【米国】
為替(2023年2月11日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 131.44 (円)
ユーロ円 EUR/JPY 140.35 (円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.0677 (米ドル)
ポンド円 GBP/JPY 158.43 (円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.2058 (米ドル)
2月10日のニューヨーク外国為替市場では、インフレ懸念の再燃による米ドル買いが優勢となった。この日発表された米ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値、前回64.9、予想65.1、結果66.4)は市場予想を上回り、米国の根強いインフレ懸念が意識された。これを受けて米長期金利が上昇し、米ドルの買い材料とされた。また、円に関しては引き続き日銀総裁人事を巡る思惑が変動要因となった。
債券市場では、金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りが10年債(長期金利)の利回りを上回る現象(逆イールド)が継続しており、2年債が4.51%、10年債が3.73%となっている。
米ドル・円(USD/JPY)は、130.93円で始まると、一時は130.59円まで値を下げた。しかしその後は米ドル買いが優勢となり、131.60円近辺まで上昇。131.44円で取引を終えた。
ユーロ・米ドル(EUR/USD)は、1.0683ドルで始まり、その後は軟調な地合いが継続した。一時は1.0666ドルまで下落し、1.0677ドル近辺で引けた。ポンドは、対米ドルで1.2058ドル近辺での取引となっている。
ユーロ・円(EUR/JPY)は、139.88円で始まった後、値を切り上げる展開となった。一時140.44円まで上昇すると、その後は140.35円近辺での取引に終始した。
株式
NYダウ平均 USD 33,869.27 +169.39 (+0.50%)
NASDAQ総合 USD 11,718.12 -71.46 (-0.61%)
S&P500 USD 4,090.46 +8.96 (+0.22%)
2月10日の米株式市場のダウ工業株30種平均は反発した。ダウ平均の構成銘柄のうち比重が大きいディフェンシブ関連銘柄が買われ、指数を押し上げる展開となった。また、エクソンモービルやシェブロンなど、エネルギー関連銘柄の上げも目立った。一方、米長期金利の上昇を受けて、金利感応度の高いハイテク関連株などは軟調に推移した。
債券・商品先物
米国債10年 3.736% (+0.071)
NY原油(WTI) USD/バレル 79.72 (-2.74%)
NY金(COMEX) USD/オンス 1,874.50 (+0.10%)
【日本】 日銀総裁に植田氏起用との報道で一時強烈な円買い
為替(17時)
2月10日の東京外国為替市場では、日銀総裁に関する報道を巡って激しく変動する展開となった。この日の午後、一部報道機関から、政府が日銀総裁に植田和男氏を起用すると伝わると、市場では不透明感が強まり一時急速に円買いが進展した。事前の予想では、黒田総裁の金融緩和路線を支えてきた雨宮正佳氏が有力とされていたことから、投資家にとっては意外感のある内容であった。しかし、その後は植田氏の政策スタンスへの理解が徐々に広がると、市場は落ち着きを取り戻し、報道前の水準近くまで円は値を戻す展開となった。なお、植田氏は2000年、当時の速水総裁によるゼロ金利政策解除に対し、審議委員として「反対票」を投じた経験を持つ。また、植田氏は2022年に「拙速な(金融)引き締めを避けよ」との記事を寄稿しており、同氏はタカ派ではないとの見方もあるようだ。
米ドル・円は、131.47円で始まると、午後に植田氏起用との報道を受けて急落。一時は129.81円まで値を切り下げた。しかし、その後は鋭角的に反発し、131.20円近辺まで値を戻した。その後も変動を伴いつつ、130.33円で取引を終えた。
ユーロ・米ドルは、1.0740ドルで始まり、午後に一時1.0753ドルまで上昇した。その後は一転してユーロ売りが優勢となり、一時1.0718ドルまで下落。軟調な地合いは変わらず1.0742ドルで引けた。
ユーロ・円は、米ドル・円とほぼ同様の動きを見せた。141.20円で始まった後、日銀総裁人事に関する報道を受けて急速に円買いが進行。一時は139.56円まで下落した。その後即座に反発したが、引けにかけて再び軟化し、140.01円で取引を終えた。
債券
10年長期金利 0.486% (-0.004)