米雇用統計を受けて賃金インフレの懸念が後退、米ドルが売られる

【米国】

為替(2023年8月7日  6時00分)
米ドル円         USD/JPY  141.78  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.1009  (米ドル)
ユーロ円         EUR/JPY   156.10  (円)
ポンド円         GBP/JPY   180.77  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2750  (米ドル)

8月4日のニューヨーク外国為替市場では、米ドルが売られる展開となった。この日発表された米国の非農業部門雇用者数(NFP)(前月比、前回209千人、予想199千人、結果187千人)は市場予想を下回り、市場では賃金インフレの緩和への思惑が強まった。一方、失業率は市場予想を下回る3.5%となった。FRB(米連邦準備理事会)による利上げ継続の可能性が後退し、米ドルを売る要因となった。

債券市場では、金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りが10年債(長期金利)の利回りを上回る現象(逆イールド)が継続しており、2年債が4.77%、10年債が4.04%となっている。

米ドル円は142.71円で取引を開始。米雇用統計の結果を受けて米ドルが売られ、一時は141.55円まで下落した。その後はやや反発し、141.78円で取引を終えた。

ユーロドルは1.0938ドルで始まると、一時は1.1042ドルまで大幅に上昇した。ただし、上げ一巡後は反落し、1.1009ドルまで水準を切り下げて取引を終えた。ポンドは、対米ドルで1.275ドル近辺での取引となっている。

ユーロ円は156.09円で取引を開始。徐々に水準を切り上げる展開となり、一時は156.63円まで上昇した。引けにかけてはやや反落し、156.11円で取引を終えた。

株式
NYダウ平均     USD  35,065.62   -150.26 (-0.43%)
NASDAQ総合   USD  13,909.24   -50.47 (-0.36%)
S&P500           USD    4,478.03    -23.86 (-0.53%)

米株式市場のダウ工業株30種平均は続落となった。電子機器大手アップルの決算ではスマホの販売回復の弱さに対する懸念が意識された。個別では電気自動車大手テスラなどが下落した一方、電子商取引大手アマゾンや半導体大手クアルコムなどの上昇が目立った。

債券・商品先物
米国債10年                           4.0439%  (-0.133)
NY原油(WTI)    USD/バレル    82.82  (+1.33%)
NY金(COMEX)  USD/オンス  1,976.1  (+0.34%)
 

【日本】 米雇用統計を控えて方向感を欠く展開に

為替(17時)
8月4日の東京外国為替市場では、方向感を欠く展開となった。重要イベントである米雇用統計の発表を控えて、積極的にはポジションを傾けにくい状況が意識された。なお、日本国債10年物の金利は、日銀がイールドカーブコントロール(YCC)の運用柔軟化を決定してから上昇基調にあり、0,64%に達している。

米ドル円は142.53円で取引を開始。一時は142.88円まで上昇したものの、買いは続かず反落した。夕方にかけては一時142.32円まで下落したが、引けにかけてはやや反落し、142.66円で取引を終えた。

ユーロドルは1.0949ドルで始まると、一時は1.0962ドルまで上昇。しかし、取引時間の後半は軟調に推移し、1.0948ドルまで下落して引けた。

ユーロ円は156.06円で取引を開始。その後は方向感を欠く展開となった。高値156.47円と安値155.9円のレンジで推移し、そのまま156.17円で取引を終えた。

債券
10年長期金利  0.6411% (-0.008)

【注目の市場イベント】
8月10日 消費者物価指数(CPI)(食品・エネルギー除くコア)(前年比)
8月11日 生産者物価指数(PPI)(食品・エネルギー除くコア)(前年比)
8月11日 ミシガン大学消費者信頼感指数(速報)
8月15日 小売売上高(前月比)
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