低調な米雇用指標を受けて米ドルが売られる展開に

【米国】

為替(2023年8月30日  6時00分)
米ドル円      USD/JPY  145.88  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.0879  (米ドル)
ユーロ円      EUR/JPY   158.71  (円)
ポンド円      GBP/JPY   184.45  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2644  (米ドル)

8月29日のニューヨーク外国為替市場では、米ドルが大幅に売られる展開となった。この日発表された7月の米雇用動態調査(JOLTS)では、非農業部門の求人件数が882.7万件と市場予想の946.5万件を大幅に下回り、FRB(米連邦準備理事会)による追加利上げ観測が後退した。米長期金利は大幅に低下し、米ドルを売る動きが加速した。

債券市場では、金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りが10年債(長期金利)の利回りを上回る現象(逆イールド)が継続しており、2年債が4.92%、10年債が4.12%となっている。

米ドル円は147.14円で取引を開始。朝方は堅調な展開となり、一時は147.37円まで上昇した。しかし、その後は急速に水準を切り下げる展開となり、一時は145.67円まで下落。145.89円で取引を終えた。

ユーロドルは1.0804ドルで始まると、徐々に水準を切り上げる展開となり、一時は1.0892ドルまで上昇した。引けにかけても底堅く推移し、1.0879ドルで引けた。ポンドは、対米ドルで1.2644ドル近辺での取引となっている。

ユーロ円は158.97円で取引を開始。一時は159.06円まで上昇したものの、その後は大幅に反落し、一時は158.31円まで水準を切り下げた。引けにかけてはやや反発し、158.72円で取引を終えた。

株式
NYダウ平均     USD  34,852.67   +292.68 (+0.85%)
NASDAQ総合  USD  13,943.76   +238.63 (+1.74%)
S&P500        USD    4,497.63    +64.31 (+1.45%)

米株式市場のダウ工業株30種平均は続伸となった。弱い米雇用指標を受けて米金利が低下し、株式相場にとっては追い風となった。個別では半導体大手エヌビディアや電気自動車大手テスラなどが上昇した一方、製薬大手メルクやヘルスケア大手ジョンソンエンドジョンソンなどは横ばいにとどまった。

債券・商品先物
米国債10年                      4.1227%  (-0.079)
NY原油(WTI)   USD/バレル    81.16  (+1.32%)
NY金(COMEX)  USD/オンス  1,965.1  (+0.94%)
 

【日本】 主要通貨ペアはいずれも売り買いが交錯する展開に


為替(17時)
8月29日の東京外国為替市場では、主要通貨ペアは売り買いが交錯する展開となった。国内株式相場や上海総合指数などのアジアの主要指数が堅調に推移したことで円売りが強まった。午後には底堅い米長期金利の動きを受けて、米ドル円は一時146円55銭まで上昇。ただし、夕方にかけては勢いを失った。

米ドル円は146.54円で取引を開始。朝方は軟調な展開となり、一時は146.31円まで下落した。しかし、その後は持ち直す展開となり、一時は146.56円まで回復。引けにかけては上値の重さが意識され、146.46円で取引を終えた。

ユーロドルは1.0820ドルで始まると、一時は1.0838ドルまで上昇した。しかし、午後になると反落し、一時は1.0809ドルまで下落。引けにかけてはやや反発し、1.0820ドルで引けた。

ユーロ円は158.56円で取引を開始。取引時間の前半は底堅く推移し、一時は158.66円まで上昇した。しかし、午後になると反落し、一時は158.25円まで下落。158.47円で取引を終えた。

債券
10年長期金利  0.6415% (-0.021)

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