良好な米経済指標による長期金利上昇がプラスに

7:14 JST投稿

【米国】

為替(8月25日6時00分)
 米ドル円(USDJPY) 137.08-137.16 (円)
 ユーロ円(EURJPY) 136.65-136.73 (円)
 ユーロ米ドル(EURUSD) 0.9965-0.9968 (米ドル)
 ポンド円(GBPJPY) 161.68-161.76 (円)
 ポンド米ドル(GBPUSD) 1.1795-1.1798 (米ドル)

8月24日のニューヨーク外国為替市場では、朝方に発表された経済指標の影響が大きかった。7月 耐久財受注(前月比、結果:0.0%、予想:0.7%、前回:2.0%)では変化が出なかった。しかし、設備投資の先行指標となる航空機を除く非国防資本財(コア資本財、前月比、結果:0.3%、予想:0.1%、前回:0.4%)で予想を上回る上昇となり機器の需要が堅調な状況が示された。

さらに、7月米中古住宅販売成約指数(前月比、結果:-1.0%、予想:-2.6%、前回:-8.6%)では、予想外に上昇したが、今年の5月を除き6か月間のマイナスが続いている。これらの結果を受け長期金利が3.104%に上昇した。

長期金利は26日のジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演で利上げ継続が示されるとの見方から上昇した。6月29日以来、約2カ月ぶりの高水準の3.126%まで値を上げ、プラスに作用している。

2年債と10年債(長期金利)の利回りは、37日連続で逆転(逆イールド)している。終値ベースで2年債が3.403%、10年債が3.109%となった。

米ドル・円(USDJPY)は、パウエル議長が講演で利上げを示唆するとの観測から米ドル買いが強まった。良好な経済指標や長期金利の上昇がプラスとなり、この日の高値137.24円を付けた。その後は、利益確定売りが出るも再び米ドル買いに転じ終値は137.12円だった。

ユーロ・米ドル(EURUSD)は、朝方は良好な米経済指標から、この日の安値0.9910ドルを付けた。その後は、安値が意識されると買い戻され、この日の高値0.9999ドルまで値を戻した。しかし、欧州の景気後退懸念からユーロ売りが優勢となると徐々に値を下げ終値は0.9967ドルだった。欧州の景気後退懸念は根強く、等価を下回った状況が続いている。

ユーロ・円(EURJPY)は、米ドル・円やユーロ・米ドルの上昇につられユーロ買いが優勢だった。この日の高値136.78円を付けた後に小幅に値を下げるも、小幅に持ち直し終値は136.68円となった。

株式
 NYダウ平均 USD 32,969.23 +59.64(+0.18%)
 NASDAQ総合  USD 12,431.528    +50.227 (+0.40%)
 S&P500     USD  4,140.77 +12.04(+0.29%)

8月24日の米株式市場のダウ工業株30種平均は、前日の終値を4日ぶりに上回った。朝方は良好な経済指標やバイデン大統領の学生ローン減免が好感され投資家心理が上向いた。さらに前日までの3日間で1000ドル以上下落した反動から幅広い銘柄が買われている。一方で26日のジャクソンホール会議でのパウエル議長が利上げを継続する懸念の強まりから積極的な取引は控えられた。

債券
 米国債10年 3.109%(+0.055)

商品
 NY原油(WTI) 1バレル=USD 94.89 +1.15(+1.23%)(10月渡し)
 NY金(COMEX) 1オンス=USD 1,761.5 +0.30(+0.02%)(12月渡し)
 

【日本】低調な米経済指標受け上値は重く

為替(17時)
8月24日の東京外国為替市場は、8月米総合購買担当者指数(PMI)などの米経済指標が低調を受け、投資家心理が弱まった。また、26日のジャクソンホール会議でのパウエル議長の講演で利上げの継続が示唆されるとの見込みから大幅に値を下げづらい状況が続いている。

米ドル・円は、朝方は米国市場での下落の反動から米ドル買いが優勢で、この日の高値137.04円まで値を上げたが、徐々に低調な米経済指標が投資家心理を冷え込ませた。しかし、徐々に米ドル売りが進み、この日の安値136.36円を付けた。その後は反動で米ドルが買われたものの、再び売りに転じ17時時点では136.54円となった。

ユーロ・米ドルは、欧州の景気後退懸念と米ドル・円の下落から徐々に値を下げた。この日の安値0.9935ドルまで売られたが、小幅に持ち直し値を上げが、再び売りに転じ17時時点では0.9953ドルだった。

ユーロ・円は、欧州への景気後退懸念から14時前に、この日の安値135.77円まで値を下げた。欧州勢参加後に持ち直し136.20円まで値を上げたが、17時時点では135.91円で取引されている。

債券
 国債先物・22年9月限 149.68 (-0.10)
 10年長期金利 0.220%(+0.005)

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アナリストプロフィール

Noriko Sasaki

投資運用歴25年。日系銀行、シティバンク、日興シティ信託銀行の勤務や、ITベンチャー企業でのIR・広報などを経て、金融に強みを持つライターとして活躍。
これまでのキャリアで培った金融の知識と、企業経営の視点、ニュースを複合的に織り交ぜたマーケット分析を得意とする。


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