植田日銀総裁は金融緩和継続を示唆、円売りが優勢に

【米国】

為替(2023年4月11日  6時00分)
米ドル円         USD/JPY  133.55  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.0859  (米ドル)
ユーロ円         EUR/JPY   145.06  (円)
ポンド円         GBP/JPY   165.40  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2381  (米ドル)

4月10日のニューヨーク外国為替市場では、円が売られる展開となった。植田日銀総裁が就任会見で大規模金融緩和を維持する姿勢を示したことを受けて円売りが加速した。一方、ニューヨーク連銀が公表した消費者の1年先の期待インフレ率が4.7%(前回4.2%)に上昇し、FRB(米連邦準備理事会)による金融引き締め路線が継続するとの見方が強まった。なお、12日には米消費者物価指数(CPI)の発表を控えており、上昇率が市場予想を上回る可能性も意識された。

債券市場では、金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りが10年債(長期金利)の利回りを上回る現象(逆イールド)が継続しており、2年債が4.01%、10年債が3.41%となっている。

米ドル円は133.33円で取引を開始。一時は133.87円まで上昇した。その後は短期的に大きく上昇した反動から押し戻される展開となり、133.55円まで下落して取引を終えた。

ユーロドルは1.0849ドルで始まると、取引時間前半に一時1.0832ドルまで下落した。その後は反動から一転して上昇する展開となり、1.0860ドルまで戻して引けた。ポンドは、対米ドルで1.2381ドル近辺での取引となっている。

ユーロ円は堅調に推移した。144.64円で取引を開始すると徐々に水準を切り上げ、一時は145.19円まで上昇。145.06円で取引を終えた。

株式
NYダウ平均       USD  33,586.52    +101.22 (+0.30%)
NASDAQ総合     USD  12,084.36       -3.59 (-0.03%)
S&P500             USD   4,109.11      +4.08 (+0.10%)

4月10日の米株式市場のダウ工業株30種平均は続伸した。先週末に発表された米雇用統計で失業率が低下したことから、米景気の悪化に対する懸念が後退し、株式の買い材料となった。個別では、検索大手アルファベットやIT機器大手アップルなどが売られた一方、マイクロン・テクノロジーやエヌビディアなどの半導体大手の買いが目立った。

債券・商品先物
米国債10年                                 3.4149%  (+0.012)
NY原油(WTI)      USD/バレル     79.74  (-1.18%)
NY金(COMEX)    USD/オンス      2,003.80  (-1.11%)
 

【日本】 植田日銀総裁の就任会見を控え売り買い交錯、米ドルは底堅く推移

為替(17時)
4月10日の東京外国為替市場では、米ドルの底堅さが目立つ展開となった。前週末の米雇用統計を受け、市場ではFRBによる金融引き締め路線の継続が意識された。この日は欧州市場がイースターの祝日による休場となるなか、夕方以降は植田日銀総裁の就任会見を控えて売り買いが交錯する場面も見られた。

米ドル円は131.98円で取引を開始。午前中は堅調に推移し、一時は132.80円まで上昇する場面があった。しかし、その後は一転して軟調に推移し、132.08円まで下落して取引を終えた。

ユーロドルは方向感のない値動きとなった。1.0910ドルで始まると、取引時間前半は軟調に推移し、一時は1.0891ドルまで下落。その後は持ち直し、1.0917ドルまで上昇した。そのまま1.0912ドルで引けた。

ユーロ円はやや荒っぽい値動きとなった。143.99円で取引を開始すると、朝方は値を切り上げ144.69円まで上昇した。その後は一転して下落基調となり、144.13円で取引を終えた。

債券
10年長期金利   0.464% (+0.010)

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