軍による攻撃の応報が発生するとWTI原油先物価格は上昇し、為替市場では「有事のドル買い」が優勢となった。5月ISM非製造業景況指数が市場予想を上回ったことも相場の支援材料となった。ただ、政府・日銀による為替介入への警戒感も根強く慎重な値動きとなった。
 
4日(木)は、米国防相が「イスラエルとレバノンが停戦協定の完全な履行・実施に合意」と声明を発表すると早朝には159.83円までドル売りで反応した。その後は徐々に買い戻され159.99円まで上昇したが、日銀の利上げの可能性について報道が伝わると159.59円まで急落した。もっとも売りは一時的ですぐに買い戻され、159.8円台後半で小幅にもみ合った。イスラエルとレバノンの両政府が停戦履行で合意したことを発表した。これに伴いドル売りが先行し159.75円まで下押した。もっとも一時4.44%台まで低下した米10年債利回りが低下幅を縮めたことを受けてドルの買戻しが優勢となった。引けにかけてもじり高に推移し160.04円まで上値を伸ばした。
 
ユーロドル
1日(月)は、米・イランの覚書を巡って先行き不透明感が高まると全般でドル買い圧力が高まり1.1641ドルまで下押した。もっとも積極的に売り進めていく展開ともならず16時前には1.1664ドルまで買い戻された。中東情勢を巡る懸念が再び高まると全般で「有事のドル買い」が意識され23時過ぎには1.1606ドルまで下値を拡大した。米ISM製造業景況指数が上振れたことや米長期金利が上昇したことも相場の重しとなった。ただ、売り一巡後には下げ渋り、1.1638ドルまで買い戻された。
 
2日(火)は、 1.1634ドルを挟んで小幅にもみ合う展開が続いたが、米10年債利回りが低下したことを受けてドル売りが優勢となると、15時台には1.1652ドルまで上値を伸ばした。買い一巡後には伸び悩んだが、下値は限定的だった。21時台に一時1.1655ドルまで上値を伸ばしたものの、原油先物価格の上昇や米雇用指標が市場予想を上振れたことから全般でドル買いが優勢となると、下値を拡大し午前3時台には1.1613ドルまで下押した。ただ、前日安値の1.1607ドルが目先のサポートとして意識されると下げ渋った。
 
3日(水)は、 ドル円の伸び悩みを受けて1.1633ドルまでやや上昇したものの、米10年債利回りが上昇したことを確認するとじり安に推移し1.1612ドルまで下押し、前日安値をわずかに更新した。ただ、売り一巡後には1.1624ドルまで下げ渋った。中東情勢を巡る先行き不透明感から原油価格の上昇や米10年債利回りの上昇を受けて、全般でドル買いが優勢となった。米ISM非製造業景況指数が市場予想を上回ったこともあり、24時前には1.1594ドルまで下値を拡大した。
 
4日(木)は、イスラエルとレバノンの停戦協定合意の報道が伝わるとややドル売りが優勢となった。じり高に推移し15時台には1.1615ドルまで上値を伸ばしたもののスイスフランが対ドルで弱含んだ動きにつれてユーロドルも下落し、16時台には1.1598ドルまで売り戻された。イスラエルとレバノンに停戦合意報道が伝わると、全般でドル売りが優勢となり、21時前には1.1645ドルまで上値を伸ばした。ただ、買い一巡後には徐々には米10年債利回りが低下幅を縮めたことで上値を切り下げ、引け前には1.1608ドルまで売り戻された。
 
ユーロ円
1日(月)は、ドル円が上昇した一方でユーロドルは売りが先行したことで方向感なく揉みあう展開が続いた。午後になると日経平均株価が高値圏で推移していることもありユーロ買い・円売りが進んだ。欧州勢参入後には欧州株式市場の寄付きにかけてユーロ買いが強まり、185.98円まで上値を伸ばした。
 
2日(火)は、 ドル円やユーロドルの小高い動きにつれて円売り・ユーロ買いが進み、16時前には186.09円まで上値を伸ばし前日高値を上抜けた。ただ、買い一巡後には伸び悩み、一段と買い進める展開とはならなかった。
 
3日(水)は、 ユーロドルの下落につれてユーロ売り・ドル買いが進み15時台には185.82円まで下押した。欧州勢参入後の16時台には高市首相の円安けん制発言によるドル円の下落につれて185.45円まで下値を拡大した。
 
4日(木)は、ドル円の下落とユーロドルの上昇に挟まれる形で、大きな方向感なく小幅にもみ合った。13時台には日銀がらみの報道で185.35円まで下押す場面もあったが、一時的ですぐに買い戻された。その後も方向感なく揉みあった。
 
6月1日 9時00分 ~6月5日 6時00分までのレンジ幅
米ドル円  USD/JPY  159.36~160.09(円)
ユーロドル EUR/USD   1.1594~1.1664(ドル)
ユーロ円  EUR/JPY  185.11~186.20(円)
ポンドドル GBP/USD   1.3406~1.3481(ドル)
ポンド円  GBP/JPY  214.17~215.52(円)
 
株式
1日(月)は、イランのタスニム通信が「イランは米国との交渉を中断する」と報じたことをきっかけに、リスク回避の売りが先行するとNYダウ平均は一時260ドル超下落した。ただ、トランプ大統領が自身のSNSで「ヒズボラとイスラエル双方への攻撃を停止することで合意した」と投稿すると買戻しが優勢となり、上昇に転じ最高値を更新した。
 
2日(火)は、 中東情勢を巡る先行き不透明感からNYダウ平均では売りが先行したものの、人工知能(AI)への成長期待から、半導体関連株などに買いが入り相場を下支えしたことで、プラス圏を回復し史上最高値を更新した。
 
3日(水)は、 米国・イランによる戦闘終結へ向けた協議が停滞し、両国による攻撃の応報が発生すると、原油先物価格が上昇した。これにより投資家のリスク回避姿勢が高まり株売りが広がった。ナスダックやS&P500でも連日史上最高値更新が続いていた後だけに、利益確定目的の売りも入りやすかった。
 
4日(木)は、イスラエルとレバノン領政府からの停戦合意発表を受けて中東情勢への警戒感が薄れると、WTI原油先物価格が下落し投資家心理は改善し買いが広がった。また、ゴールドマン・サックスが5%近く上昇し、1銘柄でNYダウ平均を330ドル近く押し上げた。

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