円買いが継続、日銀によるマイナス金利政策変更への思惑で

【米国】

為替(2023年12月8日  6時00分)
米ドル円         USD/JPY  143.72  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.0795  (米ドル)
ユーロ円         EUR/JPY   155.15  (円)
ポンド円         GBP/JPY   181.42  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2588  (米ドル)

12月7日のニューヨーク外国為替市場では、円が強含む展開となった。植田日銀総裁の発言を受けてマイナス金利政策を解除するとの見方が急速に広がり、東京市場に続いて円を買う動きが優勢となった。なお、市場では今週末に発表される米雇用統計に注目が集まっているが、この日発表された新規失業保険申請件数(前回218千人、予想220千人、結果220千人)は概ね市場予想通りの結果となった。

債券市場では、金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りが10年債(長期金利)の利回りを上回る現象(逆イールド)が継続しており、2年債が4.57%、10年債が4.14%となっている。

米ドル円は145.02円で取引を開始。この日は軟調な動きが続き、一時は141.63円まで急落する場面があった。その後は直ぐに反発したものの、前日より大幅に低い水準となる143.73円で取引を終えた。

ユーロドルは1.0771ドルで始まると、段階的に水準を切り上げる展開となり、一時は1.0818ドルまで上昇した。取引時間の後半はやや反落し、1.0796ドルで引けた。ポンドは、対米ドルで1.2588ドル近辺での取引となっている。

ユーロ円は156.2円で取引を開始。この日はほぼ一貫して軟調に推移し、取引時間の後半には一時153.15円まで下落した。その後はやや持ち直し、155.16円で取引を終えた。

株式
NYダウ平均     USD  36,117.38   +62.94 (+0.17%)
NASDAQ総合  USD  14,339.99   +193.28 (+1.37%)
S&P500          USD    4,585.59    +36.25 (+0.80%)

米株式市場のダウ工業株30種平均は反発となった。今週末に発表される米雇用統計で労働市場の需給緩和が示されるとの期待が、株式相場を支えた。個別では検索大手アルファベットやソーシャルメディア大手メタプラットフォームズなどの上昇が目立った一方、小売大手ウォルマートや製薬大手メルクなどが下落した。

債券・商品先物
米国債10年                           4.1428%  (+0.027)
NY原油(WTI)   USD/バレル    69.63  (+0.60%)
NY金(COMEX)  USD/オンス  2,045.3  (+0.06%)
 

【日本】 日銀総裁の発言を受けて円が大幅に上昇


為替(17時)
12月7日の東京外国為替市場では、主要通貨に対して円が大幅に上昇する展開となった。日銀の植田総裁が12月7日の参院財政金融委員会で、現在の金融緩和策について「年末から来年にかけて一段とチャレンジングになる」と述べた。これを受けて、市場では日銀がマイナス金利解除を解除するとの観測が浮上し、円を買う動きが強まった。

米ドル円は147.30円で取引を開始。朝方に一時は147.34円まで上昇する場面があった。しかし、その後は大幅に水準を切り下げる展開となり、一時は145.52円まで下落。そのまま145.72円で取引を終えた。

ユーロドルは1.0765ドルで始まると、午後には一時1.0755ドルまで下落した。しかし、その後は水準を回復する展開となり、1.0781ドルまで上昇して引けた。

ユーロ円は158.75円で取引を開始。この日はほぼ一貫して軟調に推移する展開となり、一時は156.89円まで下落した。その後も軟調な動きが続き、157.09円で取引を終えた。

債券
10年長期金利  0.7512% (+0.108)

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